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Ryota Takao
Cisco Employee
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はじめに

本ドキュメントでは IOS/IOS-XE Router にてログ取得の事前準備として設定頂きたいコマンドを記載しています。

  

exec prompt timestamp

以下のように exec prompt timestamp を line console, line vty 配下に設定頂くことで show command に timestamp を付けることが出来るようになります。また、show コマンドを取得した際の CPU 使用率も出力されます。

configure terminal
  line console 0
exec prompt timestamp
  line vty 0 4
exec prompt timestamp
end

show コマンドに timestamp が無いといつ取得した show コマンドなのかがわからないため、show コマンドを取得する際は必ずこの設定を行ってください。

上記設定を行うと以下のように 1行目に show コマンド取得時の CPU 使用率、
2行目に show コマンド取得時の timestamp が表示され、その後に show コマンドの出力が表示されます。

Router#show version
Load for five secs: 2%/0%; one minute: 2%; five minutes: 2%
Time source is hardware calendar, *11:10:31.568 JST Mon Dec 21 2015
Cisco IOS Software, C800 Software (C800-UNIVERSALK9-M), Version 15.3(3)M5, RELEASE SOFTWARE (fc3)
--- snip ---



service timestamps

以下の設定を行って頂くことで、timestamp を msec 表示に変更することが出来ます。

service timestamps debug datetime msec localtime
service timestamps log datetime msec localtime



logging buffered

以下の設定にて logging buffer の buffer size を変更してください。

logging buffered <buffer size>


この設定変更により、show logging に保存される log のサイズを変更することが出来ます。
buffer がなくなった場合は古いログから順に自動的に削除されてしまうため、十分な buffer がない状態で何らかの問題が発生すると、問題発生後に show logging を取得しても問題発生時のログが既に削除されている場合があります。そういったことを避けるためにこのコマンドにてあらかじめ十分な buffer を確保しておくことが重要です。
<buffer size> には show memory statistics で現在の Processor Memory の Free の値を確認し、値を設定頂ければと思います。
出来るだけ大きな値を設定頂きたいのですが、Free の値の数パーセント程度の値であれば、設定しても問題ないと思います。以下の例では 358307404 が Free の値です。

Router#show memory statistics
                Head    Total(b)     Used(b)     Free(b)   Lowest(b)  Largest(b)
Processor   86CD8338   396524744    38217340   358307404   351700516   349826728
      I/O   1E700000    26214400    12790532    13423868    12877568    12874460


メモリの空きが少なく logging buffered にて show logging のための十分な buffer を確保が難しい場合や、
ルータの再起動が発生するような問題の場合には show logging で log を取得出来ないです。
その場合には以下の設定にて syslog server へログを飛ばすようにしてください。

logging host <Hostname or IP address>

 

必要に応じて、以下の設定も行ってください。

logging trap <severity>

こちらは syslog server へどの level の severity までログを飛ばすかを設定するコマンドになります。
default では logging trap informational が設定されていますので、debug を取得する場合は、logging trap debugging に
設定変更を行ってください。


debug 取得時に CPU 負荷を抑えるための設定

以下の設定にて logging buffer の buffer size を変更してください。

debug を取得される場合は上記の設定に加え、以下の設定を行って頂き、CPU の負荷を抑えて頂いた方が良いです。こちらの設定を行うことで console や terminal に debug を出力しなくなりますので、CPU にかかる負荷を抑えることが出来ます。debug の確認は show logging で行ってください。

logging console informational
logging monitor informational
logging buffered <buffer size> debugging

 

debug 取得後は必要に応じて以下を設定し console と terminal へ出力するメッセージの出力 level を default の状態に戻してください。

logging console debugging
logging monitor debugging




参考情報

ルータ一般 (IOS/IOS-XE) トラブルシューティング

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