はじめに
この記事では、VXLAN EVPN の New L3VNI Mode の概要と NDFC (Nexus Dashboard Fabric Controller) における設定方法を紹介します。
New L3VNI Mode
VXLAN EVPN で、従来の L3VNI は vn-segmentで VLAN と紐づけた上、該当 VLAN の SVI を作成する必要があります。New L3VNI Mode の導入により、VLAN との紐づけなしに L3VNI を作成できるようになりました。設定上の差異は以下の通りです。

New L3VNI Mode のサポートは Cisco Nexus 9300-X Cloud Scale Switches で Cisco NX-OS Release 10.2(3)F からです。 TRM サポートは同機種で 10.3(1)F からです。NDFC における最小サポートリリースは NDFC 12.2.1/NX-OS 10.3(1) です。
NDFC での設定方法
NDFC 12.2.1 から、VRF 作成時に使用されるデフォルトのテンプレートに 「Enable L3VNI w/o VLAN」オプションが追加されています。このオプションにチェックを入れることで、New mode の L3VNI が作成されます。

なお、上記のオプションはデフォルトでチェックが入りません。ただし、New L3VNI Mode をサポートする Fabric (Data Center VXLAN EVPN、Campus VXLAN EVPN、VXLAN EVPN有効の BGP Fabric) レベルで、「Enable L3VNI w/o VLAN」にチェックを入れると、VRF レベルでもその設定を継承し、デフォルトでチェックが入るようになります。

また、GreenField だけでなく、NDFC は BrownField の New L3VNI config も対応しています。Fabric 内のすべてのスイッチがサポート要件を満たし、かつ New L3VNI config になっている場合、NDFC にインポートすると「Enable L3VNI w/o VLAN」に自動的にチェックが入ります。
注意事項
先述の通り、NDFC では、 New L3VNI Mode Depolyをサポートする対象スイッチは Cisco Nexus 9300-X Cloud Scale Switches、NX-OS 10.3(1) です。サポートされないハードウェア/ソフトウェアの場合、「Enable L3VNI w/o VLAN」にチェックを入れても、従来の VLAN ありの L3VNI が作成されます。
参考資料
Configuring New L3VNI Mode
Layer 3 VNI Without VLAN