はじめに
Cisco VCS/Expressway シリーズをご使用いただく際はソフトウェアバージョンに応じたリリースキー (Release key) を適用いただく必要があります。また、VCS と Expressway シリーズの切り替え、及び C タイプ (VCS-C/Expressway-C) と E タイプ (VCS-E/Expressway-E) の切り替えにはオプションキー (Options key) が必要となる場合があります。
ここでは VCS/Expressway シリーズのリリースキーとオプションキーの取り扱いに関した注意点を説明します。(2020年11月時点)
尚、スマートライセンス (Smart Licensing) が適用されたシステムは本記事の対象外です。
リリースキーに関して
Cisco VCS/Expressway シリーズをご利用いただくためには、ソフトウェアの新規インストール時、またはメジャーバージョンアップグレード (X8.x から X12.x) 時にリリースキー (Release Key) が必要となる場合があります。
すでに適用されているリリースキーは GUI の Maintenance > Options key メニュー、または CLI の "relkey" コマンドで確認できます。もしリリースキーが適用されていない場合は機能が制限されたデモ (Demo) モードで稼働します。
初期インストールの場合
VCS/Expressway シリーズを初期インストールする場合はバージョンに合わせたリリースキーが必要です。
- バージョン X8.x を新規インストールする場合は、X8 用のリリースキーが必要です
- バージョン X12.x を新規インストールする場合は、X12 用のリリースキーが必要です
メジャーバージョンアップグレードの場合
[Expressway シリーズ]
- X8.6 より古いバージョンを X12.x へアップグレードする場合、X12用のリリースキーが必要です
- X8.6 以降のバージョンを X12.5.4 より古いバージョンへアップグレードする場合、X12用のリリースキーが必要です
- X8.6 以降のバージョンから X12.5.4 以降のバージョンへアップグレードする場合、新たなリリースキーは必要ありません
[VCS]
- ソフトウェアバージョンに関わらず、 アップグレードするバージョンに合わせたリリースキーが必要です
参照: Expressway X12.5.4 Release Note
VCS と Expressway シリーズの切り替えに必要なオプションキー
VCS と Expressway シリーズを導入後に切り替え (Status -> Overview -> Service setup) する場合はオプションキーが必要となる場合があります。
VCS から Expressway シリーズへ切り替える場合
- X12.6 より古いバージョンでは "Expressway Series" オプションキーが必要です
- X12.6 以降のバージョンでは新たなオプションキーは必要ありません
Expressway シリーズから VCS へ切り替える場合
- バージョンによらず新たなオプションキーは必要ありません
- ただしすでに適用されている "Expressway Series" オプションキーを削除する必要があります
参照: Expressway X12.6 Release Note
C タイプと E タイプの切り替えに必要なオプションキー
VCS の C タイプ (VCS-C) と E タイプ (VCS-E) の切り替え、または Expressway シリーズの C タイプ (Expressway-C) と E タイプ (Expressway-E) の切り替えを行う場合は "Traversal Server" オプションキーが必要となる場合があります。
C タイプから E タイプへ (VCS-C から VCS-Eへ、または Expressway-C から Expressway-Eへ)切り替える場合
- X12.6 より古いバージョンでは "Traversal Server" オプションキーが必要です
- X12.6 以降のバージョンでは 新たなオプションキーは必要ありません
E タイプから C タイプへ (VCS-E から VCS-Cへ、または Expressway-E から Expressway-Cへ)切り替える場合
- バージョンによらず新たなオプションキーは必要ありません
- ただしすでに適用されている "Traversal Server" オプションキーを削除する必要があります
参照: Expressway X12.6 Release Note
その他の注意事項
- 上記の通り Expressway シリーズを X8.6 以降のバージョンから X12.5.6 以降のバージョンへアップグレードする場合は X12 用のリリースキーは必要ありませんが、アップグレード後にさらに VCS に変更する場合は X12 用のリリースキーが必要になります
- 過去の切り替えやアップグレード/ダウングレードの経緯によっては上記の条件に当てはまらない場合があります
参考情報
Expressway X12.5.4 Release Note
Expressway X12.6 Release Note