このドキュメントは、英語版(バージョン6)の日本語訳です。日本語は直訳ではなく、日本のお客様の使用状況に沿って変更を加えている箇所もあります。
最新の内容は英語原文をご確認ください。
バックグラウンド
Cisco Unified IP Phone 6900 シリーズに生じた問題をデバッグするためには、IP Phone自体からIP Phoneのコンソール ログを収集しなければならないことがあります。 このドキュメントでは、Cisco 6900 シリーズ IP Phone の問題をトラブルシューティングするために必要なデバッグを収集する方法について説明します。 ほとんどの問題のトラブルシューティングでは、IP Phone からのパケット キャプチャの収集も非常に重要です。 パケット キャプチャの手順は、こちらのドキュメントで説明しています。
前提条件
6900 シリーズ IP Phone からデバッグを収集するには、次のものが必要です。
• Cisco Unified Communications Manager(CUCM)の管理インターフェイスへのアクセス
• ロギングをサポートしているセキュア シェル クライアント
セキュア シェル アクセスを有効にする
単一のIP Phoneへのセキュア シェル アクセスを有効にする
デバッグの収集には、IP Phone へのセキュア シェル セッションを使用します。 ある特定のIP Phoneに対するデバッグを有効にするには、CUCM 管理インターフェイスにログインし、[Device(デバイス)]、[Phone(電話)] を順に選択して、対象のIP Phoneを探します。

複数の IP Phoneへのセキュア シェル アクセスを有効にする
問 題が散発的に発生し、特定のIP Phoneに絞れないときは、[Common Phone Profile(共通の電話プロファイル)] で定義されている複数の IP Phoneへのセキュア シェル アクセスを有効にしなければならない場合があります。 この場合は、[Device(デバイス)]、[Device Settings(デバイスの設定)]、[Common Phone Profile(共通の電話プロファイル)] を順に選択して、該当するデバイスのサブセットに割り当てられている共通の電話プロファイルを探します。

セキュア シェルのユーザ名とパスワードを指定する
[Phone Configuration(電話の設定)] ページ、または [Common Phone Profile Configuration(共通の電話プロファイルの設定)] のどちらかで、「Secure Shell Information(セキュア シェル情報)」セクションを探します。

セキュア シェル アクセスに使用するユーザ名とパスワードを指定します。
セキュア シェル アクセスを有効にする
同じく [Phone Configuration(電話の設定)] ページ、または [Common Phone Profile Configuration(共通の電話プロファイルの設定)] のどちらかで、「SSH Access(SSH アクセス)」設定を探し、「Enabled(有効)」に設定します。

SSH Access の設定項目は IP Phone Firmware 9.2(1) 以降に必須のパラメータです。
なお、CUCM管理インターフェース上には、CUCM 8.6 以降で追加された項目であり、8.5以前に対しては、Device Package のインストールを行うことで、この項目が現れます。
(Device Package 8.5.1.13033-1, 8.0.3.23038-1, 7.1.5.34066-3 以降)
IP Phone をリセットする
更新した設定ファイルを適用するには、IP Phone のリセットが必要です。

デバッグを収集する
この時点で、IP Phone に対するセキュア シェル アクセスは有効になっているはずで、ログインすればデバッグの表示、収集ができるようになります。
SSH でログインする
セキュア シェル クライアントを起動し、TCP ポート 22 にて SSHv2 を使い、IP Phone の IP アドレスに接続します。

前のステップ「セキュア シェルのユーザ名とパスワードを指定する」で指定した認証情報を使用してログインします。
VxWorks ログインで admin プロンプトにアクセスする
VxWorks プロンプトが表示されます。 デフォルトのクレデンシャルは次のとおりです。
username/password : admin/<empty> |
必要なデバッグを有効にする
Cisco TAC から、特定のデバッグを有効にするよう依頼されることがあります。

デバッグをデフォルトに戻すためには、以下のコマンドを使用します。
- spy default
- debug set <module> 0
(上記例では、debug set font_dump 0)
SSH クライアントでのロギングを有効にする
セッションのロギング方法は、SSH クライアントごとに異なります。このスクリーンショットでは、PuTTY セッションで、プリント可能な出力のロギングを有効にする方法を示しています。

問題の現象を再現する
必要なデバッグが有効になり、SSH クライアントでロギングが可能になったら、問題の現象や状況を再現するために必要な IP Phone の操作があればそれを実施します。
デバッグを保存する
SSH クライアントでのロギングを停止し、すでに作成されているファイルを分析用にコピーします。