以下は 2025 年 3 月 26 日に開催した Catalyst 9000 シリーズスイッチの概要とトラブルシューティング の Q&A セッションでいただいた質問とその回答となります。多数のご質問誠にありがとうございました。なお、当日の資料や録画は以下より確認可能です。
プレゼンテーション資料 ウェビナー録画 イベント概要
質問 1. アップリンクモジュールを OIR 可能ですか。
OIR は可能です。
質問 2. StackWise Virtual は 2 台より多くできる予定はないのでしょうか。
恐れ入りますが、現時点(3/26 現在)では予定はありません。
質問 3. スタック帯域幅はどういったケースにおいて考慮すればよいでしょうか。例えば、機能やポート要件的には C9200 でいいけれど、スタック帯域幅が低いから C9300 にする必要がある、などというケースはあるのでしょうか。
スタック帯域幅が C9200 ではネットワーク要件に満たないなどの理由により C9300 に変更するなどの事例はあります。ネットワークの要件、将来的な拡張計画を考慮いただき、ネットワークに最適なスイッチを選定ください。
質問 4. C9000 シリーズ と C9000X シリーズでスタックは組めますか。 (例えば、C9300 と C9300X のスタック)
スタックは Stackwise と Stackwise Virtual がありますが、Stackwie Virtual は基本的に同じ PID で行うため、X と X なしのモデルでは組めません。Stackwise に関して言えば、StackWise-480 や StackWise-320 というように、Stack 接続するスタックポートの帯域によって種類が変わりますが、C9300X については StackWise-480 での動作も可能となるので StackWise-480 をもつ C9300 とのスタック接続は可能です。
質問 5. StackWise Virtual と Nexus の vPC を比較した際の違いについてメリット・デメリットを教えていただけますでしょうか。
StackWise Virtual のメリットとして、スイッチ全体を単一の論理スイッチとして管理できるため管理の簡易性があることが挙げられます。デメリットとしては、スタックに参加できるスイッチ数が制限されるため大規模ネットワークには向いていない傾向があります。これに対し、Nexus の vPC のメリットは複数のスイッチを使用してポートチャネルとして動作するため、高度にスケーラブルな大規模ネットワークにも対応可能になります。vPC のデメリットとしては、StackWise Virtual に比べて複雑になる場合があり、設計と運用が複雑になることがあります。
質問 6. stackwise-virtual 通信に特別なパケットが使用されるといったことはありますでしょうか。(HSRP の Hello パケットにマルチキャストが使われているといったような)
リンク管理プロトコル(LMP)および StackWise 検出プロトコル(SDP)があります。LMP はリンクの完全性を確保しリンクの正常性をモニタして維持します。SDP はハードウェアとソフトウェアのバージョンに StackWise Virtual リンク(SVL)を形成するための互換性があることを確認し、アクティブまたはスタンバイになるスイッチを判別します。これらは SVL を介して通信します。
質問 7. Embedded Packet Capture を使用してASIC で転送されるパケットもキャプチャ可能でしょうか。
指定したポートを通過するパケットを取得するものとなりますので、ASIC で転送されるものも取得可能です。
質問 8. Packet Capture はどのチップで動作していますか。また、そのチップはどこに位置しますか。QinQ など使用している際にどのタグまでがキャプチャー可能か知りたいです。
Packet Captureは、UADP にて動作しており、QinQ(802.1ad)などのタグが使用されている場合でもパケットに含まれるすべてのタグのキャプチャが可能となります。
質問 9. StackWise Virtual について、スライドに"スイッチ間を 10G 以上のイーサネットで接続"と記載があります。こちらについて質問です。ドキュメントには SVL は 10G 以上で接続する必要がある旨の記載は確認できましたが DAD については記載を確認できませんでした。DAD も 10G 以上が推奨でしょうか。1G でも問題はありませんか。また DAD、SVL のメディアタイプは光・メタルで混在可能でしょうか。
各製品、ラインカードの種類にも依存いたしますので、以下のリンクおよび、各製品ドキュメントの制限事項をご確認ください。https://www.cisco.com/c/en/us/support/docs/switches/catalyst-9500-series-switches/216537-troubleshoot-svl-on-catalyst-9000-switch.html
質問 10. StackWise Virtual の DomainID について、"ネットワーク内で論理的な Stackwise Virtual を複数セットを設置する場合は、1 セットの Stackwise Virtual 単位でユニークな値にします" との記載がありますが、DomainID 重複した場合どのような問題がありますか。
恐れ入りますが、本日(3/26 現在)掲載できる回答がありません。
質問 11. ・qos queue-softmax-multiplier についてマイクロバーストトラフィック対策として設定しています。推奨の値があれば教えてください。また、9500 シリーズのハイパフォーマンスモデルは設定可能な qos 値の範囲は 100 〜 4800 ですが
4800 のような高い値を設定することの潜在的な副作用や問題点があれば教えてください。
恐れ入りますが、推奨値としてはありません。単一のポートキューがマイクロバーストを吸収するために共有プールから追加のバッファユニットを一定の上限まで要求ができますが、当該設定により上限値を増加させることができ、共有プールからの消費がより多く行うことができます。これの増加によりスイッチシステムの動作に関して致命的な弊害が発生することはありませんが、多数のポートにおいてマイクロバーストが発生するような環境下においては、上限を増やしてもパケットドロップすることが考えられます。
質問 12. 温度上昇のトラブル対処法の資料はありますでしょうか。
温度上昇時に対する確認コマンドはありますが、温度上昇のトラブル対処法の厳密な資料は確認できませんでした。一般に温度上昇のトラブルとしては H/W の問題、S/W の問題、環境的な問題(現地の温度、ほこり等)があり、この切り分けを実施して頂く必要があります。
質問 13. C9400・C9600 で SUP2 の場合、一部のインタフェースで必要により1Gbpsでリンクアップ可能なラインカードはありますでしょうか。
C9400 SUP2 では C9400-LC-48 や C9400-LC-24 などが 1G に対応しています。メディアタイプも RJ-45 や SFP など対応しています。C9600 SUP2 では C9600-LC-48YL と C9600-LC-48TX が 1G に対応しています。
質問 14. IOS-XE はプロセス単位で再起動できますか。
恐れ入りますがプロセス単位の再起動はできません。
質問 15. C9400 ファントレーの冗長について、ファントレーについている 16 個のファンのうち 1 個が壊れた場合、その 1 個を交換することが可能という認識でよろしいでしょうか。それとも、ファントレーごと交換する必要がありますでしょうか。
恐れ入りますが、ファントレーの中の 1 個の FAN のみを交換することはできません。交換はファントレーごとになります。
質問 16. Cisco Catalyst ソフトウェア サブスクリプションに 3 年 5 年 7 年とありますが、必須でしょうか。
Cisco DNA ライセンスについてのご質問という認識で回答します。最短でも 3 年分のご購入が必要です。
公開の難しい情報などは掲載を見送らせていただくこともございます。ご容赦いただけますと幸いです。
当オンラインセミナーのご参加、誠にありがとうございました。 またのご参加をお待ちしております。