はじめに
このドキュメントでは、Nexus 5000 / 6000 シリーズで FEX ( Nexus 2000 シリーズ ) 使用時の機器交換手順や注意事項について説明します。
Module Pre-Provisioning
通常、未接続のモジュール ( FEX や 拡張モジュール等 ) のインタフェースに関するコンフィグを事前に設定することはできませんが、Module Pre-Provisioning で事前にモジュール ( FEX や 拡張モジュール等 ) のモデルを指定することにより、未接続のモジュール ( FEX や 拡張モジュール等 ) のインタフェースに関するコンフィグを事前設定できるようになります。
Module Pre-Provisioning の設定やモジュールのインタフェースの事前設定は下記のように行うことができます。
switch# configure terminal
switch(config)# slot 110
switch(config-slot)# provision model N2K-C2232P
switch(config-slot)# exit
switch# configure terminal
Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
switch(config)# interface Ethernet110/1/1
switch(config-if)# description module is preprovisioned
switch(config-if)# show running-config interface Ethernet110/1/1
Time: Wed Aug 25 21:29:44 2010
version 5.0(2)N1(1)
interface Ethernet110/1/1
description module is preprovisioned
機器交換の注意事項
Module Pre-Provisioning で FEX を指定している場合は、機器交換等により FEX が未接続となったときでも、該当 FEX のインタフェースのコンフィグが show running-config に残りますが、Module Pre-Provisioning で FEX を指定していない場合は、FEX が未接続となったときに該当 FEX のインタフェースのコンフィグが show running-config から消えます。
Module Pre-Provisioning で FEX を指定していない状態で FEX を交換した場合は、交換後の FEX 再接続後に該当 FEX のインタフェースのコンフィグが show running-config に復旧しますが、 FEX の親スイッチとなる Nexus 5000 / 6000 シリーズの機器を交換した場合は、該当 FEX のインタフェースのコンフィグが show running-config から消えたままとなりますので、交換後に該当 FEX のインタフェースコンフィグの再設定が必要となります。
また、Dual-homed FEX ( Active-Active FEX ) かつ vPC 構成の Nexus 5000 / 6000 シリーズにおいて、 Module Pre-Provisioning で FEX を指定していない状態で FEX の親スイッチとなる Nexus 5000 / 6000 シリーズの機器を交換した場合は、 CSCuy38910 の事象により、 FEX の Host Interface ( HIF ) がすべて Link Down となり、FEX に接続されているサーバやホストが通信不可となります。
そのため、Nexus 5000 / 6000 シリーズで FEX ( Nexus 2000 シリーズ ) 使用時に機器交換を実施する場合、事前に Module Pre-Provisioning で FEX を指定しておくことを推奨します。 FEX 交換時も FEX の親スイッチとなる Nexus 5000 / 6000 シリーズの機器交換時も事前に Module Pre-Provisioning で FEX を指定しておくことが推奨となります。
図1 : Nexus 5000 / 6000 シリーズでの Dual-homed FEX ( Active-Active FEX ) かつ vPC 構成の例
機器交換手順
以上を踏まえた機器交換時の推奨手順は下記のようになります。
-
Module Pre-Provisioning が設定されているか確認
-
設定されていない場合、Module Pre-Provisioning を設定
-
機器交換を実施
- Module Pre-Provisioning が不要な場合は、機器交換後に削除
FEX の親スイッチとなる Nexus 5000 / 6000 シリーズの機器交換時も FEX の機器交換時もどちらの機器交換時も本手順で交換することを推奨します。また、Single-homed FEX 、Dual-homed FEX ( Active-Active FEX ) 、 どちらの構成の場合でも本手順で交換することを推奨します。
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