はじめに
TelePresence 端末は設定確認や変更、ステータスの確認、コール操作、ソフトウェアアップグレードなどを実施できるWebUI を持っています。
Chrome やFirefox などのWeb ブラウザでTelePresence 端末のIP アドレスやFQDN にアクセスし、admin 等のユーザアカウントでログインして使用することが可能です。
このドキュメントでは、何らかの問題が発生して端末のWebUI に正常にアクセスできなくなった際の対応方法の例を記載します。
症状の把握
WebUI にアクセスできない、という問題では以下のようにいくつかの症状が考えられます。
- ブラウザにエラーメッセージが表示される
- メッセージ内容を確認できる画面スクリーンショットを撮っておく
- ブラウザに何も表示されず白画面となる
- ログイン画面は表示されるが、ユーザ名・パスワードを正しく入力しても次の画面に進まない
- など
的確な対処を行うためには、実際に発生している症状をできるだけ詳細かつ正確に把握することが必要です。
切り分け
問題の原因箇所を絞り込むために、以下のような項目を確認して切り分けを行います。
- ブラウザに入力している端末アドレス(IP アドレス/FQDN) は正しいか?
- ブラウザにFQDN を入力している場合、端末IP アドレスを入力すると問題が解消するか?
- 解消する場合、DNS サーバがFQDN から正しいIP アドレスを解決しているかを確認
- ブラウザのアドレスを「http://<端末アドレス>」としている場合、「https://<端末アドレス>」として問題が解消するか? 逆パターンでも確認
- 問題事象は、特定のPC からのアクセスのみ発生するか? あるいはどのPC からアクセスしても同じ結果か?
- 特定のPC でのみ問題が生じる場合、PC 設定やネットワーク等を確認
- ブラウザを別の種類に変更した場合に結果に差異はみられるか?
- 端末にIP アドレスは正しく設定されているか?
- リモコンやタッチパネルで「設定 > デバイス情報」等から確認可能
- SSH やシリアル接続でコマンド「xstatus Network」を実行して確認することも可能
- コマンド「xconfig Network [n] [IPv4|IPv6] Assignment」でIP アドレス設定(Static/DHCP 等)を確認可能
- DHCP 設定の場合、DHCP サーバが端末に割り当てているIP アドレスを確認
- PC から端末にping し、応答するか
- 設定でHTTP Mode を確認
- コマンド「xconfig NetworkServices HTTP Mode」で確認可能 -> Off となっていないか?
- 端末設定をCisco Unified Communications Manager(CUCM) やTelePresence Management Suite(TMS) 等で管理している場合、CUCM やTMS 側で端末のHTTP Mode: Off としていないか?
- 端末を再起動し、変化が見られるか
- コマンド「xcommand Boot Action Restart」で再起動
- 端末をFactory Reset し、変化が見られるか
- Factory Reset を実施する前に、設定内容のバックアップのためにコマンド「xconfig」の出力内容を保存
- Factory Reset すると、端末のIP アドレスはDHCP 設定となるので、リモコンやタッチパネルで端末に割り振られたIP アドレスを確認またはStatic IP アドレスを設定し、WebUI のアクセス可否を確認
原因調査のための情報収集
問題事象の原因を調査するために以下のような情報を収集することが有効です。
基本情報
- PC のOS 種別とバージョン
- ブラウザ種別とバージョン
- 端末のソフトウェアバージョン
- 事象が最初に発生した日時
- 事象に継続性があるか
エラー時スクリーンショット
「症状の把握」にも記載したとおり、問題発生時の症状を正確に把握するためにブラウザの画面スクリーンショットを撮ることが有効です。
ログ
端末再起動やFactory Reset 等で、事象発生後にWebUI にアクセスすることができるようになった場合には、ログを取得し、原因調査を行うことが可能です。
既知事例・参考情報