はじめに
Prime Infrastructure をバージョンアップして、メンテナンスリリースを適用する方法を、PI 3.1.7 から PI 3.8.1 へのアップグレードを例にして紹介します。PI 2.2 から PI 3.1.5 へのアップグレードについては、こちらの記事をご確認ください。
１．アップグレードパスの確認
まず初めに、バージョンアップ先のドキュメントを確認して、現バージョンから直接アップグレード可能かどうかを確認します。
今回の場合、まずは最終目標の PI 3.8.1 のリリースノートを確認し、適用の前提条件を確認します。
リリースノートは、メンテナンスリリースのダウンロードサイトで、対象のファイル上にマウスを移動させると別ウィンドウが表示されるので、その中の「Release Notes」をクリックすることで確認できます。
リリースノートに以下のような記載が確認できるため、PI3.8.1へはPI3.8から可能であることが分かります。
You can directly install Prime Infrastructure 3.8.1 on top of 3.8, without any prerequisite. To download, see Software download page. Since the maintenance release is not removable, it is important to have a way to revert your system to the original version in case hardware or software problems cause the maintenance release installation to fail. To ensure you can do this, take a backup of your system before downloading and installing this UBF maintenance release.
次にPI3.8へバージョンアップするための条件を、PI 3.8 のドキュメントで確認します。
リリースノートに以下のような記載が確認できるため、PI 3.8 へは PI 3.6.x,PI 3.7.x から可能であることが分かります。併せて、PI 3.6.x, PI3.7x からバックアップを取得して、新規に PI 3.8 をインストールし、バックアップファイルをリストアすることが重要である事も確認できます。
If your existing Prime Infrastructure is 3.6.x or 3.7.x, and your upgrade path contains 3.4.x or earlier versions, then you cannot in-line upgrade that server to Prime Infrastructure 3.8 due to security vulnerabilities in the underlying Red Hat 6 installation. You will need to take a backup of the Prime Infrastructure 3.6.x or 3.7.x server, deploy a freshPrime Infrastructure 3.8 server, and restore that backup into the Prime Infrastructure 3.8 server.
PI 3.8 にするために、事前に PI 3.6.x, PI3.7.x にする必要があります。
今回の例では、 PI3.6 をアップグレードパスとします。
次に PI 3.6 へバージョンアップするための条件を、PI 3.6 のドキュメント（Quick Start Guide）で確認します。
このドキュメントには以下のように記載されているため、PI 3.6 へバージョンアップするには、PI 3.4.x, PI 3.5.x である必要があることが分かり、PI 3.1.7 からバージョンアップできないことが判ります。
How to Upgrade From Previous Releases of Prime Infrastructure You can upgrade the following 3.4.x and 3.5.x Prime Infrastructure versions to Prime Infrastructure 3.6: Cisco Prime Infrastructure 3.5 update 2 Cisco Prime Infrastructure 3.5 update 1 Cisco Prime Infrastructure 3.5 Cisco Prime Infrastructure 3.4.1 update 2 Cisco Prime Infrastructure 3.4.1 update 1 Cisco Prime Infrastructure 3.4.1 Cisco Prime Infrastructure 3.4 If you have the 3.1.x, 3.2.x, or 3.3.x Prime Infrastructure versions running in your machine,
you must upgrade it to version 3.4.x at a minimum so as to upgrade to Prime Infrastructure version 3.6.
PI 3.6 にする前に、一度 PI 3.4.x, PI 3.5.x へバージョンアップする必要があることが分かり、今回の例では、 PI 3.4 をアップグレードパスにします。さらに、PI 3.1.7 から PI 3.4 へバージョンアップ可能かどうかを、PI 3.4 のドキュメントで確認します。
How to Upgrade From Previous Releases of Prime Infrastructure You can upgrade the following 3.1.x, 3.2.x and 3.3.x Prime Infrastructure versions to Prime Infrastructure 3.4: Cisco Prime Infrastructure 3.3 Cisco Prime Infrastructure 3.2.2 Cisco Prime Infrastructure 3.2.1 Cisco Prime Infrastructure 3.2 Cisco Prime Infrastructure 3.1.7 Cisco Prime Infrastructure 3.1.6 Cisco Prime Infrastructure 3.1.5 Cisco Prime Infrastructure 3.1.4 Cisco Prime Infrastructure 3.1.3 Cisco Prime Infrastructure 3.1.2 Cisco Prime Infrastructure 3.1.1 Cisco Prime Infrastructure 3.1
PI 3.1.7 がリストされているので、PI 3.1.7 から PI 3.4 へのバージョンアップは可能であることが分かります。
従いまして、アップグレードパスは以下のようになることが確認できました。
PI 3.1.7 → PI 3.4 → PI 3.6 → PI 3.8 → PI3.8.1
２．バージョンアップの事前準備や手順を確認
アップグレードパスが確認できたら、次はインストール前の準備事項と、インストール手順を確認します。バージョンが異なっていると、バージョンアップ方法も異なっていることがありますので、バージョン毎に必ずドキュメントを確認するようにしてください。
今回の例の PI 3.1.7 から PI 3.4 のバージョンアップについては、PI 3.4 のドキュメント（Quick Start Guide）を確認します。
「How to Upgrading From Previous Releases of Prime Infrastructure」と「Performing an Inline Upgrade」の内容をよく確認します。
default repositoryは、ドキュメント通りにdefaultRepoを使用することが推奨されております。
PI 3.4 から PI 3.6 のバージョンアップについては、PI 3.6 のドキュメント（Quick Start Guide）を確認します。
「How to Upgrading From Previous Releases of Prime Infrastructure」と「Performing an Inline Upgrade」の内容をよく確認します。
default repositoryは、ドキュメント通りにdefaultRepoを使用することが推奨されております。
PI 3.6 から PI 3.8 のバージョンアップについては、PI 3.8 のドキュメント（Quick Start Guide）を確認します。
「How to Upgrading From Previous Releases of Prime Infrastructure」と「Performing an Inline Upgrade」の内容をよく確認します。
PI3.8 はインラインアップグレードより、フレッシュインストールが推奨されております。
３．バージョンアップの実行
確認したとおりの手順でバージョンアップを実施します。
まとめ
- メジャー・マイナーバージョン、メンテナンスリリース、パッチ、デバイスパック、それぞれでインストール方法が異なっているため、必ずドキュメントをご参照ください。
- バージョンが異なっていると、インストール手順が異なっていることもあります。必ず各バージョンでインストール手順を確認してください。
- インストール手順だけでなく、そのドキュメント全体を一通りご確認ください。前提条件や事前準備など、インストールに関係することが記載されていることもあるためです。
参考情報
Prime Infrastructure - バージョンアップやメンテナンスリリース適用について (PI2.2 から PI3.1.5)
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