キャンセル
次の結果を表示 
次の代わりに検索 
もしかして: 
cancel
5970
閲覧回数
5
いいね!
0
コメント
Shuhei Mentani
Cisco Employee
Cisco Employee

はじめに

このドキュメントでは、Cisco Unified IP Phone 78xx, 88xx シリーズ (CP-78/88xx) で何らかの問題が発生し、弊社 TAC へのお問い合わせが必要となった場合に、調査に有用なログの取得方法について説明します。

 

ログの取得手順

CP-78/88xx では、以下のログを取得することが可能です。

  1. パケットキャプチャログ
  2. コンソールログ
  3. コアダンプファイル
  4. 設定ファイル
  5. スクリーンショット

 

1. パケットキャプチャログ

事前に、Cisco Unified Communications Manager Administration (CUCM) の管理 GUI で対象 IP Phone の設定画面内にて、以下を設定して下さい。

  • Span to PC Port を Enable

01

これにより、IP Phone が送受信するパケットのコピーが、IP Phone 本体の裏にある PC Port に対して流されます。

Wireshark などのツールが動作する PC を PC Port に接続し、パケットキャプチャログの収集が可能となります。

 

2. コンソールログ

2.1 事前設定

CUCM の管理 GUI で対象 IP Phone の設定画面内にて、以下の項目を設定して下さい。

  • SSH Access を Enable
  • Secure Shell Information に User と Password

02

03

この例では、Secure Shell User と Password のペアに cisco, cisco を使用しています。

2.2 IP Phone へのログイン

SSH で IP Phone の IP Address へアクセスし、2.1 で設定した User / Password でログインします。

ログインすると、別のログインプロンプトが表示されます。

login:

以下の login / Password で IP Phone のデバッグモートにログインします。

  • login: debug
  • Password: debug

ログインすると、以下のプロンプトが表示されます。

DEBUG> 

2.3 コンソールログの取得

sdump とタイプすることで、バッファ内に残されたコンソールログが出力され、その後は、リアルタイムにログが出力されます。

ログの収集が完了後、no sdump とタイプすることで、ログの出力は停止します。

なお、コンソールログは IP Phone の IP Address に Web アクセスし、過去に遡って取得することも可能です。

Web にアクセスするためには、事前に以下を設定しておく必要があります。

  • Web Access を Enable

Web 上には、直近 128KB *8 ファイル分のログと過去24時間分のログがアーカイブされています。

ただし、アーカイブは1時間おきにその時点の直近8ファイルを集めたものであるため、コール数の多い IP Phone では、必ずしも全ての時間帯のログが残されるわけではありません。

ファイル名をクリックすることで、ダウンロードが可能です。

2.4 debug level の設定

適切な debug level を設定した上で、コンソールログを収集することは、早期の原因特定に繋がります。また、多くの debug を一度に設定すると、負荷によって IP Phone の動作に影響を及ぼす場合があります。

debug level の第一段階としては、以下の2行を設定し、ログを取得していただくと良いと思います。

  • jvm debug level logging (10.3 以降では jvm logging level debug に変更)
  • debug jvm all

TAC での調査にて、より詳細なログが必要と判断された場合には、別途 level を指定させていただきます。

なお、level を初期値に戻すためには、以下のコマンドを入力します。

  • no debug all

debug level の変更や初期化は、no sdump にてコンソールログの出力が停止している状態で行って下さい。ログが出力されている場合、タイミングによってはプロンプトが表示されなくなることがあり、そうなった時には、"Ctrl + C" で SSH のセッションを強制的に終了させる必要があります。または、同じ端末に二つ目の SSH セッションを貼り、no sdump を実行することで、元々の SSH セッションのログ出力が停止されます。

 

3. コアダンプファイル

IP Phone 内のプロセスが何らかの理由でクラッシュした場合には、コアダンプファイルが自動で生成され、保存されます。

IP Phone の Web 画面から取得することができます。

(*) コアダンプが残されている状態の IP Phone を準備できなかったため、上記例ではファイルはありません。

 

4. 設定ファイル

IP Phone が CUCM へのレジスト時に TFTP サーバからダウンロードし、読み込む設定ファイル (SEPxxxxxxxxxxxx.cnf.xml.sgn) を取得する方法です。

PC の DOS Command Line 上で以下のコマンドによって取得できます。

  • C:\>tftp -i TFTPサーバのアドレス GET SEPxxxxxxxxxxxx.cnf.xml.sgn

なお、TFTP クライアントは 「コントロールパネル」 > 「プログラムと機能」 > 「Windows の機能の有効化または無効」 で有効にする必要があります。

 

5. スクリーンショット

IP Phone の画面のスクリーンショットの取得方法です。

ブラウザで以下にアクセスし、対象 IP Phone に紐付いたユーザ名とパスワードを入力します。

ブラウザ上に、IP Phone の画面に表示されている内容のスクリーンショットが表示されます。

 

あわせて読みたい

IP Phone 78xxシリーズのファームウェア10.3.1でのログ取得方法の改善点について

 

 

Getting Started

検索バーにキーワード、フレーズ、または質問を入力し、お探しのものを見つけましょう

シスコ コミュニティをいち早く使いこなしていただけるよう役立つリンクをまとめました。みなさんのジャーニーがより良いものとなるようお手伝いします