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xxin2
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はじめに

本記事では、一般的なネットワーク環境内の ARP パケットの動き、及び SD-Access 環境内の ARP リクエスト/リプライの転送について解説します。



一般的なネットワーク環境内の ARP パケットの動き

 

4.jpg

① クライアント 1 から ARP リクエスト (宛先 MAC:ffff.ffff.ffff) を送信します。
「172.19.10.20 を持つデバイスは、自分の MAC アドレスを教えてください」というメッセージが含まれています。

② 当該 ARP リクエストがスイッチに到着すると、VLAN 1021 の全てのローカルポートにフラッディングされます。

③ クライアント 2 に当該 ARP リクエストを受け取った後、自分の IP アドレスがリクエストされた IP アドレスと一致することを確認できましたため、 ARP リプライ (ユニキャスト) をリクエストを送ったクライアント 1 に直接送り返します。このリプライには、自身の MAC アドレス情報が含まれています。

 

しかしながら、SD-Access 環境において、ARP リクエストと ARP リプライの転送がもっと複雑です。

 

SD-Access 環境内の ARP リクエストの転送流れ

 

8.jpg

① クライアント A  から ARP リクエスト (宛先 MAC:ffff.ffff.ffff) を送信します。
「172.19.10.20 を持つデバイスは、自分の MAC アドレスを教えてください」というメッセージが含まれています。

② 当該 ARP リクエストが FE1 (Fabric Edge Node 1) に到着すると、CPU の SISF プロセスにより処理されます。
その後、当該 ARP リクエストが VLAN 1021 の全てのローカルポートにフラッディングされます。

③ 172.19.10.20 の MAC アドレスを確認するために、L2 IID 8201上で FE1 から CP (Control-Plane) にアドレス解析用の map-request を送信します。
CP より「172.19.10.20 の MAC アドレスは d4e8.801f.4864 です」というメッセージを FE1 に送り返します。

SD-Access 環境では、L3 インスタンス ID (L3 IID) と L2 インスタンス ID (L2 IID) は DNAC によって自動的に設定されます。エッジスイッチはこれらのインスタンス ID を使用してトラフィックをカプセル化します。
ヒント:事前に L3/L2 IID 情報がわからない場合は、下記のコマンドを実行して情報を見つけることができます。

show lisp eid-table vrf < vrf_name > ipv4 | include Instance
show lisp eid-table vlan < vlan id > ethernet | include Instance


④ MAC アドレス d4e8.801f.4864 に対する RLOC (Routing Locator) を確認するために、L2 IID 8201上で FE1 から CP に再度 map-request を送信します。
CP より「MAC アドレス d4e8.801f.4864 に対して、RLOC は FE2 です」というメッセージを FE1 に送り返します。
RLOC が端末やサーバが存在する場所を示す IP アドレスで、LISP のカプセル化やカプセル化解除を実施するネットワークデバイスのループバック 0 アドレスが使用され、アンダーレイルーティングドメインの一部となります。

⑤ MAC アドレス及び RLOC 情報が確認できましたため、FE1 は VXLAN で ARP リクエストをカプセルして、FE2 に送信します。
ARP リクエストの宛先 MAC が ffff.ffff.ffff から確認できた d4e8.801f.4864 に変更されます。

⑥ FE2 に当該 ARP リクエストを受信した後、カプセル化を解除します。
その後、CPU にパントされ、クライアント B に転送します。


SD-Access 環境内の ARP リプライの転送流れ

9.jpg

① クライアント B から ARP リプライ (ユニキャスト) を送信します。

② 当該 ARP リプライが FE2 に到着すると、CPU の SISF プロセスにより処理されます。
また、当該 ARP リプライをチェック (Security Guard、DAD など) します。

③ MAC アドレス d4e8.801f.4876 に対する RLOC を確認するために、FE2 から CP に map-request を送信します。
CP より「MAC アドレス d4e8.801f.4876 に対して、RLOC は FE1 です」というメッセージを FE2 に送り返します。

④ RLOC 情報が確認できたため、FE2 は VXLAN で ARP リプライをカプセルして、FE1 に送信します。

⑤ FE1 に当該 ARP リプライを受信した後、カプセル化を解除します。
また、FE1 にて当該 ARP リプライをチェック (Security Guard、DAD など) します。

⑥ 最後は FE1 から当該 ARP リプライをクライアント A に転送します。

 

 

参考情報

SDアクセスファブリックでのARP解決のトラブルシューティング

 

 

 

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