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Tsubasa Kanai
Cisco Employee
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ACI に関しては、ACI How To というポータルサイトに情報を集約しています。 そのため、設定やトラブルシューティング等、ACI に関する情報収集はまず、ACI How To をご参照ください。

 

1. はじめに

ACI release 2.2 から実装された ACI AppCenter によって様々な App が開発可能になり、現在利用可能なものは以下のページから download 可能です。

https://aciappcenter.cisco.com/

 

ACI AppCenter 自体の使用方法、個別の App の download & install については以下の document で解説済みです。

APIC Postman の紹介

尚、ACI バージョン 6.1(2) 以降では APIC で AppCenter 機能が使用できなくなりますため、ご注意ください。

 

本 document では StateChecker (StateChangeChecker) という、ACI の状態変化の検知に役立つ App を紹介します。StateChecker を使用すると、予め取っておいたある2つの時間での snapshot (MO の状態) を比較し、その差異を視覚的に容易に認識することができます。

主に upgrade や設定変更など、何らかのメンテナンスの前後に snapshot を取り、その後に比較することで問題箇所を迅速に特定することに役立てられます。

 

StateChecker に関する詳しい document は以下の URL にあります。

Introduction — StateChecker documentation

尚、2025/01/28 現在、StateChangeChecker は EoL を迎えており、
AppCenter からこの App を新たに Download することはできません。

 

2. 環境

本 document で紹介する内容は以下の環境での試験結果です。

- APIC 3.2(3n)

- StateChangeChecker 1.0

Screen Shot 2018-10-25 at 16.46.53.png

 

2つの snapshot の取得前後で EPG の設定を1つ追加しています。

 

3. snapshot の取得

StateChecker の top 画面は以下のようになっているので、まず Snapshot をクリックし、Snapshot 画面で '+' ボタンをクリックし、snapshot 取得画面に進みます。

Screen Shot 2018-10-25 at 16.47.31.png

 

 

Snapshot 取得画面では Description に適当な説明を、Definition では State の取得範囲を選択します。以下が各 Definition の概要です。今回の例では Full を選択しています。

- Access: switch, interface 等の L1/L2 情報

- Routing: L2/L3 の endpoint や routing 情報

- VMM: VMM 連携関連

- Full: App 上で設定されている全 MO 情報 (ACI fabric の全 MO ではなく、その中から選別されたもの)

Screen Shot 2018-10-25 at 16.49.03.png

 

 

今回はこの後に EPG の設定を追加し、その後同様に Snapshot を取得しました。

Screen Shot 2018-10-25 at 17.00.25.png

 

3. Comparison (Snapshot 2つの比較)

メンテナンス作業の前後で Snapshot を取得した後は、StateChecker の top 画面で Comparison に進みます。

Screen Shot 2018-10-25 at 17.01.02.png

 

'+' ボタンをクリックし、新たな comparison を作成します。上記で作成した2つの Snapshot を選択、適切な Severity を選択 (特に理由がなければ info で十分)、Definition は Full を選択しています (Fault を比較する場合は Full にします)。各 checkbox は「1. はじめに」に記載した document に解説がありますが、特に理由がなければ default のままで十分です。

Screen Shot 2018-10-25 at 17.45.38.png

 

comparison を作成すると、以下のように表示されるので、Actions にある虫眼鏡マークをクリックして詳細画面に進みます。

Screen Shot 2018-10-25 at 17.47.13.png

 

comparison の詳細画面では、4つの状態変化ごとに MO を集計して、変化のあった Class の一覧を確認できます。

Screen Shot 2018-10-25 at 17.48.00.png

 

arpAdjEp は switch の ARP entry に関する class です。ラボ環境なので絶えず変化があるため、今回は無視します。(安定稼動中の環境であれば通信の問題に関係あるかもしれません)

faultInst は Created が1つ、Modified が3つとなっています。今回は新たな設定追加をしたため、Created に着目します。

上記画面で faultInst の Actions をクリック、その後のページで Created の数字をクリックすると、該当する faultInst の MO の詳細が表示されます。

Screen Shot 2018-10-25 at 17.50.13.png

Screen Shot 2018-10-25 at 17.51.29.png

 

この結果から、今回作成した EPG に関して fault F0467 (Invalid Path Configuration, Invalid VLAN Configuration) が発生していることがわかります。

この fault は access policy と EPG 側の設定に矛盾があると出力されるものなので、設定ミスを直す必要があります。

 

4. まとめ

以上のように、StateChecker App を使うと何らかの作業前後の状態変化を検知することができます。

今回の例は設定追加時の設定ミスを発見するというものだったため、実際には APIC GUI 画面でも確認できる fault 情報を時系列に並べるだけで容易に検知できるかもしれません。

しかし、実際のユーザ環境のメンテナンス作業で使用すれば endpoint や routing 情報の変化を掴んだり、interface の状態変化を掴んだり、VMM 連携の変化を掴んだりすることで作業後の問題の自己解決に役立つ可能性があります。

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