2022年4月28日 (初版)
TAC SR Collection |
主な問題 |
CUPS の UP において、SGi インターフェイスで受信した Downlink のデータパケットが、本来 UE 側に送出されるべきにも関わらず、受信したインターフェイスから送出され、その結果、そのパケットが隣接するルータにてドロップされるという問題になります。
|
原因 |
これは、VPP でパケットの転送先を決める処理において、パケットを受信した際にそのパケットが持っていた MPLS の VRF 情報を誤って参照してしまうことが原因となります。尚、宛先が FIB table に載っている場合 (最大128 Peer) には、VRF 情報を参照する処理は省かれますので、この問題は発生しません。 この問題は CSCvv15507 として報告されています。
CSCvv15507: [BP-ICUPS]: Enterprise TCP traffic is not working in SI-vpp, when LI enabled for subscriber session
|
解決策 |
PGW の Peer の数を128以下にすることで、全ての宛先が FIB table に登録されるため、問題を回避することができます。 以下のどちらかの方法で、Peer の数を128以下にすることができます。
a, MME 側の SGW Selection で選択する SAEGW (SGW 機能部) を絞り、PGW に接続する UP を128以下にする b, SAEGW 上で PGW との接続に使用する Pure-S 用の UP Group を設定し、PGW に接続する UP (SGW) の数を128 以下にする。
恒久的な対策には、 CSCvv15507 の修正されたバージョンを使用する必要があります。
|
備考
本不具合は、Bug Search Tool でも確認できます。
各製品の TAC SR Collection の一覧は、よくある質問と解決方法 (TAC SR Collection) から確認できます。