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Q1. HSRPなどでGW冗長化しつつ上位でBGPを使いたい(ルータ/L3スイッチが2台以上)構成の場合、BGPの計算は各スイッチで個別に実施するしかありませんか?
もしくは渡しの経路を用意すればこれを回避できますか?

BGPの計算は、常に1台のルータ内で実行されます。
HSRPなどで仮想的に1台のように扱っていても、BGPの計算はそれぞれのルータで実行されます。

Q2.AS間のルーティングにおいて、OSPF等のIGPを使用しない(使用できない!?)理由を教えて頂けますでしょうか。

BGPがAS間のルーティングに適した設計で作られたためです。
技術的には、異なるASのルータ間でOSPFなどのIGPを動作させることができますが、OSPFは50万~60万もの大量の経路を扱うような設計になっていないため、ルータが正常に動作しなくなる恐れがあります。

Q3.1つのルータについて、BGPネイバーは複数個の設定できるのでしょうか?1個だけですか?

1台のルータで、複数のネイバーを設定することが可能です。
あるルータから受信した経路を別のルータへ転送することを考えると、複数のネイバーを設定しているルータの方が多いです。

Q4. EBGPピアの冗長性確保について教えてください。
ご紹介いただいた手法のうち、 実務環境において使われることが多いのはどれでしょうか。
・ebgp-multihop で値指定無し(=TTL255)
・ebgp-muttihop で2を指定
・disable connected check

ebgp-multihopで値の指定なし、または2を指定する手法が多いと思われます。
disable-connected-checkコマンドは言わばマイナーなコマンドで、ebgp-multihopと比べると知っているエンジニアが少ないと思われます。
この質問に関しては、推測に基づいた回答であることをご了承ください。

Q5.TTLに関してです。disable-connected-checkにした場合に、「Connected」のときにパケットを送信するということでしょうか。
つまり、この設定をしない場合(default?)、「C」でもパケットを送信しないということでしょうか。

いいえ、そうではありません。
動作を整理します。 まず、disable-connected-checkを設定していないデフォルト状態では、TTL=1のパケットを送信しようとするルータは、参照したルートが「C」だったなら、パケットを送信します。それ以外の「S」や「O」を参照したなら、パケットを送信しません。
次にdisable-connected-checkを設定した場合は、TTL=1のパケットを送信しようとするルータは、参照したルートが「C」であろうと「S」であろうと、パケットを送信します。TTL=1であっても、常にパケットを送信するようになります。「参照したルートが「C」だった時はパケットを送信する」というチェックを行わず、常にパケットを送信するようになります。

Q6.冗長経路がある場合でループバックでEBGPのネイバーを構成しないケースでは、負荷分散されるとありますが、具体的にはどのような動作となるのでしょうか?

参照されたページは「EBGPネイバーの障害性」というページでしょうか。
このページでは「負荷分散される」という記述はないため、この質問に関連する説明を記述します。

➀「LoopbackでEBGPネイバーを構成しないと、ルータの負荷がかかる」というのは、具体的にどのような動作となるか? ※「負荷がかかる」を「負荷分散される」と読み違えた場合の回答です。
→この場合、EBGPネイバーが1つではなく、2つを維持することになります。ネイバーの維持はメモリに負担がかかるため、メモリの利用率が高くなり、たとえば動作が遅くなったりする可能性があります。

②「LoopbackでEBGPネイバーを構成せず、物理インターフェースでEBGPネイバーを2つ構成した」場合だと、パケット転送の動作は具体的にどのようになるのか?負荷が偏らないように、2つの回線にパケット転送を分散するのか?

答えは、いいえです。
BGPではたくさんのアトリビュートによってベストパスが決定されますが、標準状態ではベストパスが複数になることはありません。2つの物理回線のうち1つだけがベストパスとなり、その経路のみがパケット転送に使われます。参考までにこれは、ベストパス選択の仕組みの後ろの方の項目に「先に学習した経路をベストとする」という項目があるためです。

質問の意図が異なっていたら申し訳ございませんが、上記の回答とさせていただきます。

Q7.BGPは一般企業でも使うのですか?

はい。ISPだけでなく、一般企業でも使うことがあります。
インターネットへの接続を2回線用意して、通信に利用する回線をコントロールする時に使う企業もあります。

Q8.BGPでネットワークを通知する時に、OPENというメッセージを使うのですか?

いいえ。 ネットワークの通知にはUPDATEというメッセージを使います。
OPENはネイバーを確立する時に使用されます。

Q9. 最初の方にプレフィックスという言葉が書いてありましたが、これは何ですか?

プレフィックスというのは、ネットワークのアドレスだと思ってください。
たとえば、150.1.1.0/24だと、150.1.1.0がプレフィックス、24がプレフィックス長と言います。

Q10.BGPを使っているルータで、同時にOSPFなど他のプロトコルを使うことはできますか?

はい。できます。 2種類以上のプロトコルを同時に使う時は、再配送という技術も理解する必要があります。

Q11. アトリビュートは、ネットワークを通知するタイミングで付け加えられるのですか?

アトリビュートの種類によって異なります。
ネットワークを通知する側のルータがつけるべきアトリビュートもありますし、その通知を受信する側のルータでつけるアトリビュートもあります。

Q12.アトリビュートの説明で「BGPの動作を制御する」という記述もありましたが、どういう意味ですか?

たとえばルート情報を通知する時に「このルートはあなたが持っているだけで、他の人には通知しないで」という情報をアトリビュートとして追加することができます。
参考までに、このアトリビュートはcommunityと呼ばれるものです。

Q13.ベストパス選択アルゴリズムに書かれている「前提」とはどういう意味ですか?

BGPでは、いろいろなアトリビュートを順番に評価していきベストパスを決定します。
前提というのは、もしそのルートがベストパスになってしまうと、パケットがループしたりなどの良くない動きをしてしまうために、あらかじめ除外することです。

Q14.ルーティングプロトコルでは、必ずネイバーという関係があるのですか?

BGP、OSPF、EIGRPにはネイバーという概念があります。 RIPにはありません。

Q15.直接ネイバーをはるのと、Loopbackではるのとでは、実際にどちらを使うことが多いですか?

EBGPの場合は直接接続でネイバーをはることがけっこうあり、IBGPの場合はLoopbackを使うことが多いです。

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