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tkitahar
Cisco Employee
Cisco Employee

 

※ 2017 年 11 月 30 日現在の情報をもとに作成しています

 

1. はじめに

 

Umbrella の HTTPS 通信に関する機能を使っている時に、Web ブラウザ上でサーバー証明書エラーが表示される場合があります。本記事では、ブロック ページ機能を例に、その原因と対処方法について説明します。

 

2. エラーの原因

 

エラーについて説明をする前に、まずはブロック ページ機能の動作について解説します。例として、ユーザーが Web ブラウザで悪意あるサイト www.■■■.com に HTTP アクセスするものとします。

 

最初に www.■■■.com の IP アドレスを調べるため、Umbrella の DNS サーバーに対して問い合わせが行われます。そして Umbrella の DNS サーバーは、このドメインが悪意あるものと判断し、「ブロック ページ用サーバーの IP アドレス」を返します。

 

その後、クライアント PC の Web ブラウザは、この IP アドレスに対して www.■■■.com へのアクセスを行いますが、ブロック ページ用のサーバーは「ブロック ページ」を返します。これが基本的なブロック ページ機能の動作になります。

 

flow.png

 

もしこのアクセスが HTTPS だった場合、どうなるでしょうか。

 

最初の DNS のやり取りは HTTP と同じです。その後、クライアント PC による HTTPS アクセスが行われますが、ブロック ページ用のサーバーは、ブロック ページを返す前に「www.■■■.com のサーバー証明書」を返す必要があります。

 

もちろん、ブロック ページ用のサーバーは、www.■■■.com のサーバー証明書なんて持っていませんので、その場でサーバー証明書を生成し、Umbrella 自体が署名をしてクライアント PC に返します。

 

flow2.png

 

 

その後、証明書を受け取ったクライアント PC は、受け取ったサーバー証明書の中身を検証しますが、そのようにして生成された証明書が信頼されるはずもなく、Web ブラウザに以下のようなエラー (画像は Microsoft Edge の場合) が表示されます。

 

edge.png

 

そして、実際にこの証明書エラーの内容を見てみると、証明書への署名に使われた証明機関が「Cisco Umbrella Root CA」という名前であることが分かります。

 

error.png

 

もし、正式に証明書を発行している証明機関が署名した証明書であれば、OS や Web ブラウザにこれらの証明機関自体の証明書が事前にインストールされており、サーバー証明書の検証で当該のエラーは発生しません。

 

一方で Cisco Umbrella Root CA は、前述のとおり「自組織で管理していないドメインに対し、その場で署名を行う」という通常とは異なる使い方がされますので、OS や Web ブラウザに事前にインストールされておらず、当該のエラーも発生します。

  

以上を一言でまとめると、このサーバー証明書エラーの原因は、「Umbrella が使用している Cisco Umbrella Root CA という証明機関を Web ブラウザが信頼しない」ことによるものです。

 

3. 対処方法

 

前項で述べた通り、Cisco Umbrella Root CA を Web ブラウザが信頼しないことがこのエラーの原因ですので、対処方法は「Web ブラウザに信用させる」ことになります。

 

具体的には、Cisco Umbrella Root CA の証明書を、OS や Web ブラウザが用意する「証明書の保存場所」にインストールすることになります。

 

具体的な手順は使用している OS や Web ブラウザによって様々ですが、以下の公開文書に詳しく記載されています。

 

Cisco Certificate Import Information
https://docs.umbrella.com/product/umbrella/rebrand-cisco-certificate-import-information

 

「そのような証明書をインストールしてセキュリティ的に問題ないか?」という疑問をもたれるかもしれませんが、Cisco Umbrella Root CA の証明書は Cisco が正式に用意したものであり、上述の公開文書の手順に従って正しくインストールを行えば、問題はありません。

 

4. 対象となる Umbrella の機能

 

これまでブロック ページ機能を例に説明を行ってきましたが、Umbrella の HTTPS 通信に関係する他の機能でも同様のエラーが発生する場合があります。以下に対象となる Umbrella の機能の一覧をあげています。

 

- ブロック ページ機能
- Intelligent Proxy の SSL Decryption 機能
- ブロック ページのバイパス機能

 

なお、対処方法についてはどれも同じで、Cisco Umbrella Root CA の証明書をインストールすることになります。

 

SSL Decryption in the Intelligent Proxy
https://support.umbrella.com/hc/en-us/articles/115004564126-SSL-Decryption-in-the-Intelligent-Proxy

 

Why do I see certificate errors when using blocked page bypass?
https://support.umbrella.com/hc/en-us/articles/230563107-Why-do-I-see-certificate-errors-when-using-blocked-page-bypass-

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