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YAMADA Akinori
Cisco Employee
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1. はじめに

本ドキュメントは Secure VXLAN EVPN Multi-Site Using CloudSec 設定時、特定の環境で通信が正常に行えない事象について解説しています。


2. 概要

マルチサイト構成下において、CloudSec を設定した際に特定の接続環境によってブロードキャストパケットが通らないといった問題が発生します。
確認されている条件についてですが、以下のすべての環境に一致している場合に本事象が発生します。

  • サイト間の VTEP が外部ネットワークを介さず専用線で接続され、すべての VTEP 間で直接通信する経路がない
  •  VTEP のダウンリンク側が vPC で接続されている
  • CloudSec を設定し pip をアドバタイズしている

以下は解説で使用する構成の一例 (最小環境) です。

vxlan_cloudsec-1.png


3. 事象の解説

サイト側での BUM トラフィックの重複を避けるため同一サイト ID を持つボーダーゲートウェイから指定フォワーダー (Designated Forwarder,以下 DF) が選出されます。
ボーダーリーフは宛先のサイトのボーダーリーフ全てに BUM トラフィックを転送しますが、宛先サイトでは DF のみがサイト側にパケットを送信します。
vxlan_cloudsec-2.png

ですが、本問題が発生する構成下では DF とは異なる系の VTEP に BUM トラフィックが流れた場合、各 PIP 宛てに BUM トラフィックが送信されますが,DF 宛てのパケットは vPC ピアリンクを経由した為、ループ防止機能で破棄されます。
vxlan_cloudsec-3.png

4. 対策

本事象を回避するには vPC ピアリンクを通らなくするような設定、構成変更が必要となります。


4.1. VIP をアドバタイズする

専用線で接続しているのがあれば、外部ネットワーク上での盗聴の可能性がないため CloudSec は不要と考えます。
よって、CloudSec の使用をやめ、一般的な VIP をアドバタイズする設定で BUM トラフィックの通信が可能となります。


4.2. 新たな L3 経路を用意する

外部ネットワークを終端するルーターを用意したり、vPC ピア間で vPC ピアリンクを迂回するような L3 リンクを用意する事で vPC ピアリンクを迂回し、結果ループ防止機能でのパケットドロップを回避します。
vxlan_cloudsec-4.png


4.3. 送信側のサイトで通信を振り分ける

例の構成図の場合、Site B から見て 1.1.1.1 宛てのトラフィックは 2.2.2.1,1.1.1.2 宛てのトラフィックは 2.2.2.2 から通信を行うように経路制御します。


5. 参考情報

データセンター スイッチング トラブルシューティング 

 

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