ACI version 5.2(7), 6.0(1) 以降では新しいInterface Configurationの方式が実装されています。
これまで IF Profile, IF Selector はユーザが手動でポリシーを作成する必要がありましたが、新方式ではユーザは物理ポートに対してPolicy Groupを紐づけるだけで、IF Profile, IF Selector はAPICが自動的にシステム定義のポリシーを作成し割り当てる形に変更されています。
これにより、ユーザは IF Profile, IF Selector を意識して作成・管理する必要が無くなりました。
新方式の概要と、ポートに対して新規に設定を行う手順については以下の記事をご参照ください。
ACI:Interface Configuration (version 6.0以降)
本記事では、以前のバージョンから 5.2(7), 6.0(1) 以降へバージョンアップを行った際、元々設定されていたInterface Policyがどうなるのか?について解説します。
1. 以前のバージョンで設定したポリシーのサポートについて
5.2(7), 6.0(1) 以降のバージョンでも、引き続き従来の方式(IF Profile, IF Selector を手動で作成)はサポートされます。
また、マイグレーションを行うことで従来の方式で作成したポリシーを新方式へ変換することも可能です。
その際、IF Policy, IF Selector は新しくシステム定義のポリシーが作成されるため、IF Policy, IF Selector名は自動的に変更されます。
尚、Switch Profile についても同様にシステム定義のポリシーに移行されます。
2. マイグレーション方法
※ マイグレーションを実行するタイミングで瞬断が発生する可能性があるため、影響の少ない時間帯に作業を実施いただけますようお願します。
Fabric > Access Policies > Interface Configuration の画面で以下のように新方式へのマイグレーションを促すメッセージが表示されますので、文中の"migrate them"をクリックします。

マイグレーションはノード単位で行います。以下のような選択画面が表示されるため、対象のノードにチェックを入れて"Save"をクリックします。

尚 、vPCペアになっているノードは同時にマイグレーションする必要があります。vPCペアに含まれるノードの片方のみを指定した場合には、以下のような警告メッセージが表示され拒否されます。

マイグレーション前後で以下のようにIF Profile, IF Selectorが変更されていることが確認できます。
IF Profile名:“LEAF1201_INT_PROF” -> “system-port-profile-node-1201”
IF Selector名:“E1-13” -> “system-port-selector-accportgrp-xxx_access_pg” ※ “xxx_access_pg” は Policy Group名


3. Interface description の変更について
5.2(7), 6.0(1) 以降のバージョンでは Fabric > Inventory からInterface description の変更ができなくなっており、Interface Configuration の画面に設定箇所が変更されている旨のメッセージが表示されます。

Interface Configuraion の画面から Action > Edit Interface Configuration をクリックすると description の変更画面が表示されますが、まだマイグレーションを行っていない場合には設定変更を行うとマイグレーションが実行される旨の注意喚起のメッセージが表示されます。


マイグレーションを行わず、従来の設定方式のままにしたい場合には Override ポリシーの description を変更してください。
(Fabric > Inventory から設定した description も、実際にはこの Override ポリシーに反映されてインタフェースに適用されていました)
設定箇所は Fabric > Access Policies > Interfaces > Overrides です。
既存のポリシーが存在しない場合は新たに作成し、紐づけるインタフェースを設定してください。
