1. はじめに
このドキュメントは MDS/Nexus シリーズにおける FC ポートの bit error rate too high による Error Disabled について解説します。
2. 概要
弊社機器ではポートで何らかの問題を検知した場合、ポートのステータスが「ErrDisabled」となります。 MDS/Nexus シリーズの FC ポートでは稀に「bit error rate too high」による Error Disabled が発生します。
Bit Error Rate (以後 BER) とは受信側の Fibre Channel ポートで誤ったデータを受信する確率を意味します。NX-OS では BER の急な上昇が 5 分間に 15 回発生した場合、「bit error rate too high」による Error Disabled とします。
3. 原因
BER の上昇の原因は以下によって発生します。
- ケーブルの不良
- 使用しているケーブルの種類の間違い
- 長すぎるケーブル長
- Optical Module の不良
- HBA の不良
- MDS のポート不良
- Optical Module/ケーブルの差し込み不備
- 瞬間的な Sync/Signal Loss
以上からわかるように基本的に物理層の問題に起因して問題が発生します。
4. 対処方法
"bit error rate too high" が検出された場合、以下のような方法で切り分けを行う必要があります。
- ケーブルの交換
- ケーブル仕様の確認
- ケーブル、Optical Module の抜き差し
- Optical Module の交換
- HBA の切り分け
- MDS/Nexus ポートの振り替え
また、一時的な対処方法として、Error Disabled となったポートに ‘switchport ignore bit-errors’ を設定する事で Error Disabled となる事を防ぐことができます。この対処を行ってもそもそも BER が高くなっているため、通信速度の低下がみられる事はご理解ください。このオプションを選択した際、BER の発生状況の確認には以下のコマンドを使用します。
MDS シリーズ
show process creditmon credit-loss-event-history
Nexus 5000/6000 シリーズ
show platform software fcpc event-history errors
Event:E_DEBUG, length:102, at 571407 usecs after Tue Jan 5 05:33:02 2016
[102] CREDITMON_EVENT_ERR_COUNT, if_index 1105000: cur=0x2acfd01e76de prev=0x2acfd01e76dd ocurances=3
5. 不具合による "bit error rate too high" の検出
MDS、および Nexus 5000/6000 シリーズでは不具合によって "bit error rate too high" を検出する場合があります。
MDS - CSCuo56792: FC interface disabled due to 'bit error rate too high' when rate is low
Nexus - CSCux76712: FC interface disabled due to 'bit error rate too high' when rate is low
6. 参考資料