はじめに
本ドキュメントは Nexus Dashboard (ND) クラスタの故障シナリオ毎の RMA 交換手順について説明します。
VMware ESXi 等で動作するバーチャルクラスタの RMA 交換については本ドキュメントでは対象外となります。
本ドキュメントは ND バージョン 3.1.1 での動作を元に作成しています。
ノードタイプ
ND クラスタは下記のノードで構成されます。
- Primary: 1-3 台構成
- Secondary: 4台目以降
- Standby: Primary ノード障害時に Primary に切り替えるための Standby ノード
* ND バージョン 2.3 以前は Primary ノードを Master ノード、Secondary ノードを Worker ノードと呼びます。
* VMware ESXi 等で動作するバーチャルクラスタの場合は、Primary ノードを Data ノード、Secondary ノードを App ノードと呼びますが、バーチャルクラスタの RMA 交換については本ドキュメントでは対象外となります。
* クラスタのスケーラビリティ(各タイプ何台まで)に関しては、Release Note を確認してください。
ND のサービスを提供するためには、2台以上の Primary ノードが動作している必要があります。 2台以上 Primary ノードがダウンすると、ND クラスタは Offline となります。
障害シナリオ
RMA 手順は、ND クラスタでの Standby ノードの有無、何重障害かによって手順が異なります。
バージョンや構成、使用機能によって手順が異なる場合もありますので、User Content (ND バージョン 3.0 以降) や User Guide (ND バージョン 2.3 以前) の Infrastructure Management と Troubleshooting の項目を必ず合わせてご参照ください。
Primary ノード 1台 交換手順(Standby ノードあり)
- 交換対象の Primary ノード を電源 OFF した後、GUI から Manage > Nodes > 交換対象の Primary ノードの右側の ・・・ をクリック > Failover を実施して、Standby ノードを Primary ノードに切り替えます。
- 交換対象の旧 Primary ノードが使用可能である場合は CLI から acs reboot factory-reset コマンドによる Factory Reset を実施した後、GUI から Manage > Nodes > Add Node を実施して Standby ノードとして追加します。(1度クラスタから外れたノードは Factory Reset 等を実施しないと再度 クラスタに追加することは出来ないため。)
旧 Primary ノードが使用不可である場合は交換対象の旧 Primary ノードの RMA を実施した後、CIMC の IP アドレスやログイン情報を設定し、GUI から Manage > Nodes > Add Node を実施して Standby ノードとして追加します。
Primary ノード 2台 交換手順(Standby ノード あり)
- 3 台中 2 台の Primary がダウンすると、クラスタは Offline となります。GUI の接続性が失われ、CLI のみでの操作となります。
1 台目の交換対象の Primary ノード を電源 OFF した後、正常に動作している Primary ノードの CLI に rescue-user でログインし、acs failover コマンドを実施して、2台 Primary の構成まで復旧させます。
# acs failover --failedNode <primary-node-name> --standbyNode <standby-node-name>
- acs recover health-check コマンドを実施して、Health Check が問題ないことを確認します。
rescue-user@nd1:~$ acs recover health-check
Health checks in app scope successful
- 2 台の交換対象の Primary ノードが使用可能である場合は CLI から acs reboot factory-reset コマンドによる Factory Reset を実施します。
2 台の交換対象の Primary ノードが使用不可である場合は 2 台の交換対象の Primary ノードの RMA を実施した後、CIMC の IP アドレスやログイン情報を設定します。
- GUI から Manage > Nodes で 2 台目の交換対象の Primary ノードが 「Suspended」となっていることを確認します。
- GUI から Manage > Nodes > 2 台目の交換対象の Primary ノードの右側の ・・・ をクリック > Register を実施して、交換対象の 2 台目の Primary ノードを登録します。
- ND クラスタに組み込まれていない 1 台のノードを GUI から Manage > Nodes > Add Node を実施して Standby ノードとして追加します。
注) NDFC (Nexus Dashboard Fabric Controller) や Federation を使用している場合は追加の手順が必要となる場合がありますので、User Content (ND バージョン 3.0 以降) や User Guide (ND バージョン 2.3 以前) の Infrastructure Management > Replacing Two Primary Nodes with Standby Node の項目を必ず確認してください。
Primary ノード 1台 交換手順(Standby ノードなし)
- 交換対象の Primary ノード を電源 OFF します。
- 新しいノードを用意して電源 ON し、同じ CIMC の IP アドレスやログイン情報を設定します。
- GUI から Manage > Nodes > 交換対象の Primary ノードの右側の ・・・ をクリック > Replace を実施します。
Secondary, Standby ノード交換手順(手順は Secondary, Standby ノードともに同じ)
- 交換対象の Secondary や Standby ノード を電源 OFF した後、GUI から Manage > Nodes > 交換対象の Secondary, Standby ノードの右側の ・・・ をクリック > Delete を実施して、RMA を実施します。
- RMA で送付された筐体の CIMC の IP アドレスやログイン情報を設定し、GUI から Manage > Nodes > Add Node を実施して Secondary や Standby ノードとして ND クラスタに追加します。
参考情報