本ドキュメントでは Catalyst スイッチにおいて SNMP-3-RESPONSE_DELAYED が出力された際のワークアラウンドを紹介します。
ログ出力例
%SNMP-3-RESPONSE_DELAYED: processing GetNext of <affected oid>
SNMP ポーリングに対して、 Catalyst スイッチの応答時間がデフォルトの閾値を超えた場合に上記のメッセージが出力されます。一般的には本事象の発生原因としては、 CPU 高騰、過剰な SNMP ポーリングやソフトウェア不具合の可能性が考えられます。通常このメッセージの出力により Catalyst スイッチのパケット転送などの機能への影響はありません。
このメッセージを引き起こした根本原因を特定するにはログ確認など更なる調査が必要です。このメッセージの発生原因を特定後に状況に応じて更なるアクションをとる場合もあります。暫くソリューションを適用できない場合、下記のワークアラウンドでこのメッセージの出力頻度を抑えます。
ワークアラウンド1: SNMP の応答時間の閾値を増やす
switch(config)#snmp monitor response <応答時間のしきい値(msecs単位)>
デフォルトの閾値及び具体的な閾値範囲は機種/ソフトウェアバージョンによって異なりますため、実機でご確認ください。デフォルトの閾値は show run all より確認できます。
また、下記のコマンドで SNMP の応答時間と閾値との比較メカニズムを無効にすることで %SNMP-3-RESPONSE_DELAYED メッセージが表示されなくなります。
ワークアラウンド2: SNMP の応答時間と閾値を比較するメカニズムを無効にする
switch (config)#no snmp monitor response
ただし、この比較メカニズムを無効にした後、SNMP の応答に時間がかかった場合でも warning messageが出力されなくなり、スイッチの異常動作に気付かない場合もあります。