以下は 2023 年 10 月 18 日に開催した ネットワークエンジニア向け コンテナの基礎とメリット の Q＆A セッションでいただいた質問とその回答となります。多数のご質問誠にありがとうございました。なお、当日の資料や録画は以下より確認可能です。
プレゼンテーション資料 ウェビナー録画 イベント概要
質問 1「インフラ観点ではエッジコンピューティングでなければならないシーンがあまり思いつかないです。おそらく IoT や遅延に弱い処理を行う必要があるアプリケーションなどがターゲットだと思いますが，いくつか具体的な活用事例とその運用について情報がありましたら教えてください」
活用事例のサンプルとしては、普段、人が簡単にいくことができない場所があげられます。高い橋の上、鉄塔の上、雪がよく降る奥深い山の中、鉄鋼路などの熱い場所、砂漠の真ん中、海の中、港湾、船の上、などなど。IoT 的に考えれば、IP と結びつかないデバイスが、Linux マシンや、ラズベリーパイなどを介してネットワークに接続している環境を LXC（Linux）コンテナ)に変えて直接シスコデバイス上で動作させることが可能です。以下のような製品が使われる場所の近くには、IoT のオポチュニティーがたくさんあるはずです。調べてみてください。
シスコの産業用ルータ
質問 2「特に運用面において、未だにネットワーク･サーバ･アプリと縦割りな組織において、ネットワーク機器にコンテナを立ち上げてしまうとその管理は一体誰が行うのか、障害時の対応はどうなるのか、と縦割りならではのもめ事が起きそうだなと感じています」
コンテナがどこで動いていようが、コンテナで動作しているアプリケーションの管理は、これまでそのアプリケーションの管理を行っていた方が、同様に行えます。仮想化がサーバなどに組み込まれた際には、仮想化エンジニア（例えば Vmware などの）が新しい職種として出現しました。コンテナのベースとなるものがシスコ上で動作しているので、シスコエンジニアが仮想化の技術をつけるか、仮想化のエンジニアがコンテナの技術をつけるかだと思います。どちらにしても難しい知識ではありませんので、お互いに手を取り合いながら解決してみてください。
質問 3「guestshell ですが、利用時においてリソース（CPU、メモリ）使用率がどれぐらいであれば問題なく利用できるか等の指標はありますか？」
Cat8000v での場合ですが、初期値として guestshell に割り当てられている CPU は 800cpu-units、Memroy は 256MB です。Guestshell 上でなにも動作していない状態で CPU が2.1%、メモリが 6.3% 使用しています。全体では CPU が 37500cpu-units、メモリが 3,808MB ですので、この値を元に計算してみることができると思います。
質問 4「ルータ／スイッチ上で動作するコンテナをバックアップ・リストアする事は可能でしょうか？ 」
元々のコンテナが、別の環境でビルドし upload しているものですから、手元のコンテナをバックアップしておけばよいかと思います。
質問 5「IOX を使う場合のライセンスはどのようになりますか？」
ライセンスにつきましては、シスコもしくは販売代理店にお問い合わせください。
質問 6「初歩的な質問で申し訳ないですが、Cisco DevNet Sandbox を利用するまでの手順を知りたいです」
以下の二つのページを参考になさってはいかがでしょうか？
Devnetの使い方がよくわからない
DevNet Learning Labsで学習してみよう
質問 7「IOS XE を詳しくないのですが、コンテナの冗長性はどのように確保できるのでしょうか？例えば監視目的で Zabbix コンテナを動かしていた場合に、そのノードで障害が起きた場合に他のノードで自動復旧されるのでしょうか？それともノード復旧を待つ必要がありますでしょうか？」
IOSX は HA（High Availability）に対応していますので、冗長性の確保が可能です。詳しくはシスコもしくは販売代理店にお問い合わせ下さい。
質問 8「ゼロタッチを実施すると flash の容量を 1GB くらい消費します。iox コマンドを no で消すと使用領域がなくなります。guestshell は都度 flash にダウンロードされる動作なのでしょうか？」
guestshell は iox が動作可能な環境では元々インストールされており、iox コマンドを no にしても消えることはありません。
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