本ドキュメントでは、FTPまたはコンパクトフラッシュカード(CFカード)/USBメモリを使用して以下のTelePresence製品のソフトウェアをアップグレードする方法について説明します。
- Cisco TelePresence MCU(MCU)
- Cisco TelePresence ISDN Gateway(ISDN Gateway)
- Cisco TelePresence IP Gateway(IP Gateway)
本記事はCisco TelePresence Infrastructure Technical Handbookの内容に基づいています。
https://supportforums.cisco.com/document/60071/telepresence-infrastructure-technical-handbook
- MCU/ISDN Gateway/IP Gatewayとも手順は同一ですので、本文中ではMCUと記載します。
- 製品によっては、CFスロットの代わりにUSBスロットが搭載されています。その場合はCFカードの代わりにUSBメモリを使用してください。手順は同一ですので、本文中ではCFカードと記載します。
この方法は、WebUIまたはCisco TelePresence Management Suite(TMS)を用いたソフトウェアアップグレードに問題が発生した際に代替手段として利用可能です。
適用するソフトウェアのファイルは予めcisco.comからダウンロードしてください。
FTPによるアップグレード
1. Windowsのコマンドプロンプトを開きます。
他のFTPクライアントソフトウェアを使用することも可能です。
本ドキュメントでは例としてWindowsのコマンドプロンプトを使った場合の手順を紹介します
2. 適用するソフトウェアのファイルが保存されているディレクトリにcdコマンドで移動します。
例) C:\cd software
3. 下記コマンドでMCUに接続します。
C:\software>ftp <MCUのIPアドレス>
4. 「User:」と表示されたら「admin」と入力します。
5. 「Password:」と表示されたらadminユーザのパスワードを入力します。
6. 下記コマンドを入力します。
ftp> hash
ftp> bin
ftp> put <適用するソフトウェアのファイル名>
7. ファイルの転送完了を確認し、下記コマンドでFTP接続を終了します。
ftp> bye
8. WebUIやTelnetなどからMCUを再起動し、FTPでアップロードしたソフトウェアが適用されていることを確認します。
CFカードによるアップグレード
1. ソフトウェアのファイル名を「kupgrade」とリネームします。
2. CFカードにファイル「kupgrade」をコピーします。
3. MCUのコンソールポートとシリアル接続します。
4. MCUのCFカードスロットにCFカードを挿入し、WebUIからMCUをシャットダウン・再起動します。
設定 > シャットダウン(Settings > Shutdown)
5. シリアルターミナルからの出力を確認します。
「....」が数行表示され、その後にコピーされたバイト数が表示されます。
これは、kupgradeがCFカードからMCUの内部メモリにコピーされていることを示します。
6. シリアルターミナルに「bytes copied」が表示されたことを確認し、CFカードを抜きます。
7. MCUはアップグレード処理が完了すると自動的に再起動します。
注意) 再起動完了後にCFカードが抜かれていない場合、アップグレード処理が再度開始します。
8. 再起動完了後、CFカードからコピーしたソフトウェアが適用されていることを確認します。