本記事では、TelePresence Content Server(TCS)で取得した録画および設定情報を別筐体のTCSにリストアする手順について説明します。
バックアップ元のTCSのソフトウェアバージョンがS5.0(およびS5.0以降)の場合、TCS Migration Assistance Toolを使用してリストアすることも可能です。
TCS Migration Assistance Tool
http://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/telepresence/tcs/5_0/release/notes/tcs_5_0_dm_rn.html
事前に確認が必要な項目
- リストア先のTCSとバックアップ元のTCSのバージョンが同一であること
一致していない場合、古い方のバージョンのTCSをアップグレードしてください。
TCSのソフトウェアバージョンをダウングレードすると既存の録画および設定は削除されます。
- リストア先のTCSとバックアップ元のTCSのタイムゾーン設定が同一であること
- リストア先のTCSとバックアップ元のTCSはいずれもドメインに追加されていないこと
ドメインユーザには作業の実行時に必要となる権限が付与されていない可能性があり、バックアップ・リストアに失敗する原因となり得るため、ドメインから離脱した状態で作業を行ってください。
- バックアップ元のTCSの認証設定(Management > Configuration > Site Settings > Authentication)がLocalとなっていること
DomainまたはLDAP認証を使用する場合、リストア完了後に設定してください。
バックアップ・リストア手順
1. バックアップ元のTCSでStart > Control Panel > Administrative Tools > Servicesから下記サービスを停止
- IIS Admin Service
- SQL Server(TCS)
- TCS Content Engine
- TCS Hepler Tool
- TCS LCD panel(ハードウェア種別によっては存在しません)
- TCS Offline Transcode Engine
- Windows Media Services
2. リストア先のTCSで下記サービスを停止
- IIS Admin Service
- SQL Server(TCS)
- TCS Content Engine
- TCS Hepler Tool
- TCS LCD panel(ハードウェア種別によっては存在しません)
- TCS Offline Transcode Engine
- Windows Media Services
3. リストア先のTCSのEドライブ内の全ファイル・フォルダを削除
4. バックアップ元のTCSのEドライブ内の全ファイル・フォルダをリストア先のTCSにコピー
5. リストア先のTCSでStart > Control Panel > Add or Remove Programsより、Cisco TelePresence Content ServerのChangeをクリック
5.1 表示されるダイアログでNextをクリック
5.2 Repairを選択し、Nextをクリック
5.3 Installをクリック
5.4 TCSバックアップ等に関する質問が表示されるので、以下のとおり選択
- Is TCS backed up?
Yes
- Is AV software stopped?
There is no AV software installed
または
The AV software is stopped
5.5 手順5.1-5.4が正常に完了しない場合、コマンドプロンプトにて下記コマンドを実行
msiexec.exe /fpecms {3CA7D740-35F1-46E7-90AE-9487B0EED903}
6. リストアが完了したTCSで下記確認
6.1 WebUIのManagement > Configurationの内容
6.2 録画されたビデオが正しく再生できること
6.3 新規録画が作成できること
6.4 TMSを使用している場合、TMSにてエラーが検出されていないこと
6.5 バックアップを取得したTCSが同一ネットワークに接続されておらず、Gatekeeperに登録されていないこと