reload コマンドの代わりに、ASA の電源ボタンを押すことで手動電源 OFF/ON を実施した後、再度起動した際に下記のエラーが発生する場合があります。
csco_config.lua:2144: can not open file disk0:/csco_config/locale/LC_MESSAGES/webvpn.po for writing.
%ERROR: copying ramfs file 'cTemplate.DJDAAA' to 'disk0:/csco_config/97/customization/Template' failed (error code: 7)
%ERROR: copying ramfs file 'cTemplate.KIKAAA' to 'disk0:/csco_config/97/bookmarks/Template' failed (error code: 7)
このエラーで問題となっているファイルは WebVPN のカスタマイゼーション関連のファイルであり、WebVPN の設定がなくても、ASA の起動に伴ってシステムファイルとして作成しておくものです。
上記のエラーが発生した場合、fsck コマンドでフラッシュデイスクのファイルシステムを修復することができますが、破損した WebVPN ファイルを再作成するには revert webvpn all コマンドを利用します。しかし、場合によって revert webvpn all コマンドで WebVPN ファイルを再作成できないこともあります。その際は、format flash: コマンドでフラッシュデイスクをフォマットし、必要なシステム・イメージファイルなどを再度コピーすることが必要です。
つまり、手順としては,
- まず、ciscoasa# fsck flash:
- そして、ciscoasa# revert webvpn all
- revert webvpn all がエラーを帰ってきた場合、ciscoasa# format flash:
結論としては、ASA は一般的な電子機器と同じく、瞬間的な電源切断によって、期待されない問題が発生する可能性があります。それをソフトウェアで予期して制御することが困難であるため、運用上 ASA の再起動が必要になる場合は、手動電源 OFF/ON の代わりに、reload コマンドを利用することを勧めます。