はじめに
本記事ではCisco Catalyst Center(旧:Cisco DNA Center)のバージョン2.3.5を使い、アプリケーションテレメトリの有効化方法をご紹介します。
※2024年4月時点の情報を元に作成しております。
Cisco Catalyst Center について詳しくない方もいらっしゃると思いますので、まず最初にCisco Catalyst Center の概要をご紹介します。
Cisco Catalyst Centerとは?
Cisco Catalyst Centerは企業内ネットワーク全体の管理を効率化・可視化できる、ネットワーク管理プラットフォームです。

Cisco Catalyst Centerをご活用頂くことで、以下のようなことを簡単に実現できます。
- 有線・無線ネットワーク機器の一元管理及び可視化
- 問題発生時における原因分析及び解決策の提示
- 自動化機能によるネットワーク運用の効率化
アプリケーションヘルスの概要
Cisco Catalyst Center では、ネットワーク機器から収集したアプリケーショントラフィックの情報から、アプリケーションのパフォーマンスを可視化することができます。

アプリケーションテレメトリの収集方法は3つ用意されており、有効化するデバイスの種類などにより異なります。
- Application Visibility
アプリケーション名、スループット、使用バイト数を表示
機種:Catalyst 9200、9300、9400、AireOS WLC - Application Experience
アプリケーション名、スループット、使用バイト数、DSCP マーキングとパフォーマンスメトリック(遅延、ジッター、パケット損失)を表示
機種:Cisco IOS-XE ルータ(バージョン16.3以上) - Optimized Application Performance Monitoring (APM)
アプリケーション名、スループット、使用バイト数、パフォーマンスメトリック(遅延、ジッター、パケット損失)を表示
機種:Cisco IOS-XE ルータ(バージョン17.3以上)、Cisco 9800 WLC(ローカルモードは16.12.1以上、ファブリック/フレックスモードは17.10.1以上)
詳細な情報に関してはこちらのドキュメントをご確認ください。
この機能を使用するためには、Cisco Catalyst Center からネットワーク機器に対してアプリケーションテレメトリを有効化しておく必要があります。
本記事は下記のポイントを中心に紹介します。
- NetFlow Collector の指定
- アプリケーションテレメトリの有効化
- アプリケーションヘルスの確認
それでは、1つずつご紹介いたします。
NetFlow Collector の指定
ステップ 1 メニューアイコン(≡)をクリックして、[設計] > [ネットワーク設定] の順にクリックします。
ステップ 2 [テレメトリ] タブの[NetFlow] エリアで、[Use Cisco DNA Center as the Netflow Collector]の項目を選択し、右下の[保存]ボタンをクリックします。
テレメトリ設定は、サイトごとに変更可能です。全体に対して設定したい場合は、Global を指定してください。

アプリケーションテレメトリの有効化
サイトに割り当て済みのネットワーク機器に対して、アプリケーションテレメトリを有効化します。
ステップ 1 メニューアイコン(≡)をクリックして、[プロビジョニング] > [インベントリ] の順にクリックします。

ステップ 2 [インベントリ] 画面でテレメトリを有効化したいデイバスを選択し、[アクション] > [テレメトリ] > [アプリケーションテレメトリの有効化] の順にクリックします。

ステップ 3 [Enable Application Telemetry] ウィンドウの右下にある[Enable]ボタンをクリックします。

ステップ 4 ワイヤレスコントローラの場合は、対象のモードにあわせてチェックした後で、右下にある[Enable]ボタンをクリックします。

アプリケーションヘルスの確認
ステップ 1 メニューアイコン(≡)をクリックして、[アシュアランス] >[ダッシュボード]> [健全性] の順にクリックします。

ステップ 2 [アプリケーションヘルス]タブをクリックすると、アプリケーションヘルスを確認できます。

まとめ
今回はアプリケーションテレメトリの設定についてご紹介しました。
参考情報
・Cisco DNA Center リリース 2.3.5 ユーザーガイド
・Cisco DNA Assurance リリース 2.3.5 ユーザーガイド
・Cisco Customer Success Channel (Youtube)