はじめに
このドキュメントでは、オンプレミスコラボレーションエンドポイントからWebex Meetings の会議に接続する「Video Platform(旧称CMR Cloud)」のトラブルシューティングについて説明します。

エンドポイントをWebex Devices としてWebex Control Hub に登録してWebex Meetings に接続する構成は本ドキュメントの対象外です。
確認事項
接続構成
エンドポイントとWebex Meetings の正確な接続構成を確認することが必要です。
例として、下記のような構成などが挙げられます。各機器間のシグナリングプロトコル(H.323/SIP) も確認してください。
例)
- エンドポイント -(SIP)- Exp-C -(SIP)- Exp-E -(H.323)- Webex Meetings
- エンドポイント -(H.323)- Exp-C -(H.323)- Exp-E -(H.323)- Webex Meetings
- エンドポイント -(H.323)- Webex Meetings
- など
各機器の設定がDeployment Guide に記載の内容に沿っているかもご確認ください。
シグナリングプロトコルは、コール接続中であれば下記で確認できます。
- エンドポイントWebUI: Call 画面のCall Details
- Expressway WebUI: Status > Calls > Calls > 該当コール
コール終了後であれば下記で確認できます。
- エンドポイントWebUI: Issues and Diagnostics(またはDiagnostics) > Call Logs > 該当コール
- Expressway WebUI: Status > Calls > History > 該当コール
接続要件
ご使用の接続構成を確認の上、接続要件を満たしているかをご確認ください。
マイネットワークで Webex Meetings トラフィックを許可するには?
- ポート: Cisco Video Collaboration デバイスで使用されるポート
- IP アドレス: Cisco Webex ミーティングサービスで使用するIP アドレス範囲のリスト
お客様ネットワークとWebex Meetings との間にこれらの通信を遮断するネットワーク機器がないか、通信許可している場合にも接続から一定時間経過後に遮断する設定がないかをご確認ください。
Webex Meetings サイトの必要設定について、下記ドキュメントをご確認ください。
ビデオ システムが Webex サイトでサイトのミーティングとイベントに参加することを許可する
status.webex.com でWebex クラウドサーバの稼働状況やメンテナンススケジュールの確認を行うことも可能です。
接続手順
エンドポイントからWebex Meetings に接続する際にどのような接続先アドレスに発信しているかをご確認ください。
例)
- エンドポイントからIP アドレス(210.4.202.4 など)に発信し、その後にタッチパネルからミーティング番号を入力して接続
- エンドポイントから<ミーティング番号>@webex.com の形式で発信して接続
- エンドポイントからmeet@webex.com に発信し、その後にタッチパネルからミーティング番号を入力して接続
- その他
発生する症状
エンドポイントが会議に接続できない、接続後に時間が経過すると突然切断される、音声・ビデオの品質が悪い、など、発生する可能性のある症状は様々です。できるだけ詳細な症状を把握することで問題解決を早期に行うことが可能です。
例)
- エンドポイントが会議に参加すると、同会議にWindows PCやiOS のクライアントアプリから参加している参加者側にエンドポイントからのビデオが表示されず黒画面となる。音声は双方向で問題ない
- Windows PC のクライアントアプリから会議中に資料共有を行うとエンドポイント側に表示されない
- エンドポイントのコールが毎回15 分で切断されてしまう
- エンドポイントのコールが時々切断されることがあり、切断までの時間は1-3 時間の間でまちまち
- エンドポイントがXXX.webex.com の会議には問題なく接続できるが、YYY.webex.com の会議には接続できない
- など
事象再現性
調査対象の問題事象が再現する条件について確認することは問題解決のために有効です。
例)
- 端末がWebex Meetings に接続してから問題が発生するまでの経過時間が何分程度か、毎回一定か、接続直後か、など事象発生までの時間
- 調査対象の問題は同じ手順で毎回発生するのか、あるいはランダムに発生するのか
- いつから発生が確認されているのか、問題事象がある時点から発生するようになった場合には、問題が発生し始めた日時(例: 2021年1月31日までは問題なかったが、2月1日から問題が発生し始めた)
- など
ログ
ログ取得
以下の手順でエンドポイント・Expressway のログを取得してください。手順2. と5. はコールがExpressway を経由する場合のみ実施してください。Expressway がクラスタ構成の場合は、すべてのサーバでログを取得してください(Start new log/Stop logging はPrimary サーバのみで実施し、Collect log とDownload log は各サーバで実施してください)。
- エンドポイントでextended logging 開始
- Exp-C/E でdiagnostic log 取得開始
- エンドポイントからWebex Meetings に発信し、接続
- 問題事象の発生を確認(コールが接続されている場合は切断)
- Exp-C/E でdiagnostic log 取得停止・ファイル保存
- エンドポイントでextended logging 停止・ファイル保存
エンドポイント・Expressway のログ取得方法は下記に記載しています。
解析のため、ログを取得したコールで使用したWebex Meetings のミーティング番号を合わせて記録しておいてください。
ログ解析
オンプレミス側
Cisco コラボレーションエンドポイント、Cisco VCS/Expressway のログは、CSA(Collaboration Solutions Analyzer) で解析することが可能です。
Collaboration Solutions Analyzer (CSA) による構築支援とログ解析
取得したログをそれぞれ解析し、問題が発生したコールを調査し、原因が何であったのかを確認することができます。
Webex Meetings 側
Control Hub のトラブルシューティング機能を使い、Webex クラウド側の記録を確認することが可能です。
Control Hub のトラブルシューティングの高度な診断とトラブルシューティング