本ドキュメントでは、Cisco Unity Connection(CUC) のトラブルシューティングにおいて、役に立つ Port Status Monitor を紹介します。
Voice Mail が正しく動作しない場合や、設定した内容とは異なるグリーティングが聴取される場合などに、CUC の Port の状態やコールフローをリアルタイムに監視することが可能なツールです。
Port Status Monitor には、以下の2種類があり、用途に応じて使い分けて下さい。
概要
- Port Monitor
- Real-Time Monitoring Tool (RTMT) の機能であり、使用前に特別な設定は不要
- ログファイルへの書き出しは不可 - Remote Port Status Monitor
- RTMT とは別のツールとして、Windows PC 上にインストールが必要であり、使用前にCUCへの設定が必要
- 各 Port の状態だけではなく、コールフローの監視が可能であり、Port Monitor に比べ情報量が多い
- ログファイルへの書き出しが可能
詳細
1. Port Monitor
1-1. RTMT で CUC にログインし、Unity Connection タブをクリックすることで使用可能です。
1-2. 各項目について説明します。
Port | CUC の管理ページのポートの表示名 (“ポートグループ名”-”ポート番号”) |
Caller | 発信者番号 |
Called | ダイヤルされた番号 |
Reason | VM Port に転送された理由 (直接 VM Port に発信した場合は “Direct”) |
Redir | 転送した内線番号 (複数回転送された場合、1つ前の転送元の内線番号) |
Last Redir | 最後に転送した内線番号 |
Application Status | 発信者が聴取しているCUCのカンバセーションの名前 (コールが無い場合は “idle”) |
Display Status | カンバセーションのステータス (コールが無い場合は “idle”) |
Conversation Status | カンバセーションの詳細ステータス (コールが無い場合は “idle”)) |
Port Ext | VM Port の内線番号 |
Connected To | VM Port の登録先 の CUCM (電話システム) の IP/Port |
2. Remote Port Status Monitor
2-1. ツールは、CiscoUnityTools.com よりインストーラをダウンロードして、Windows PC へインストールして下さい。
URL : http://www.ciscounitytools.com/ にアクセス、以下の手順で取得が可能です。
2-2. CUC 上での事前設定について説明します。
- Port Status Monitor の有効化
- 使用する Windows PC の情報を設定
具体的には、以下の手順です。
Cisco Unity Connection の管理ページ > 詳細設定 > カンバーセーション へアクセスし、以下の2項目を設定します。
- ポート ステータス モニタ の出力への接続を許可する IP アドレス
- リモート ポート ステータス モニタ の出力を有効にする
2-3. Remote Port Status Monitor をインストールして起動します。
- デバッグレベルの情報が表示されるため、不明な情報が多い場合もありますが、グリーティングやハンドラの名前が表示されるため、意図したコールフローであるかどうかの確認をすることが可能です。
- Cisco TAC へお問い合わせを頂く際に、こちらの出力を添付資料とすることで、調査の役に立つ場合があります。
参考
Port の正常性の確認の観点の例と問題があった場合の対処法について記載します。
- 設定した全 Port が表示されているか。
>> 問題がある場合、設定ミスの可能性が高いため、設定を見直してください。 - 全 Port が意図した Cisco Unified CM に 登録されているかどうか。
>> 問題がある場合、設定を確認の上、Port の再起動を実施して下さい。 - Application Status が “idle” 以外の Status の状態でスタックしていることはないか。
>> >> 問題がある場合、Port の再起動を実施して下さい。
Port の再起動は以下の手順で実施が可能です。