SD-WAN : On-Site Bootstrap Process

[Ryota Takao]

• はじめに
• 1. vManage へ PnP の情報を反映
• 2. WAN Edge Cloud Certificate Authorization が Automated になっていることを確認
• 3. 交換前の cEdge を vManage から削除
• 4. Template を attach
• 5. Generate Bootstrap Configuration
• 6. Bootstrap Configuration のファイル名を変更
• 7. ファイル名を変更した Bootstrap Configurationを cEdge の bootflash 配下、もしくは、usb 配下に置く
• 8. 交換後の機器に XE SD-WAN をインストール
• 参考情報

 

はじめに

本ドキュメントでは On-Site Bootstrap Process について説明します。
On-Site Bootstrap Process では、Bootstrap Configuration ファイルを作成し、その Bootstrap Configuration ファイルを bootflash 配下、または、usb 配下に置くことで cEdge の起動時に Bootstrap Configuration を読み込んで起動させることができます。この機能は cEdge の交換時に利用されます。
cEdge の交換作業については SD-WAN : cEdge の交換 を参照してください。

このドキュメントに記載されている software.cisco.com 上の作業や vManage の GUI 上の作業については Field Engineer や TAC の Engineer が実施することは出来ません。お客様がご自身で実施して頂く必要があります。

1. vManage へ PnP の情報を反映

vManage へ PnP の情報を反映させるには以下の２つの方法があります。
どちらかの方法で vManage へ PnP の情報を反映させてください。
・vManage の GUI で Sync Smart Account をクリック(vManage version 18.3 以降で使用可)
・Provisioning File を入手 > Provisioning File を vManage にアップロード


それぞれ手順を説明します。
・vManage の GUI で Sync Smart Account をクリック(vManage version 18.3 以降で使用可)
vManage の GUI にアクセス > Configuration > Devices > Sync Smart Account をクリック(以下の画像の右端のボタン)



・Provisioning File を入手 > Provisioning File を vManage にアップロード
Provisioning File を入手
以下のページにアクセスし Smart Account / Virtual Account を選択します。
https://software.cisco.com/#pnp-devices


Controller Profiles のタブを選択し適切な Profile の Provisioning File をクリックして Provisioning File をダウンロード

Provisioning File を vManage にアップロード
vManage の GUI にアクセスし、Configuration > Devices の「Upload WAN Edge List」を選択しダウンロードした Provisioning File をアップロードします。
アップロードする際には「Validate the uploaded vEdge List and send to controllers」にチェックを付けてください。

2. WAN Edge Cloud Certificate Authorization が Automated になっていることを確認

vManage の GUI にアクセス > Administration > Settings > WAN Edge Cloud Certificate Authorization
＊WAN Edge Cloud Certificate Authorization の部分は古い version の場合は vEdge Cloud Certificate Authorization の表記です。
もし Automated でなければ Edit から Automated に変更してください。

3. 交換前の cEdge を vManage から削除

交換前の cEdge を以下を参照し vManage から削除します。

SD-WAN : vEdge/cEdge を vManage から削除する手順
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/4091956

4. Template を attach

交換前の cEdge で使用していた Template を交換後の cEdge に attach します。
＊この時点では交換後の cEdge との IP の疎通性等は不要です。

4-1. vManage の GUI にアクセス > Configuration > Templates > attach したい Template の右側の … をクリック > Attach Devices

4-2. 交換後の cEdge のChassis number({ PID }-{ Serial }) を右側に移動させて attach


4-3. Attach される内容を確認して問題なければ "Configure Devices" をクリック

5. Generate Bootstrap Configuration

Bootstrap Configuration を生成し Download します。
vManage の GUI にアクセス > Configuration > Devices > 交換後の機器の右側の … をクリック > Generate Bootstrap Configuration > Cloud-Init > OK > Download

6. Bootstrap Configuration のファイル名を変更

cEdge 起動時に読み込ませるために 5. で Download した Bootstrap Configuration のファイル名を変更します。
変更するファイル名は機器によって異なるので注意してください。ファイル名が異なると起動時に読み込まれません。
使用している機器に応じて ciscosdwan_cloud_init.cfg か ciscosdwan.cfg に Download した Bootstrap Configuration のファイル名を変更してください。
機器と使用するファイル名は以下のように対応しています。

CSR1000v, ISRv, ASR1002-X : ciscosdwan_cloud_init.cfg
ASR1002-X 以外の ASR1000, ISR4000, ISR1000 : ciscosdwan.cfg

使用するファイル名については以下にも記載されています。

Cisco SD-WAN Getting Started Guide
Chapter: Install and Upgrade Cisco IOS XE Release Amsterdam 17.2.1r
Table 5. Configuration File Prerequisites for Mode Change
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/routers/sdwan/configuration/sdwan-xe-gs-book/install-upgrade-17-2-later.html

7. ファイル名を変更した Bootstrap Configuration を cEdge の bootflash 配下、もしくは、usb 配下に置く

6. でファイル名を変更した Bootstrap Configuration を交換後の cEdge の bootflash 配下、もしくは、usb 配下に置きます。
bootflash 配下に置く場合は TFTP/FTP/SCP 等でファイル転送してください。
ファイル転送については以下を参照してください。

IOS/IOS-XE : TFTP/FTP/SCP を使用したファイル転送
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/4092665

ファイル転送が完了したら以下のように bootflash 配下、もしくは、usb 配下にファイルがあることを確認してください。

bootflash:ciscosdwan_cloud_init.cfg

Router#dir bootflash: | include cisco
   20  -rw-             4448  May 27 2020 23:37:46 +09:00  ciscosdwan_cloud_init.cfg

bootflash:ciscosdwan.cfg

Router#dir bootflash: | include cisco
   18  -rw-             4448  May 27 2020 21:17:34 +09:00  ciscosdwan.cfg

usb0:ciscosdwan_cloud_init.cfg

Router#dir usb0: | include cisco
    4  -rwx             4448  May 27 2020 23:40:12 +09:00  ciscosdwan_cloud_init.cfg

usb0:ciscosdwan.cfg

Router#dir usb0: | include cisco
    3  -rwx             4448  May 27 2020 23:39:02 +09:00  ciscosdwan.cfg

8. 交換後の機器に XE SD-WAN をインストール

交換後の機器に XE SD-WAN のインストールを行ってください。
XE SD-WAN のインストールについては以下のドキュメントを参照してください。

SD-WAN : XE SD-WAN のインストール
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/4092908

インストールが完了すると Bootstrap Configuration の内容が設定された状態でルーターが立ち上がります。

もし、既に XE SD-WAN のインストールが完了していて既に XE SD-WAN が動作している状態の場合は、

request platform software sdwan software reset

を実行してください。request platform software sdwan software reset を実行すると再起動が発生し、起動後に Bootstrap Configuration が読み込まれます。なお、このコマンドを実行すると Install された Root 証明書は消えるため、再度 Root 証明書を Install する必要があるのでご注意ください。

参考情報

On-Site Bootstrap Process for Cisco SD-WAN Devices
SD-WAN : cEdge の交換

[Ryota Takao]

本ドキュメントでは On-Site Bootstrap Process について説明します。
On-Site Bootstrap Process では、Bootstrap Configuration ファイルを作成し、その Bootstrap Configuration ファイルを bootflash 配下、または、usb 配下に置くことで cEdge の起動時に Bootstrap Configuration を読み込んで起動させることができます。この機能は cEdge の交換時に利用されます。
cEdge の交換作業については SD-WAN : cEdge の交換 を参照してください。

このドキュメントに記載されている software.cisco.com 上の作業や vManage の GUI 上の作業については Field Engineer や TAC の Engineer が実施することは出来ません。お客様がご自身で実施して頂く必要があります。

1. vManage へ PnP の情報を反映

vManage へ PnP の情報を反映させるには以下の２つの方法があります。
どちらかの方法で vManage へ PnP の情報を反映させてください。
・vManage の GUI で Sync Smart Account をクリック(vManage version 18.3 以降で使用可)
・Provisioning File を入手 > Provisioning File を vManage にアップロード


それぞれ手順を説明します。
・vManage の GUI で Sync Smart Account をクリック(vManage version 18.3 以降で使用可)
vManage の GUI にアクセス > Configuration > Devices > Sync Smart Account をクリック(以下の画像の右端のボタン)



・Provisioning File を入手 > Provisioning File を vManage にアップロード
Provisioning File を入手
以下のページにアクセスし Smart Account / Virtual Account を選択します。
https://software.cisco.com/#pnp-devices


Controller Profiles のタブを選択し適切な Profile の Provisioning File をクリックして Provisioning File をダウンロード

Provisioning File を vManage にアップロード
vManage の GUI にアクセスし、Configuration > Devices の「Upload WAN Edge List」を選択しダウンロードした Provisioning File をアップロードします。
アップロードする際には「Validate the uploaded vEdge List and send to controllers」にチェックを付けてください。

2. WAN Edge Cloud Certificate Authorization が Automated になっていることを確認

vManage の GUI にアクセス > Administration > Settings > WAN Edge Cloud Certificate Authorization
＊WAN Edge Cloud Certificate Authorization の部分は古い version の場合は vEdge Cloud Certificate Authorization の表記です。
もし Automated でなければ Edit から Automated に変更してください。

3. 交換前の cEdge を vManage から削除

交換前の cEdge を以下を参照し vManage から削除します。

SD-WAN : vEdge/cEdge を vManage から削除する手順
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/4091956

4. Template を attach

交換前の cEdge で使用していた Template を交換後の cEdge に attach します。
＊この時点では交換後の cEdge との IP の疎通性等は不要です。

4-1. vManage の GUI にアクセス > Configuration > Templates > attach したい Template の右側の … をクリック > Attach Devices

4-2. 交換後の cEdge のChassis number({ PID }-{ Serial }) を右側に移動させて attach


4-3. Attach される内容を確認して問題なければ "Configure Devices" をクリック

5. Generate Bootstrap Configuration

Bootstrap Configuration を生成し Download します。
vManage の GUI にアクセス > Configuration > Devices > 交換後の機器の右側の … をクリック > Generate Bootstrap Configuration > Cloud-Init > OK > Download

6. Bootstrap Configuration のファイル名を変更

cEdge 起動時に読み込ませるために 5. で Download した Bootstrap Configuration のファイル名を変更します。
変更するファイル名は機器によって異なるので注意してください。ファイル名が異なると起動時に読み込まれません。
使用している機器に応じて ciscosdwan_cloud_init.cfg か ciscosdwan.cfg に Download した Bootstrap Configuration のファイル名を変更してください。
機器と使用するファイル名は以下のように対応しています。

CSR1000v, ISRv, ASR1002-X : ciscosdwan_cloud_init.cfg
ASR1002-X 以外の ASR1000, ISR4000, ISR1000 : ciscosdwan.cfg

使用するファイル名については以下にも記載されています。

Cisco SD-WAN Getting Started Guide
Chapter: Install and Upgrade Cisco IOS XE Release Amsterdam 17.2.1r
Table 5. Configuration File Prerequisites for Mode Change
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/routers/sdwan/configuration/sdwan-xe-gs-book/install-upgrade-17-2-later.html

7. ファイル名を変更した Bootstrap Configuration を cEdge の bootflash 配下、もしくは、usb 配下に置く

6. でファイル名を変更した Bootstrap Configuration を交換後の cEdge の bootflash 配下、もしくは、usb 配下に置きます。
bootflash 配下に置く場合は TFTP/FTP/SCP 等でファイル転送してください。
ファイル転送については以下を参照してください。

IOS/IOS-XE : TFTP/FTP/SCP を使用したファイル転送
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/4092665

ファイル転送が完了したら以下のように bootflash 配下、もしくは、usb 配下にファイルがあることを確認してください。

bootflash:ciscosdwan_cloud_init.cfg

Router#dir bootflash: | include cisco
   20  -rw-             4448  May 27 2020 23:37:46 +09:00  ciscosdwan_cloud_init.cfg

bootflash:ciscosdwan.cfg

Router#dir bootflash: | include cisco
   18  -rw-             4448  May 27 2020 21:17:34 +09:00  ciscosdwan.cfg

usb0:ciscosdwan_cloud_init.cfg

Router#dir usb0: | include cisco
    4  -rwx             4448  May 27 2020 23:40:12 +09:00  ciscosdwan_cloud_init.cfg

usb0:ciscosdwan.cfg

Router#dir usb0: | include cisco
    3  -rwx             4448  May 27 2020 23:39:02 +09:00  ciscosdwan.cfg

8. 交換後の機器に XE SD-WAN をインストール

交換後の機器に XE SD-WAN のインストールを行ってください。
XE SD-WAN のインストールについては以下のドキュメントを参照してください。

SD-WAN : XE SD-WAN のインストール
https://community.cisco.com/t5/-/-/ta-p/4092908

インストールが完了すると Bootstrap Configuration の内容が設定された状態でルーターが立ち上がります。

もし、既に XE SD-WAN のインストールが完了していて既に XE SD-WAN が動作している状態の場合は、

request platform software sdwan software reset

を実行してください。request platform software sdwan software reset を実行すると再起動が発生し、起動後に Bootstrap Configuration が読み込まれます。なお、このコマンドを実行すると Install された Root 証明書は消えるため、再度 Root 証明書を Install する必要があるのでご注意ください。

参考情報

On-Site Bootstrap Process for Cisco SD-WAN Devices
SD-WAN : cEdge の交換