2024-07-24 03:18 PM 2024-07-24 09:42 PM 更新
本稿では、Nexus Dashboard (ND) の Techsupport の主要なログの概要について説明します。
ここでは Nexus Dashboard それ自体の Techsupport (Scope を System で取得したもの) を説明します。
Nexus Dashboard Insights (NDI) や Nexus Dashboard Fabric Controller (NDFC) については説明しません。
ND Version 3.1(1k) に基づいて作成されています。
Techsupport の取得方法については下記を確認してください。
ND GUI から Scope を System にして Techsupport を取得すると下記のような形式のファイルを取得することが出来ます。
<Time>-system-ts-<Node Name>.tgz (例: 2024-07-22T07-44-14Z-system-ts-jtac-nd1.tgz)
各種ログはこの圧縮ファイルの中に格納されています。
Log | Location | Log Description |
acs-checks | /acs-checks | acs コマンドなど |
atomix-diag | /atomix-diag | Container OS のログなど |
conf-diag | /conf-diag | Cluster/Node の設定情報/設定時のログなど |
falcon-diag | /falcon-diag | Kubernetes の Policy など |
k8-diag | /k8-diag | Kubernetes 関連のログなど |
logs | /logs.tgz | プロセスログなど |
network-diag | /network-diag | Node のネットワーク関連コマンドの出力など |
nodemgr-diag | /nodemgr-diag | Node Manager の Policy など |
speaker-diag | /speaker-diag | BIRD 関連の Policy など |
spm-diag | /spm-diag | Service Packeage Manager 関連の Policy など |
storage-diag | /storage-diag | Storage 関連のコマンド出力など |
systemd-services | /systemd-services | Systemd による Service Status など |
ts-diag | /ts-diag | Techsupport に関連した Policy やログなど |
Log | Location |
acs-checks | /acs-checks |
acs コマンドは ND 上で設定や基本的な各種ステータスなどを確認するために使用できるコマンドです。
ACI における acidiag コマンドに近い用途のコマンドといえます。
Techsupport にも全てのコマンドではありませんが、その実行結果が acs-checks directory に格納されています。
acs コマンドについては下記のページも確認してください。
Log | Location |
atomix-diag | /atomix-diag |
ND は多くのサービスを提供するために Kubernetes によって多数の Container を動作させています。
その Kubernetes 等を動作させるためのベースとなる Container OS として、独自の Atomix OS という Linux を使用しています。
そのログが atomix-diag に主に格納されています。
代表的なものは下記ですが、それ以外のものも格納されています。
Log | Location |
conf-diag | /conf-diag |
ここには主に Node の設定情報や起動時に実行される Service の Setup に関連したログや Upgrade 時のログなどが格納されています。
代表的のものは下記ですが、これ以外にも多数格納されています。
Log | location |
falcon-diag | /falcon-diag |
ここには主に ND Node 上で動作している Kubernetes (k8s) Cluster の Policy などが格納されています。
代表的のものは下記ですが、これ以外にも多数格納されています。
Log | Location |
k8-diag | /k8-diag |
ここには Kubernetes (k8s) に関連したログが格納されています。
ただ、k8s は非常に複雑なソフトウェアであり多数のログがあるため、配下に更にいくつかの Directory に分かれて保存されています。
代表的なもののみ紹介しますが、これ以外にもログが収められているため適宜確認してください。
Log | Location |
etcd | /k8-diag/etcd |
ここには k8s の etcd に関連したログが収められています。
etcd については例えば下記のような情報を詳しく参照することでより理解が深まります。
Log | Location |
kubectl | /k8-diag/kubectl |
kubectl は k8s の標準的なのコマンドラインツールです。
この Directory には kubectl コマンドで Cluster/Pod の状態を把握するためによく使われるコマンドの実行結果が格納されています。
kubectl について理解するには例えば下記のような情報を参照するとより理解が深まります。
このログは Techsupport 内に logs.tgz として格納されています。
これを回答すると、logs という Directory が生成されます。
ここには具体的なプロセスログなどが多数格納されています。
ここに格納されている代表的なログを紹介します。
これ以外にも多数のログが格納されているため、適宜確認してください。
Log | Location |
falcon | /logs/falcon |
ここには k8s の Cluster の Policy 関連のログが格納されています。
Log | Location |
installerd | /logs/installerd |
ここには ND Upgrade 時や Install 時に実行される installerd のログが格納されています。
Log | Location |
k8 | /logs/k8 |
k8_infra | /logs/k8_infra |
ここには k8s の Cluster を管理するプロセスや k8s の infra として機能する Pod のプロセスログが多数格納されています。
Log | Location |
kms | /logs/kms |
ここには k8s の KMS のログが格納されています。
KMS については例えば下記のような情報があります。
Log | Location |
speaker | /logs/speaker |
ここには BGP Routing Daemon である BIRD 関連のログが格納されています。
Log | Location |
network-diag | /network-diag |
ここには ND Node のネットワーク関連コマンドの出力が格納されています。
代表的なものとしては下記がありますが、それ以外にも有用な出力は存在するため適宜確認してください。
また、下記のような記事も確認することが出来ます。
Log | Location |
nodemgr-diag | /nodemgr-diag |
ここには Cluster/Node の Policy 変更を管理している Node Manager に関連した Policy などが格納されています。
代表的なものは下記ですが、これ以外のログも適宜確認してください。
Log | Location |
speaker-diag | /speaker-diag |
run_speaker | /speaker-diag/run_speaker |
ここには BGP Routing Daemon である BIRD に関連した Policy が格納されています。
BIRD については例えば、下記のような情報が参考となるため、適宜確認してください。
Log | Location |
spm-diag | /spm-diag |
ここには k8s の Service Package Manager (SPM) 関連の Policy などが格納されています。
release-files directory 配下には管理されている Package の Policy なども格納されています。
Log | Location |
storage-diag | /storage-diag |
ここには Storage に関連したコマンド出力が格納されています。
代表的なものは下記ですが、これ以外にも適宜必要に応じて確認してください。
Log | Location |
systemd-services | /systemd-services |
ここでは Systemd によるいくつかの Service の Status が格納されています。
Log | Location |
ts-diag | /ts-diag |
ここには Techsupport 取得に関連した Policy やログなどが格納されています。
以上から分かる通り、ND の Techsupport には様々な情報が格納されています。
Troubleshooting (TS) を行う際にはこれらを適宜参照して問題を解決していく必要があります。
加えてその際には CCO だけでなく関連する Open Source Software (OSS) のドキュメントなども適宜確認しなくてはなりません。
このように ND の TS を行うにあたっては、単に CCO の情報だけでなく、k8s や関連する OSS への総合的な理解も必要となります。
Cisco Nexus How To
Nexus Dashboard : Tech Support ファイルの取得方法 ND version 2.x
Nexus Dashboard:Tech Support ファイルの取得方法 ND version 3.x
Nexus Dashboard: acs コマンドについて (version 2.x)
Nexus Dashboard: acs コマンドについて (version 3.x)
Nexus Dashboard: Routes テーブルについて
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