本ドキュメントでは、Cisco IP Phone に問題があり、ハードウェア障害が疑われる場合、RMA による交換を依頼する前に実施頂きたい切り分けについて説明します。
主な問題の例)
- 正常に起動しない
- 再起動を繰り返す
- 特定のボタンが反応しない
- 通話相手からの音声が聞こえない
- 通話相手からの音声に雑音が入る、割れて聞こえるなど音声品質の問題
1. 環境要因の確認
<有線 IP Phone の場合>
1-1. 同一環境で該当 IP Phone でのみ問題が発生するかどうかを確認して下さい。
1-2. LAN ケーブル、AC アダプタ(PoE ではない場合) を交換して動作を確認して下さい。
1-3. 正常に動作している IP Phone が接続されている Switch Port / LAN ケーブルに、該当 IP Phone を接続して動作を確認して下さい。
1-4. 問題が発生している IP Phone が接続されている Switch Port / LAN ケーブルに、他の IP Phone に接続して動作を確認して下さい。
<無線 IP Phone の場合>
1-1. 同一環境で該当 IP Phone でのみ問題が発生するかどうかを確認して下さい。
(*) 無線 IP Phone の音声に関する問題の多くは、無線環境の品質に起因します。
ここでは、IP Phone のスピーカーの故障による雑音や音割れであるかどうかを判断するために、同一環境で特定の IP Phone のみで発生する問題かどうかを確認します。
2. 有線 IP Phone の音声に関する問題
受話器(ハンドセット)の障害であるか、IP Phone 本体の問題であるかを確認します。
受話器の問題と判断できる場合には、本体のシリアル番号で受話器のみの交換が可能です。
2-1. スピーカーフォンで通話した場合の動作を確認して下さい。
2-2. 正常に動作している IP Phone の受話器と交換し、動作を確認して下さい。
3. 工場出荷時の状態へのリセット(Factory Reset)
以下のドキュメントを参考に、IP Phone を工場出荷時の状態へリセットし、動作を確認して下さい。
<有線 IP Phone の場合>
- IP Phone 7900 シリーズ : 工場出荷時の状態にリセットする方法
- IP Phone 6900 8900 9900 シリーズ : 工場出荷時の状態にリセットする方法
- IP Phone 7800 8800 シリーズ : 工場出荷時の状態にリセットする方法
- Cisco Unified IP Conference Station 7937G : 工場出荷時の状態にリセットする方法
- Cisco Unified IP Conference Phone 8831 : 工場出荷時の状態にリセットする方法
<無線 IP Phone の場合>
- Wireless IP Phone 8821 : 工場出荷時の状態にリセットする方法
- Wireless IP Phone 792x シリーズ : 工場出荷時の状態にリセットする方法
備考
(1) 破損等においては、通常の使用下における故障ではなくお客様の過失による傷害に関しては、RMA による交換は致しかねます。
Service Not Covered
第三者製品から生じた、またはシスコの管理の範囲を超えた原因に起因する、若しくは顧客が本契約に定める責任を履行しなかったことに起因するソフトウェアまたはハードウェアの問題を解決するためのサービスまたはソフトウェア。
(2) 厳密に無線環境の要因を排除するためには、以下の導入ガイドに従って無線環境が構築されていることを確認する必要がございます。
- [英語] Cisco Wireless IP Phone 8821 and 8821-EX Wireless LAN Deployment Guide
- [日本語] Cisco Wireless IP Phone 8821/8821-EX ワイヤレス LAN 導入ガイド
- [英語] Cisco Unified Wireless IP Phone 7925G, 7925G-EX, and 7926G Deployment Guide
- [日本語] Cisco Unified Wireless IP Phone 7925G、7925G-EX、7926G 展開ガイド