概要
エコー等の音声品質の問題、FAXコールに関する問題などがあった場合、実際にVoice Gatewayで処理された音声ストリームを取得するため、PCM Captureが必要になる場合があります。ここではPCM Captureの取得手順を紹介します。
注意: この手順はIOS Verisonが15.2.1Tまでの手順となり、15.2.2T以降では手順が異なります。15.2以降でのPCM Captureの手順はこちらを参照してください。
手順
事前準備としてバッファサイズの設定と、PCM Captureのファイルに関する設定をしておく必要があります。
- バッファサイズを設定します。以下のコマンドをGlobal Configモードで設定します
Router(config)#voice hpi capture buffer 10000000
- ファイルの保存先を設定します。ファイル名を"pcm.dat"とした場合の例です
- ファイルをFlashに保存する場合
Router(config)#voice hpi capture destination flash:pcm.dat
Router(config)#voice hpi capture destination tftp://<TFTP ServerAddress>/pcm.dat
上記設定終了後、以下のコマンドでPCM Captureを起動し、問題となるコールを再現させます。
Router#test voice port [voice port#.ch] pcm-dump caplog 7 duration x
例) Voice-port 0/0/0:23、channel 1の音声を60秒間取得する場合
test voice port 0/0/0:23.1 pcm-dump caplog 7 duration 60
通話開始時、下記の様なメッセージがconsoleに出力されていることを確認します
PCM Capture Started: ch_num=1, time_interval=0, streamid=7
通話中にcaptureのdrop が発生していないことを確認してください。
Router#show voice hpi capture
HPI Capture is on and is logging to URL flash:pcm.dat
35186 mesages sent to URL, 0 messages dropped
Message Buffer (total:inuse:free) 15243:0000:15243
Buffer Memory: 4999704 bytes, Message size: 328 bytes
コールを切断後、PCM Captureの取得を終了します。
Router#test voice port [voice-port#.ch] pcm-dump disable
Router(config)#no voice hpi capture destination flash:pcm.dat
注意点
- PCM Captureは同時にひとつのポート(or チャネル)でのみ取得可能です。
- 取得したファイルから音声ストリームを確認するためには専用のツールでの処理が必要になるため、TACにSRをオープンしてください。