このドキュメントは、SD Access 構成におけるBorder node を複数台設置した場合に起こる問題と、その解決法を記載しております。
問題点

Edge node 配下の端末から送られたパケットは、Edge node がVxLAN /LISP のカプセル化を行い、Border node が非カプセル化を行います。
外部ネットワークへ接続するBorder node が 2 台設置されている場合、カプセル化されたパケットは、「いずれかの」Border node へ送信されます。
どのBorder node へ送信されるかについては、パケットのIPアドレスに基づいたハッシュ計算の結果となり、ユーザ側で選択、重み付け(片寄せ)などは現行リリースではできません。
#show ip cef vrf XXXX
-- snip --
LISP source path list
nexthop 192.168.20.4 LISP0.4099 <<<< Border 1's loopback address
nexthop 192.168.20.5 LISP0.4099 <<<< Border 2's loopback address
Covered dependent prefixes: 20
notify cover updated: 20
---------

上図のケースのように、Edge node からカプセル化されたパケットは、外部接続リンクがダウンしている Border node へ送られることがあります。
非カプセル化はそのBorder node で行われるため、非カプセル化後のルートがリンクダウンにより消失している場合、パケットは宛先が不明となり、破棄されますので、ご注意ください。
この動作により、通信の種類によって、外部への通信(Border経由)が途絶えるといった問題が起こり得ます。
解決策
以下のようなご対応でこの問題が解消できます。
ご使用されるネットワーク設計を考慮の上、ご参照ください。
1) 外部接続リンクがダウンした場合に宛先不明とならないよう、Border node 間で外部向けのルート情報を相互交換してください。
例)iBGP により外部向けルートをBorder node 間で配信

2) Border node のloopback 0 インターフェースを shutdown することで、Edge node 側が持つ宛先の選択肢からなくなるため、外部向けリンクのダウンを契機に、loopback 0インターフェースをshutdown させることも有効となります。
参考情報
https://www.cisco.com/c/en/us/support/docs/cloud-systems-management/dna-center/213525-sda-steps-to-configure-fusion-router.html#anc16