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tkitahar
Cisco Employee
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※ 2025 年 4 月 3 日現在の情報をもとに作成しています

 

1. 概要

 

本記事は、Umbrella ローミングクライアントの簡単な説明と、以下のサポート記事に記載されている EoL 情報の抜粋からなります。

 

End-of-Life for Cisco Umbrella Roaming Client

https://support.umbrella.com/hc/en-us/articles/19563700537108-End-of-Life-for-Cisco-Umbrella-Roaming-Client

 

2. Umbrella ローミングクライアントについて

 

Umbrella ローミングクライアントは、古くから利用されている、Windows や macOS にインストールし、端末に Umbrella のセキュリティ機能を提供する (スタンドアローン型の) ソフトウェア製品です。本記事における EoL の対象はこの製品となります。

 

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※ ドキュメントによっては単純に「ローミングクライアント」と呼ばれています

 

Umbrella ローミングクライアントがリリースされてからしばらくして、ローミングクライアントの機能が VPN クライアント製品である AnyConnect の 1 モジュールとして移植されました。これは「AnyConnect Umbrella Roaming Security Module」や「AnyConnect Roaming Client」などと呼ばれました。

 

AnyConnect は、2022 年、バージョン 5 から Cisco Secure Client (CSC) と名称が改められましたが、Umbrella モジュールはそのまま内包されました。

 

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そして、2025 年 2 月現在、Umbrella ダッシュボードのローミングコンピュータのページから入手可能な Windows・macOS 用のソフトウェアは、この Cisco Secure Client と、最初に紹介した Umbrella ローミングクライアントになります。

 

3. Umbrella ローミングクライアントの EoL について

 

AnyConnect や Cisco Secure Client のモジュールがリリースされた後も、Umbrella ローミングクライアントは更新され続けてきました。その理由としては、Umbrella ローミングクライアントが非常にシンプルで軽量なソフトウェアでありながら、基本的な Umbrella のセキュリティ機能を有している点が挙げられます。そのため、一部の環境 (低スペックなど) で好んで使われ続けてきました。

 

ですが、端末に別途インストールされている他のセキュリティ関連のソフトウェアとの互換性の問題、特に端末の DNS サーバーの設定をループバック (127.0.0.1) にするというローミングクライアント特有の動作が、他と競合してしまう問題がありました。

 

AnyConnect および Cisco Secure Client では、この互換性の問題に対して、より多くの対処がなされており、2022 年からソフトウェアの移行が正式に推奨されるようになりました。

 

なお、有効なライセンスとサポートへのコンタクトがあれば、Umbrella ローミングクライアントから、ローミングクライアントの全ての機能を持つ Cisco Secure Client の Umbrella モジュールへ、無料で移行する権利があります。

 

その後、2024 年 4 月 2 日に、Umbrella ローミングクライアントの EoL が正式決定したことがアナウンスされ、2024 年 11 月現在、Umbrella ローミングクライアントに対しては、新機能の実装は行われておりません。ただし、製品のサポートそのものは 2025 年 4 月 2 日まで継続されます。

 

なお、具体的な Cisco Secure Client の Umbrella モジュールへの移行手順に関しては、以下の公開情報をご参照ください。

 

How do I migrate to Cisco Secure Client with the Umbrella Module? (Manual Install)

https://support.umbrella.com/hc/en-us/articles/17890678933012

 

4. Cisco Secure Client に移行する際の注意点

 

Umbrella Roaming Client が既にインストールされた端末上に Cisco Secure Client をインストールすると、インストーラは自動的に Umbrella Roaming Client を検知し、Umbrella Roaming Client をアンインストールしてから、Cisco Secure Client を追加します。その場合、所属している組織の情報は引き継がれますので、OrgInfo.json ファイルの配置は不要となります。

 

ただし、Umbrella Roaming Client がインストールされた端末で Cisco Secure Client をインストールをすると、いくつかの環境で以下のような問題が発生する場合があります。

 

  • Umbrella Roaming Client が最新版 (3.0.466) ではない状態で Cisco Secure Client をインストールすると、端末の DNS の設定が 127.0.0.1 のままとなる場合があります。この場合、手動で DNS の設定を直す必要があります
  • ソフトウェア管理システムなどで Umbrella Roaming Client に何らかの制限を掛けている場合、また他のサードパーティ製品の影響を受けている場合など、一部の特殊な環境下において、Umbrella Roaming Client がアンインストールされず、両方のソフトウェアが同居してしまうことがあります。この場合、一旦両方のソフトウェアをアンインストールする必要があります

 

※ Umbrella Roaming Client は、必要要件を満たしたネットワークに接続すると、自動的に Umbrella Roaming Client の最新版へアップデートされます

 

(参考情報) How do I migrate to Cisco Secure Client with the Umbrella Module? (Manual Install)

https://support.umbrella.com/hc/en-us/articles/17890678933012-How-do-I-migrate-to-Cisco-Secure-Client-with-the-Umbrella-Module-Manual-Install

 

移行作業において、極力問題を発生させたくないのであれば、事前に Umbrella Roaming Client を停止・アンインストールしてから、Cisco Secure Client をインストールすることを推奨します (OrgInfo.json ファイルの配置は必要)。

 

(参考情報) Umbrella Roaming Client: Uninstalling
https://support.umbrella.com/hc/en-us/articles/230901028-Umbrella-Roaming-Client-Uninstalling 

 

5. EOL 後の動作 (2025/4/3 追記)

 

EOL の前に Umbrella Roaming Client を導入した場合、EOL を過ぎた後も基本的にそのまま動作します。

 

ただし、いつまでも正常に動作し続ける保証はありませんので、不要なトラブルを避けるため、速やかに Cisco Secure Client に移行することを推奨します。

 

また、Umbrella Roaming Client に関する一切のサポートは受けられませんので、ご注意ください。

 

なお、Umbrella Dashboard への新規登録は停止されており、Umbrella Roaming Client を新たに導入しようとしても、ステータスが Waiting の状態から進みません。よって、Umbrella によって保護されません。

 

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