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Kunitaka Matsumura
Cisco Employee
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はじめに

このドキュメントでは、C9800 での DFS (Dynamic Frequency Selection) による Radar の検知状況の確認方法と、頻繁に検知している際の対処方法について記載しています。DFS の説明や AireOS での動作例については以下のドキュメントをあわせてご参照下さい。

DFS (Dynamic Frequency Selection) の動作例とその対応


※ このドキュメントの動作例は以下の環境で確認したものです
WLC HW : 9800-CL
WLC SW : 17.3.5a
AP HW : C9130AX

Radar の検知状況をログから確認する

9800 の GUI 上より確認する

Monitoring > Wireless > Radio Statistics のページより、5 GHz のタブを選択し確認したい AP を選択。

Advanced タブの Radar の欄より確認できます。
2022-07-31-11-13-10.png 
 
Radar を検知したチャネルや、使用不可期間 ( Blacklist Times)、AP でレーダーを検知した回数などが確認できます。

9800 の show コマンドより確認する

 'show tech-support wireless' にも含まれている 'show ap auto-rf dot11 5ghz'の出力結果より確認できます。

確認をする AP Name の 'Radar information' から検知しているチャネルや検知数などが確認可能です。

 

Number of Slots                                   : 3
AP Name                                           : AP0C75.BDB6.29E8
MAC Address                                       : 0c75.bdb5.87c0
  Slot ID                                         : 1
  Radio Type                                      : 802.11ax - 5 GHz
  Subband Type                                    : All
  Noise Information

(省略)

    Radar Information
        Detected Channels
          Channel 124                              : 794 seconds ago
        Blacklist Times
          Channel 124                              : 1006 seconds remaining
        Channel changes due to radar              : 1
    DFS Statistics with Cisco Integrated RF ASIC
      Filtered events on serving radio            : 0
      Filtered events on Cisco Integrated RF ASIC : 0
      Triggered radar events                      : 1
      DFS statistics last updated                 : 623 seconds ago
 

9800 の Syslog より確認する

 

'show logging profile wireless' の出力結果より確認が可能です。確認を行う AP の Radio MAC または Ethernet MAC でフィルタを行うと見つけやすいです。

DFS が動作していること、変更前後でのチャネルなどが確認できます。
k9800L#show logging profile wireless start last 1 hours filter mac 0c75.bdb6.29e8

Logging display requested on 2022/07/31 02:30:35 (UTC) for Hostname: [k9800L], Model: [C9800-L-F-K9        ], Version: [17.03.05a], SN: [FOC23461AHW], MD_SN: [FCL2346004B]

Displaying logs from the last 0 days, 1 hours, 0 minutes, 0 seconds
executing cmd on chassis 2 ...

2022/07/31 01:40:07.108471 {wncd_x_R0-0}{2}: [rrm-client] [18475]: (ERR): 0c75.bdb5.87c0 (Radio: 802.11bg) Noise Check Profile: AP noise profile violation for slot id: 0
2022/07/31 02:03:28.358687 {wncd_x_R0-0}{2}: [radio-history-channel] [18475]: (note): Channel of the AP 0c75.bdb5.87c0  Slot:1, Band:802.11a is changed from 124 to 40 due to DFS (Radar Detection on active channel)
2022/07/31 02:03:28.358694 {wncd_x_R0-0}{2}: [mesh-db] [18475]: (ERR): 0c75.bdb5.87c0 Get mesh AP role, Failed to get mesh oper data for AP
2022/07/31 02:03:28.358785 {wncd_x_R0-0}{2}: [radio-history-channel] [18475]: (note): Channel change for AP0c75.bdb5.87c0  Slot:1 Band:802.11a Previous Chan:124 Current Chan:40 chan width: 20 Reason: DFS (Radar Detection on active channel)

 AP の Syslog より Radar 検知を確認する

 AP 上の Syslog でも以下のように DFS イベントを確認することができます。

[*07/31/2022 02:03:28.1713] wcp/dfs :: RadarDetection: radar detected
[*07/31/2022 02:03:28.1713] wcp/dfs :: RadarDetection: sending packet out to capwapd, slotId=1, msgLen=386, chanCnt=1 -124
[*07/31/2022 02:03:28.1851] DOT11_DRV[1]: channel switch (CSA) to channel 40, width 20, CSA count 6
[*07/31/2022 02:03:28.1851] wlan: [5818:I:ANY] Enabling Channel and channel width Switch Announcement on current channel
[*07/31/2022 02:03:28.1851]
[*07/31/2022 02:03:28.1854] DOT11_DRV[1]: set_channel Channel set to 40
[*07/31/2022 02:03:28.8063] wlan: [0:E:CMN_MLME] mlme_vdev_multivdev_restart_fw_send_cb: 1754: (vdev-id:17) des chan(40)
[*07/31/2022 02:03:29.1030] wlan: [0:E:BSSCOLOR] Non-ap/non-sta mode of operation. No configuration required for BSS Color
 

Radar を頻繁に検知する環境での対応

Radar が頻繁に検知され AP のチャネル変更が頻発する環境の場合、無線通信が不安定といったユーザの不満につながる可能性があります。設定上できる対応としては以下の 2 点が考えられます。

(1) DFS が動作しない W52 (36,40,44,48) のチャンネルのみを AP で利用するように設定する
(2) 頻繁に Radar を検知するチャネルを特定し、そのチャネルを利用しないように設定する
 

(1) W52 のチャネルのみを利用する

 W52 (36ch ~48ch) の 4 チャネルは DFS が動作しないため、これらのチャネルのみで設計を行うと DFS によるチャネル変更の影響を受けません。

 

固定チャネルを AP に割り当てる場合

Configuration > Wireless > Access Points のページより、5 GHz Radios から設定変更を行う AP を選択し、

RF Channel Assignment の欄より設定されているチャネルの変更を行います。

以下の動作例では Channel Number が 108 ch に固定設定されていますので、プルダウンより 36 - 48 ch のいずれかのチャネルを割り当てます。

 2022-07-31-18-35-39.png

DCA のチャネルリストを W52 のチャネルのみに設定する場合

まず、AP が特定の RF Profile で動作しているか、Global で設定されている RF Profile で動作しているかを確認します。

Configuration > Wireless > Access Points より、AP に設定されている RF Tag を確認します。
※ 今回は default-rf-tag で設定されていると仮定します。
2022-07-31-18-48-58.png
Configuration > Tags & Profiles > Tags のページより、RF タブを選択し、RF Tag に設定されている RF Profile 名を確認します。
2022-07-31-18-50-54.png
 
 
上の動作例では Global で設定されている RF Profile で動作しています。この部分の設定が特定の RF Profile の場合は、その RF Profile 上で設定変更をする必要があります。

Global で設定されている RF Profile の設定は、
Configuration > Radio Configurations > RRM のページより DCA のタブを選択し、Auto-RF Channel List より変更を行います。

以下のように W52 のチャネル以外のチェックボックスを外すことで、Global で設定されている RF Profile の DCA のリストから除外されます。
 
2022-07-31-18-54-43.png
特定の RF Profile の設定を変更する場合は、
Configuration > Tags & Profiles > RF のページより設定変更を行う RF Profile を選択し、RRM > DCA ページの DCA Channels の欄より変更を行います。
※ 下の動作例では kRFProfile という名前の RF Profile の設定変更をしています

W52 以外のチャネルのチェックボックスを外し、DCA のリストから除外します。
 
2022-07-31-19-06-05.png
 

(2) Radar 検知が頻発している一部のチャネルを利用しないよう設定する

本ドキュメントの前半に紹介しているような確認方法で、9800 や AP で頻繁に Radar を検知しているチャネルを特定し、そのチャネルを利用しないよう設定することも有効な場合があります。
 

AP に固定チャネルを設定している場合

AP に固定でチャネルが設定されている設計の場合は、Radar 検知が頻発しているチャネルを除いた条件で再度チャネル設計をしなおす必要があります。

固定チャネルの変更は、以下の手順で行います。

Configuration > Wireless > Access Points のページより、
5 GHz Radios から設定変更を行う AP を選択し、
RF Channel Assignment の欄より設定されているチャネルの変更を行います。
2022-07-31-18-35-39.png
 

DCA リストから特定のチャネルを除外する

まず、AP が特定の RF Profile で動作しているか、Global で設定されている RF Profile で動作しているかを確認します。

Configuration > Wireless > Access Points より、AP に設定されている RF Tag を確認します。
※ 今回は default-rf-tag で設定されていると仮定します。
2022-07-31-18-48-58.png
Configuration > Tags & Profiles > Tags のページより、RF タブを選択し、RF Tag に設定されている RF Profile 名を確認します。
 
2022-07-31-18-50-54.png
 
上の動作例では Global で設定されている RF Profile で動作しています。この部分の設定が特定の RF Profile の場合は、その RF Profile 上で設定変更をする必要があります。

Global で設定されている RF Profile の設定は、
Configuration > Radio Configurations > RRM のページより DCA のタブを選択し、Auto-RF Channel List より変更を行います。

例えば 100 ch で頻繁に Radar を検知している場合は、以下のように 100 ch のチェックボックスを外し、DCA リストから除外します。
2022-07-31-19-08-38.png
 
 
特定の RF Profile の設定を変更する場合は、Configuration > Tags & Profiles > RF のページより設定変更を行う RF Profile を選択し、RRM > DCA ページの DCA Channels の欄より変更を行います。
※ 下の動作例では kRFProfile という名前の RF Profile の設定変更をしています

例えば 100 ch で頻繁に Radar を検知している場合は、以下のように 100 ch のチェックボックスを外し、DCA リストから除外します。
2022-07-31-19-12-13.png
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