こんにちは。
このブログ記事では、Netformx DesignXpert アプリケーションを使用して、インベントリの検出、収集、アップロードを行い、検出したデバイスの情報を Smart Net Total Care ポータルにアップロードする手順をご紹介します。
この情報は、ビデオ形式[英語]でも視聴できます。また、シスコと Netformx が共同で作成した Smart Edge ウェビナー [英語] では、詳細まで掘り下げた情報を説明するデモを見ることができます。
Netformx DesignXpert は、Smart Net Total Care ポータルで提供される収集オプションの 1 つです。利用できるその他の収集オプションについては、こちらのブログ記事の「収集オプションの概要」 を参照してください。
このブログは、お使いのマシンに NetformX アプリケーション(DesignXpert または Netformx Discovery)がすでにインストールされて動作していること、および CCO ID がアプリケーション内で正しく定義されることを前提として書いています。これらの前提条件が満たされていない場合、検出アクションをエンドユーザ アカウントに関連付けることはできませんし、検出出力結果をシスコに正常にアップロードすることもできません。ここをクリックすると、CCO ID を取得できます。
NetformX コレクタをインストールする方法の詳細については、「Netformx DesignXpert のユーザ ガイド」 [英語] を参照してください。
では、始めましょう。
お使いのマシンにアプリケーションをインストール後、次の手順に従うことで、ネットワーク検出をすばやく設定できます。
手順 1:DesignXpert を起動し、[ネットワークの検出(Discover Network)]、[空のプロジェクト(Blank Project)] を順に選択します。

プロジェクトに名前を付けて、[OK] をクリックします。デフォルトの [Netformx Discovery 設定(Netformx Discovery Settings)] インターフェイスが自動的に表示されます。

いくつかの項目は設定済みですが、使用するネットワークの状況に合わせて変更できます。
手順 2:[Netformx Discovery 設定(Netformx Discovery Settings)] 画面(上の図)で、
大きな [設定(Configure)] ボタンをクリックします。
[Netformx Discovery 構成(Netformx Discovery Configuration)] ウィンドウが起動され、
[ネットワーク(Network)] タブが表示されます。

[ネットワーク(Network)] タブでは、開始点、範囲、および検出操作のスコープを指定できます。注:これらの設定を構成する前に、検出の対象となる環境についての実践的な知識が必要です。想定や推量に基づいて設定を行うと、検出処理時間がきわめて長くなったり、
検出操作全体が失敗することがあります。
アプリケーションにとっての環境を定義する方法は 2 つあります。シード ルータを指定するか、または [範囲(Range)] を設定して検出アクションのスコープを定義します。
シード ルータは、名前が示すように、ネットワーク検出自体の開始点を意味します。シード ルータは、検出操作において最初のルータ ポイントとなる接続先です。ホップの数は、検出操作が対象とする、シード ルータからのサブネット ホップの数です。つまり、シード ルータとホップ数によって、検出操作の開始点と、対象となる範囲全体が確定します。検出操作では、シード ルータのルーティングと他のテーブルの情報を使用して検出プロセスの残りの動作が規定され、ホップ数に基づく境界によりシード ルータからの最終的な距離が設定されます。ホップ数が多くなるほど、検出の対象範囲が広くなり、発見対象のデバイスの合計範囲が増加するので、検出プロセスにかかる時間が全体的に長くなります。
2 番目の方法では、開始 IP アドレスと終了 IP アドレスを明示的に設定して定義範囲を確定します。検出プロセスは、設定されている開始点と終了点の範囲全体を対象にして実行します。繰り返しますが、全体的な範囲が広くなるほど、検出プロセスにかかる時間も長くなります。
大規模ネットワークの場合、特定の IP 範囲を設定するか、または [除外(Exclude)] オプションを使用して、メイン アクションをより小さなチャンクに分割することが推奨されます。[除外(Exclude)] オプションは検出操作自体のサイズとスコープを小さくするのにも役立ちますが、IT 部門で確立済みのネットワークのアドレス体系に関する情報も必要となります。
手順 3:[SNMP] タブを選択し、SNMP クレデンシャルを入力します。

ネットワーク内で使用される SNMP 設定について把握しておく必要があります。設備がサポートする SNMP の種類と、関連付けられている読み取りコミュニティ文字列を把握している必要があります。検出プロセスでは、SNMP を使用してデバイス レベルの情報が収集されます。SNMPv3 に関しては、認証と暗号化の詳細、および IT 部門により実装されている場合はセキュリティ フレーズを定義することが必要な場合があります。繰り返しますが、環境の実践的な知識を習得しておくことで、検出操作にかかる時間を短縮でき、検出アクティビティでの障害を回避できます。
手順 4:[Telnet/SSH] タブを選択し、ネットワーク デバイスの Telnet および SSH(必要に応じて)のクレデンシャルを入力します。

検出プロセスでは、CLI コールが行われ、すべてのデバイスから CLI 情報が収集されるので、環境で定義されている Telnet および SSH の適切なユーザ名とパスワードを把握しておく必要があります。
手順 5:[Cisco 専用(Cisco Specific)] タブを選択します。

注:シスコによるアップロードと分析を可能にするために、[Cisco SmartAdvisor(CSA)を
有効にする(Enable Cisco SmartAdvisor (CSA))] オプションをオンにする必要があります。このオプションをオンにしないと、シスコによる分析とプレゼンテーションは失敗します。
注:標準の Cisco Discovery でのアップロードおよび分析処理では、[シスコ構成ファイルのダウンロード(Download Cisco configuration files)] 設定または [IP フォン構成の取得(Retrieve IP phones configuration)] 設定をオンにする必要はありません。これらのオプションをオンにすると、各ネットワーク デバイスの設定ファイルが、検出処理を実行するローカル マシンにダウンロードされます。設定ファイルをバックアップ用に収集する目的で、このアクションを使用可能です。これらのオプションをオンにすると、検出プロセスにかかる時間が長くなります。
手順 6:[スキャン オプション(Scan Options)] タブを選択します。

このタブのオプションは Netformx 専用であり、それらを設定すると、Netformx のレポート機能のみが強化されます。この設定は、シスコへの検出データのアップロードに影響しません。
注:シスコのみのアップロード アクションを考慮して、最適化して総検出時間を短縮したい場合は、[物理リンクの検出(Discover physical links)]、[VLAN の検出(Discover VLAN)]、[拡張ポート レベル設定の検出(Discover advanced port level settings)] のオプションをオンにしないでください。また、[名前の解決(Resolve Names)] および [WMI 検出の使用(Use WMI Discovery)] のオプションをオンにすることも避けてください。
手順 7:[インポート(Import)] タブに移動します。

これらのオプションも Netformx 専用であり、検出操作が正常に終了した後に、Netformx
自身のレポートでデータがどれぐらい詳細に処理されるかが決まります。前述のタブと同様、ここでの設定は、シスコへの検出データのアップロードに影響しません。
[OK] をクリックして、[Netformx Discovery 設定(Netformx Discovery Settings)] インターフェイスに戻ります。[Netformx Discovery 設定(Netformx Discovery Settings)] ウィンドウで、
設定したオプションを最終的に確認します。
手順 8:[設定(Configure)] ボタンの上の小さな緑色の [実行(run)] ボタンをクリックして、
検出を実行します。

画面の右上隅の [ログ(Log)] ボタンをクリックすると、検出プロセスの進捗を確認できます。
検出操作が完了したら、[OK] をクリックして、出力された内容を確認します。

手順 9:確認作業が完了したら、検出操作での収集結果を示すネットワーク トポロジ図が表示されます。

手順 10:これで、情報をシスコにアップロードする準備が整いました。[デザイン(Design)]
タブがまだ表示されていることを確認します。

次の図のように、[分析(Analysis)] > [Cisco SmartAdvisor)] > [ネットワーク評価要求の送信(Submit Network Assessment Request)] の順に選択します。

このオプションをクリックすると、[評価要求プロジェクト スコープ(Assessment Request Project Scope)] ダイアログボックスが表示されます。

[プロジェクト(Project)] を選択し、[次へ(Next)] をクリックします。[送信(Submission)] ウィンドウが開きます。

この画面では、(A)上半分でシスコに転送する情報を指定でき、(B)下半分で検出アクションをシスコに関連付けることができます。必要に応じて、シスコに IP アドレスを送信しないようにもできます。図の A で示されているオプションをオフにします。
手順 11:[お客様詳細(Customer Detail)] セクション内の、ウィンドウの中央の B ポインタの左側にある [虫めがね(magnifying glass)] をクリックします。

検出実行を自社に関連付け、詳細をシスコにアップロードするためのダイアログ ボックスが表示されます。情報を 3 点、個別に入力する必要があります。入力が完了したら、[検索(Search)] をクリックします。提供された情報に一致するすべての一覧がシスコから返ります。

正しい住所を見つけて、[OK] をクリックします。

選択した情報が [お客様詳細(Customer Detail)] セクションに表示され、ダイアログ ボックスの下半分にユーザの情報が表示されます。シスコから更新を受け取れるように、[電子メールでの通知を有効にする(Enable email notification)] オプションがオンになっていることを確認します。
[ユーザ タイプ(User Type)] ラジオ ボタンを使用すると、オプションで、検出情報送信者のユーザとアカウントの管理情報をより詳細に特定できます。シスコの従業員の場合は、[シスコ SE(Cisco SE)] オプションを選択し、シスコ関連の詳細情報を必要に応じて入力します。シスコ パートナーやシスコの企業や官公庁のお客様の場合、[シスコ パートナー(Cisco Partner)] オプションを選択してください。必要に応じて、その他の CCOID 詳細情報を手動で追加できます。
デフォルトでは、プライマリ CCOID(最初の行)には、Netformx アプリケーションの [オプション(Options)] セクションで入力された情報がそのまま表示されます。
手順 12:データ アップロードのステータスを表示するウィンドウがポップアップします。

アップロード時間は、検出結果ファイルのサイズ、ユーザのインターネットへの接続性、および処理能力とシスコのバックエンドへの転送能力に依存するので、アップロード プロセスは、時間がかかることがあります。アップロードが完了すると、ステータス フラグが変化します。

Smart Net Total Care ポータルにインベントリがアップロードされると、ポータルに新しいインベントリが「Netformx_Default」という名前で表示されます。このツールを使用して検出、アップロードされたすべてのデバイスは、今後このインベントリに含まれます。

このブログ記事は、Netformx コレクタで Smart Net Total Care ポータルへのデータのアップロードを設定する際に役立ちます。ご意見やご質問がありましたら以下から送信してください。また、皆さまの体験についてフィードバックをお待ちしております。
シスコが提供するセキュリティに関するリマインダを必要とする場合は、セキュリティと Cisco Smart Net Total Care サービスに関するホワイト ペーパー を参照してください。
Jawaid Iqbal