はじめに
Secure Client (AnyConnect)のCertificate Matching機能についてご紹介します。
証明書認証を使用した VPN 接続の場合、デフォルトでは証明書の選択方式は自動となります。
但し PC に複数の使用可能な証明書が存在する場合、Certificate Matching機能を使用すれば、
特定のクライアント証明書を指定することができます。
本ドキュメントは以下のソフトウェアバージョンを用いて確認、作成しております。
ASA 9.16.4.19
Windows 11
Secure Client 5.0.02075
本機能にて、指定したいクライアント証明書の"Key Usage"、
"Extended Key Usage"、"Distinguished Name"のマッチ条件が選択できます。
今回の例では、PCに二つのクライアント証明書「CN=user1」と「CN=user2」があるとします。
上記 2 つの証明書で何れも認証可能ですが、強制的には「CN=user2」の証明書を使用するように指定します。
設定方法
1. ASDMにて該当するClient profileを開き、Certificate Matchingをクリックします。
Configuration > Remote Access VPN > Network (Client) Access > AnyConnect Client Profile
2. "Distinguished Name" > Add >
Name = CN, Pattern = user2, Operator = Equal と入力します。
3. 該当group-policyに適用することを確認し、Apply をクリックします。
結果確認
ASA Syslogで結果を確認することができます。
Jun 02 2023 15:23:04: %ASA-7-717029: Identified client certificate within certificate chain. serial number: 01CDF0A65EB858F5, subject name: CN=user2.
Jun 02 2023 15:23:04: %ASA-6-717022: Certificate was successfully validated. serial number: 01CDF0A65EB858F5, subject name: CN=user2.
参考情報
Cisco Secure Client (including AnyConnect) Administrator Guide, Release 5