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Eri Mizuno
Community Manager
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emizuno_0-1687239890252.jpeg人物紹介
小上 賢一 (Kenichi Ogami)
Global CX Centers 所属、コラボレーション担当、テクニカル リーダー。日々の障害のエスカレーション対応に加え、新規サポート案件、業務効率化、部内教育などに従事。本プロジェクトではテクニカルリードとしてエンジニアチームをまとめる中心的役割。

竹内 ゆき子 (Yukiko Takeuchi)
CX Centers Japan 所属、オペレーションチームのカスタマープロジェクト担当として日々障害のエスカレーションなどの対応を行う一方、本プロジェクトではプロジェクトマネージャーとして本書出版に関わるタスクをトータルでマネジメント。

水野 恵理 (Eri Mizuno)
シスココミュニティマネージャー。本編インタビューの聞き手。

 

水野(以下「水」): 本日は TAC エンジニア共著による書籍「ネットワークエンジニアの教科書 改訂三版」の出版プロジェクトのテクニカルリードの小上さん、プロジェクトマネージャーの竹内さんの 2 名をお迎えしてお話を伺います。小上さん、 竹内さん、 よろしくお願いします。

小上(以下「小」)、竹内(以下「竹」): よろしくお願いします。

 

プロジェクトの発足とチームの紹介

水: 今日はわたしの方でいくつか質問を用意してきているんですけれども、まずこのプロジェクトの 発足とチームの紹介からお話をお伺いできますか?

小: はい、 この「ネットワークエンジニアの教科書」は 今回が第三版になるんですけれども、 私は8年前の 初版発行のときから関わっていて、 その後 2019 年に 第二版、 そして出版社からこのたびの第三版のお話をいただき本書の刊行という流れになりました。 結果的に 年サイクルで発行していますね。 共同執筆者としてシスコの技術サポート部門の各テクノロジーエリアから 19 名のテクニカルコンサルティングエンジニアが名前を連ねています。

水: 小上さんも その中のお一人ですか?

小: メンバーの一人ではありますけれども、私は今回はテクニカルリードとして 全体を取りまとめる立場だったので、 テクノロジー部分の執筆はしていないんです。ちなみに執筆者の約半数が以前のバージョンからの経験者で、半数が入れ替わった感じですね。

水:そうなんですね。 実績もあって継続して版を重ねてこられたようで、すばらしいですね。

小:そうですね、エンジニアとして知識や技術を必要としている方に共有できる機会をまたいただけたのが光栄ですね。

水:ではまた 4 年後に次版期待ですね(笑)一方、竹内さんはプロジェクトマネージャーとしてご活躍されたと思うんですが、 プロジェクト発足当初のことを教えていただけますか?

竹: はい、 小上さんからも お話ありましたが、 第二版の出版から 4 年が経過し、 そろそろ第三版をということで昨年に出版社からお話をいただき、最新のテクノロジーの動向に沿った内容へアップデートすることになりました。メンバーのリクルーティングの時期から数えると出版まで約 1 年弱をかけたプロジェクトとなっています。昨年 月あたりにシスコ側のメンバーを固めてその後 10 月に出版社との Kick-off12 月末に各章の草稿の執筆を終え、図版や資料の挿入、出版社から初稿の提出がありその後数回のレビューと装丁のチェックなどを繰り返し 月の出版に至りました。

水: このプロジェクトで新しいご経験などされましたか?

竹: はい、私はこの第三版からの参加なんですけれども、本の出版に関わるのは初めての経験だったので、進め方など学ぶことがたくさんありました。初版から関わっている小上さんの存在が心強かったです。

 

この本のターゲットと以前のバージョンからの改善点など

水: それでは、この本の内容の話に移っていきたいんですけれども、ターゲットとしている方と以前のバージョンからのアップデートや概要についてお二人からそれぞれお聞かせいただけますか?

小:第三版では、以前のバージョンへ(読者の方から)いただいていたフィードバックを反映させ、ブラッシュアップしています。本のタイトルには「教科書」と冠されていて入門書であることを謳っているのですが、ネットワークの幅広い内容をカバーするだけでなく少々深い分野にも踏み込んで解説しています。例えばこの数年で在宅勤務やハイブリッドワーク等々、世の中でリモート会議のようなコラボレーションツールの活用が一気に進むなど、働き方の変化に合わせてコラボーレーションのトレンドも変わってきており、このあたりに執筆ボリュームを割くなど積極的に変化に対応しています。

竹:ネットワーク初学者を主なターゲットとしています。特に注目度の高い分野として、セキュリティの章のボリュームを大幅に増やしています。また、ネットワークの基礎の技術に関するセクションを増やしました。 さらに、SD-WAN に関する記述や、モバイルネットワークの章を新たに設けるなど、最新のテクノロジーの動向を意識した構成になっています。

水:お二人ともありがとうございます。主軸であるネットワークエンジニア以外の他にお勧めされたい方のイメージってありますか?

竹:そうですね、エンジニアの視点でエンジニア向けにネットワーク技術に関して執筆していますが、技術者以外にも営業の方やプロジェクトマネージャーの方とか、ネットワークサービスや技術用語を知っておく必要のある方にも目を通していただけたらと思っています。

小:その他現場で機器に触れている方々、設計・構築・保守の方たちにもお役立ていただけるかなと。

 

当初~プロジェクト中に苦労したことなど

水:さて、今度は書籍の内容からちょっと離れて、このプロジェクトの隠れたエピソードなどをお聞きしようかと思います。(この記事を読んでくださっている方向けに)わたし個人的には、苦労されたとか大変だったお話など聞いてみたいんですけど。

小:(プロジェクトを率いていく身として)そうですね、このチームって経験豊富なシニアメンバーも多くいて、それがもちろん良い点なんですけれども技術者って結構こだわりがあるんですよ。それが時として意見がまとまらないときもあったりして(笑)あ、良い意味でですよ。

水:19 名の大所帯ですものね。

小:とにかく書籍として一つにまとめ上げていくために、それなりのミーティング回数と時間をかけたと思います。あと、(テクノロジーの)カバー範囲が本当に広いので、各章ごとに使用する用語の統一化や全体のトーンをそろえるなどの調整にも時間を割きました。特に異なるテクノロジー間での調整は結構難しかったと思います。さらに、これって組織横断のプロジェクトで、通常業務とは別に遂行する必要があったんですけど、たとえば重要障害の対応があったりするとさらに忙しくなるわけで、そのスケジュール調整をしてくれていた竹内さんは結構苦労されてたんじゃないかな。

竹:チームメンバーの数も多いしテクノロジーも多岐にわたっていたのでそうですね、色々悩む場面もあったりしました。当時は各方面から上がる意見をどう調整したら良いかわからず困ったりもしたんですが(笑)、こうやって本として出版された今はもう、エンジニアのみなさんの熱意に助けられたという印象のほうがより強く残っていますね。

水:いくつか挙げられた中でこのお話が一番大変そうですね。

竹:(笑)

小:あとは別の観点から言うと、書籍ですからね、ボリューム(ページ数)の制限があってその中に収める必要があったことでしょうか。つまり内容の取捨選択をするわけですけれど、これを全体としてもそうですし各チーム(章)ごとにも行う必要がありました。

水:なるほど、読者のフィードバックやトレンドを盛り込む一方でそぎ落としていったものもあったと。

小:細かい内容は各チームで活発に意見交換ができていましたし、プロジェクトとして風通しの良いチームだったので良かったですが、各テクノロジーのチーム単位では苦労していたと思います。ですがシニアのエンジニアが多くいたことで、メンバーのほうから率先して場をまとめてプロジェクトを助けてくれました。最初は大変でしたけど、動き出してからは本当にみんながリーダーシップを発揮してくれたというか、スムーズに事が進捗するようになっていきましたね。

 

ネットワークエンジニアへ伝えたいこと

水:ここまで色々お聞かせいただいてありがとうございます。では最後に、この本のメインターゲットであるネットワークエンジニアの方々へ向けてお二人からそれぞれメッセージをお願いします。

小:これは自分自身が感じていることなんですが、ネットワークエンジニアの世界というのは様々な知識や分野をカバーする必要があると同時に、ダイナミックな変化を日々遂げている場所だと思っています。シスコの TAC という組織は各テクノロジーのエキスパートで構成されていて、執筆に関わったメンバーだけなく、皆がネットワークエンジニアの方々の助けになればという気持ちで日々業務に取り組んでいます。本書は TAC の知識や経験を結集し、書籍という形で世に送り出したものですけれど、ネットワークエンジニアのみなさんの大変さがわかる我々だからこそ、より実務に沿った解説書に仕上がっていると思っています。少しでも本書に興味を持っていただき、お役立ていただければ大変光栄です。

竹:ネットワークというのはすでに身近な存在ではありますが、その多様化により、ネットワーク初学者の方たちにとっては勉強を始めようにも何から手を付けたら良いかわからないということもしばしばあると思います。前述しましたように、非常に幅広く多様なテクノロジーをカバーしているので、本書をきっかけとしてさらにネットワークの奥深い世界を追求する、そんなふうに思っていただければ嬉しいなと思います。

水:ありがとうございます。お二人のこの本に対する熱意が感じられました。このあと各エンジニアの方たちにグループインタビューを行う予定なんですけれども、そこでも面白いお話を聞くのが楽しみです。本日はお忙しいところありがとうございました。

小、竹: ありがとうございました。

 

記事をお読みいただきありがとうございます。次回は各テクノロジーを担当したエンジニアにお話を伺う<エンジニア編>をお送りする予定です。お楽しみに!

< Vol 2. エンジニア編 パート 1 > は こちら
< Vol 3. エンジニア編 パート 2 > は こちら

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