IOS XE 17.2.1 以降、DHCPv4/v6 の実装の一部が NTT 東西のフレッツ光サービスの技術規格に適合しなくなり、フレッツ網側から DHCP でアドレスを割り振る構成の場合(ひかり電話契約をしている場合)に、網側からアドレスをもらうことができませんでしたが、2022年12月16日付けでリリースされた 17.10.1a (Release Note)で修正が入りました。
17.10.1a 以降で NTT フレッツ光に接続し DHCPv4/v6 でアドレスを割り当ててもらう契約の場合、フレッツ網に接続するインターフェイスに下記の設定を行ってください。Configuration Guide へのリンクはこちら。
(DHCPv4 の場合) Router(config-if)# ip dhcp client vendor-class mac-address
(DHCPv6 の場合) Router(config-if)# ipv6 dhcp client vendor-class mac-address
<詳細解説>
IOS XE 17.2.1 において、Zero Touch Provisioning 機能サポートのため、DHCPv4 および DHCPv6 の実装が一部変更されました。具体的には、Vendor-class-data (DHCPv4 Option 124 & DHCPv6 Option 16) に、それまでの MAC address の代わりに Product ID がエンコードされるようになりました。
NTT 東西のフレッツ光の技術仕様では、Vendor-class-data は MAC address を入れるするよう規定されているため、17.2.1 以降の IOS XE バージョンはこの仕様を満たしません。従って、フレッツ光の網側から DHCPv4/v6 で IPv4/v6 アドレスを割り振ってもらう場合に、期待される DHCP パケットがフレッツ網から Cisco ルータに返ってこないために、正常に動作しない場合があります。(NTT が設置するホームゲートウェイの配下にルータを設置する場合は動作する場合もあるようです)
17.10.1a では、上記のインターフェイス設定により、Vendor-class-data に MAC address をエンコードするように修正が入りました。