2017-12-03 05:31 PM 2024-02-27 05:17 PM 更新
本ドキュメントでは、Firepower4100や Firepower9300のシャーシ管理用のスーパーバイザーであるFXOSの、CPUやメモリ使用率の、showコマンドとSNMPポーリングを用いた確認方法を紹介します。 本ドキュメントは、Firepower 4120の バージョン 2.2(2.19)を元に確認、作成しております。
なお、FPR1000/2100シリーズの CPUとメモリ使用状況の確認方法について詳しくは、FXOS: FPR1000/2100シリーズのCPUとメモリ使用状況の確認方法 を参照してください。
connect fxosから show system resourcesコマンドで確認できます。
FP4K-A# connect fxos
Cisco Firepower Extensible Operating System (FX-OS) Software
--- snip ---
FP4K-A(fxos)#
FP4K-A(fxos)# show system resources
Load average: 1 minute: 0.44 5 minutes: 0.43 15 minutes: 0.51
Processes : 935 total, 2 running
CPU states : 5.0% user, 0.5% kernel, 94.5% idle <--- THIS
Memory usage: 8044464K total, 3800844K used, 4243620K free
スーパーバイザーであるFXOSのCPU使用状況は cseSysCPUUtilization(1.3.6.1.4.1.9.9.305.1.1.1)より確認可能です。
cisco@ubuntu:~$ snmpwalk -v2c -c cisco123 1.150.0.59 -On 1.3.6.1.4.1.9.9.305.1.1.1
.1.3.6.1.4.1.9.9.305.1.1.1.0 = Gauge32: 5
また、特定間隔(5秒/1分/5分)のCPU使用率の確認は以下OIDを利用可能です。なお、これら情報はshowコマンドでは確認できません。
cpmCPUTotal5secRev (.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.6.1)
cpmCPUTotal1minRev (.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.7.1)
cpmCPUTotal5minRev (.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.8.1)
connect fxosから show system resourcesコマンドで、used memoryと free memoryを確認できます。
FP4K-A# connect fxos
Cisco Firepower Extensible Operating System (FX-OS) Software
--- snip ---
FP4K-A(fxos)#
FP4K-A(fxos)# show system resources
Load average: 1 minute: 0.42 5 minutes: 0.46 15 minutes: 0.46
Processes : 935 total, 1 running
CPU states : 11.2% user, 1.8% kernel, 87.0% idle
Memory usage: 8044464K total, 3800924K used, 4243540K free <--- THIS
Used memoryは、cpmCPUMemoryUsed(.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.12.1)より確認可能です。
cisco@ubuntu:~$ snmpwalk -v2c -c cisco123 1.150.0.59 -On .1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.12.1
.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.12.1 = Gauge32: 3802004
Free memoryは、cpmCPUMemoryFree(.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.13.1)より確認可能です。
cisco@ubuntu:~$ snmpwalk -v2c -c cisco123 1.150.0.59 -On .1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.13.1
.1.3.6.1.4.1.9.9.109.1.1.1.1.13.1 = Gauge32: 4242712
いえ、Firepower4100/9300シリーズは、FXOSと ASA/FTDは独立しており、異なるCPU/メモリを利用します。
FXOSはスーパーバイザーボード上で稼働し、専用のCPUとメモリを持ちます。Firepower4100シリーズの場合は CPU 2コアと メモリ 8GBを、Firepower9300シリーズの場合は CPU 4コアと メモリ 16Gを持ち、これらはコマンドやハードウェア管理などに利用されます。
ASAやFTDソフトウェアはセキュリティモジュール上で動作し、ASAやFTDは高度通信処理を行うため、潤沢な専用のCPUやメモリを持ちます。セキュリティモジュール(ASA/FTD)のCPUやメモリのSNMP監視方法について詳しくは、以下ドキュメントを参照してください。 なお、FTD利用時は、FTDのCPUとメモリを正しく監視するには、FMCのHealth Monitor機能の利用が必要です。
[セキュリティモジュールでASA利用時]
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3221930
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3156448
[セキュリティモジュールでFTD利用時]
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3292677
CLIから設定可能です。 詳しくは以下ドキュメントを参照してください。
FXOS - Enabling SNMP and Configuring SNMP Properties
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/security/firepower/fxos/fxos221/cli-guide/b_CLI_ConfigGuide_FXOS_221/platform_settings.html#topic_6C6725BBF4BC4333BA207BE9DB115F53
以下は設定例です。
FP4K-A# scope monitoring
FP4K-A /monitoring # enable snmp
FP4K-A /monitoring # set snmp community
Enter a snmp community: <--- 任意コミュニティ名の設定
FP4K-A /monitoring* #
FP4K-A /monitoring* # commit
FP4K-A /monitoring #
以下は設定後の確認例です。
FP4K-A /monitoring # show snmp
Name: snmp
Admin State: Enabled
Port: 161
Is Community Set: Yes
Sys Contact:
Sys Location:
また、SNMP用のIP Access Listが未設定の場合は、以下ドキュメントを参照し、指定IPからのSNMPアクセスを許可してください。
FXOS - Configure the IP Access List
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/security/firepower/fxos/fxos221/cli-guide/b_CLI_ConfigGuide_FXOS_221/security_certifications_compliance.html?bookSearch=true
なお、Firepower Chassis Manager(FCM)を利用した日本語WebUIからのSNMP設定は、CSCvg98910の影響により、2017年12月現在できません。
FXOS: FPR2100/4100/9300シリーズ FXOS用のMIBファイルと、SNMP監視・トラップ
https://supportforums.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3389878
ファイアウォール トラブルシューティング
https://supportforums.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3161736
Firepower System and FTDトラブルシューティング
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/3161733
Cisco Secure Firewall (FTD) - how to ※FTD情報 まとめサイト
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/5024782
Taisuke Nakamura さん
こんにちは、いつも素晴らしいコミュニティ記事ありがとうございます。
大変参考にさせて頂いております。
記事内で1つ疑問に思ったことがありますので、もしよろしければ教えて頂けないでしょうか。
こちらの記事に記載がある、FXOS 側の CPU 監視や Memory 監視の OID については
ASA のサポート MIB に含まれている、CISCO-PROCESS-MIB と同一の内容かと思います。
FXOS 側のハード障害検知としての MIB ファイルは、FXOS の download 内に
fxos-mibs-fp9k-fp4k.2.7.1.98.zip のような形で公開されていると思うのですが、
FXOS の状態監視向け (polling) の MIB に何が利用できるかといった情報が、御社のドキュメント内で見当たりませんでした。
FXOS の CPU/Memory/回線帯域の監視等に利用される MIB について
CISCO-PROCESS-MIB や IF-MIB などがある、といった情報はございませんでしょうか。
ASA のように、このような資料があるととてもありがたいのですが...
ftp://ftp.cisco.com/pub/mibs/supportlists/asa/asa-supportlist.html
mayuponさん、こんにちは。 こちらこそ、いつもシスココミュニティを活用頂いており有難う御座います!
FXOSの監視に利用できるMIBは以下に一覧がまとまっており、細かな情報を確認できます。
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/security/firepower/fxos/mib/b_FXOS_4100_9300_MIBRef/purpose_of_the_cisco_fxos_mibs.html
なお、CPUやメモリの取得方法は、上記ガイドに記載がないので、当ドキュメントで別途公開させて頂いてます。細かな情報開示は難しいのですが、ご認識のとおり、CISCO-PROCESS-MIB を利用し、FXOS内部のあるコンポーネントから情報を取得してます。
また、弊社方針として、FXOSはできるだけお客様にて触らなくても よくなるように 継続し開発をしてます。その影響で、例えば FPR1000/2100のASA 9.13から、ASA側のみ設定でセットアップ可能なアプライアンスモードもリリースしてます。詳しくは、こちらも確認ください。
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/security/firepower/quick_start/fp2100/firepower-2100-gsg/asa-appliance.html
The Firepower 2100 runs an underlying operating system called the Firepower eXtensible Operating System (FXOS). You can run the Firepower 2100 for ASA in the following modes: ・Appliance mode (the default)?Appliance mode lets you configure all settings in the ASA. Only advanced troubleshooting commands are available from the FXOS CLI.
上記の流れもあり、ご不便をおかけし恐縮ですが、FXOSの公開情報が少ないというのが正直なところです。詳細なハードウェアトラブルシューティングが必要な時に触る必要のあるOS・・、という位置づけの方が、今後は強くなってくるかと思います。
また、FXOSは、ASAやFTDのアプリケーションを動かすための、スーパーバイザーの位置づけで、細かな通信処理や制御はFXOSでは行いません。そのため、FXOSがトラブルにつながることは 正直なところ 稀です。また、アプリケーションの内部処理には関与してないため、詳細な情報をFXOSからとることもできません。
これら特徴があるため、FXOSの細かな状態監視はあまりせず、show faultでの異常監視(※FXOSの障害管理の運用メインとなります)や、必要に応じて FXOSのCPUやメモリの軽微な監視のみにとどめて頂くことをお勧めしてます。ソフトウェア機能の監視は、ASAやFTDアプリケーション側での監視を検討頂ければと思います。ASAやFTDアプリケーションの監視手法は、従来のASA5500-XでASAやFTDを利用時と大きくかわりません (※ハードウェアの問題発生時はshow faultを確認、は除く)。
ご参考になれば幸いです。
Nakamura さん、こんにちは。
ご丁寧な返信ありがとうございます!
FXOS に関わる独自 MIB のサポート状況について公開はあるものの、
御社製品共通で利用できる一部の OID (付随する MIB) まではドキュメントとして
公開していない点、背景含めてよく理解できました。
確かに経験上、FXOS に関してのトラブルについては
スマートライセンス絡みの問題が主であると認識しており、それ以外については
SSD の故障など show fault コマンドで確認可能な内容が殆どかと思います。
※ 性能監視という意味では、仰る通り CPU/メモリ程度で十分かもしれませんね
そういう意味でも、FXOS は最低限の CPU/メモリ状況の性能監視以外は、
show fault コマンド(GUI のアラート)で確認するのが方針として良いと理解できました。
ありがとうございます、大変助かりました!
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