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Hirofumi Nonose
Cisco Employee
Cisco Employee

はじめに

本ドキュメントでは、Catalyst においての、ネットワークトラフィックのシェーピング/ポリシングについて解説します。

 

シェーピング

シェーピングは、ポートキューから送信されるパケットを制限するために使用される出力 QoS ツールです。シェーピングは、ポリシングと機能が異なり、ポリシングが即座にドロップするのに対し、パケットをドップする前に空きバッファスペースを使用しようと試みます。バッファリングされたパケットは、ポートがさらなる送信サイクルを得たとき(バーストがなくなったとき)に送信されます。

qos-39.png

 平均レートシェーピング設定例

policy-map Shaper
 class Voice
  shape average percent 10 
 class Video
  shape average percent 20 
 class Signaling
  shape average percent 5 
 class Transactions
  shape average percent 30

階層型 QoS(HQoS) シェーピング設定例

class-default を使用してすべての出力トラフィックにシェーパーを適用。シェープされた帯域幅は、子ポリシーで、"bandwidth remaining percent"を使い、指定されたキューでの未使用帯域幅の割合を設定。

policy-map PARENT
 class class-default
  shape average percent 10
  service-policy CHILD

policy-map CHILD
 class VOICE
  priority level 1
  police rate percent 20
 class C1
  bandwidth remaining percent 10
 class C2
  bandwidth remaining percent 20
 class C3
  bandwidth remaining percent 70

 

 

ポリシング

トラフィックのクラスに最大レートを課し、最大レートを超えた場合、直ちに破棄するようなアクションを実行する。シェーピングと異なりパケットをバッファリングし、後で送信するオプションはありません。

 qos-40.png

Catalyst 9000 シリーズのポリシングの実装

  • ポートや VLAN 上で指定したトラフィックに対して帯域制御、流量確認を行う機能

   指定した流量を超えた場合は優先度を変更したり、破棄することができ、マークダウンは cos2cos、prec2prec、dscp2dscp のみ可能

  • シングル レートとデュアル レートに対応しています
  • 有線ポートでは、ポリシーごとに最大 63 のポリサーに対応
  • Ingress と Egress (入出力両方のトラフィック)で利用可能

2Rate 3Color ポリシングの概要

  qos-41.png

  • PIR(Peak Information rate): 最大情報レート
  • CIR(Committed Information rate) : 認定情報レート [bit/s]- 定期的にバケットに貯められるトークンの流量(平均レート[bit/s])

        - CIR値を超過してパケットが入ってきた場合に、ポリシングの場合は破棄され、シェーピングの場合は、バッファリングし、後で送信される

  • BC (Burst Committed) [bit]

         - 一度に取り除けるトークンのトラフィック量

         - 通常時にTc時間内に送信できる最大のデータ量

  • BE (Burst Exceed) [bit]

         - ボーナス値と言われ、バケットに貯められる最大量

  • TC (Token Create) 

         - 定期的にトークンが入る間隔

         - TC時間が経つと、BC分のトークンが補充される。TC時間内でBC分のトラフィックを送出できることになるため、CIR = BC/TCの関係になる

プライオリティ キュー ポリサー設定例

policy-map PRIORITY-1
 class Voice
  priority level 1
  police rate percent 10
   conform-action transmit 
   exceed-action drop 
 class Video
  priority level 2
  police rate percent 5
   conform-action transmit 
   exceed-action drop 
 class Transactions
  bandwidth percent 20 

 

 

ポリシングとシェーピングの機能比較

ポリシング シェーピング
バーストを許可  固定レートでスムーズに送信
ビット/秒、パケット/秒、セル/秒など複数の単位で設定可能 ビット/秒のみ設定可能
イベントに複数の可能なアクションが関連付けられる。イベント、マーキング、ドロッピングなど プロファイルを満たさないパケットをマークできない
入出力両方のトラフィックで機能する  出力トラフィックに対してのみ実装
パケットドロップが発生すると、TCPは、回線速度でラインを検出、設定されたレートに適合 TCPは、低速回線であることを検出し、再送信タイマーを適切に調整。これにより、再送信の範囲が狭くなり、TCPに負担をかけない

  

  

参考情報

Cisco Catalyst 9000 Switching Platforms: QoS and Queuing White Paper

Cisco IOS XE Amsterdam 17.2.x(Catalyst 9300 スイッチ)Quality of Service コンフィギュレーション ガイド

コメント

非常に分かり易くすぐれた投稿だと思います。(流石はCiscoの社員様!)

あと、ポリシングとシェーピングの使い分け方、つまりどのような時にどちらの機能を使うのが推奨されるのかや、実環境での導入事例、注意/留意・制約事項についての記載もあると、なお良いと思いました。

Hirofumi Nonose
Cisco Employee
Cisco Employee

コメントいただきありがとうございました。ご連絡いただいた内容については、今後のコンテンツ上での更新していきたいと思います。また、今後のコンテンツ作成上でも役立つ内容だと思いますので、参考にしたいと思います。

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