本ドキュメントでは UCS C225M6/C245M6 の CPU、ヒートシンクの交換手順についてご説明いたします。
【交換に必要なツール】
Scenario 1 — ヒートシンク を再利用する場合、以下をオーダーします。
-Heatsink cleaning kit (UCSX-HSCK=)
-Thermal interface material (TIM) kit for M6 servers (UCS-CPU-TIM=)
Scenario 2 — ヒートシンク を交換する場合、以下をオーダーします。
-Heat sink:
C225M6: UCSC-HSHP-225M6= ※ "-C225M6" ではないことに注意
C245M6: UCSC-HSHP-C245M6=
-Heat sink cleaning kit (UCSX-HSCK=)
Scenario 3 — CPU キャリア(CPU の周りのプラスチック フレーム)が破損した場合、以下をオーダーします。
-CPU carrier (UCS-M6-CPU-CAR=)
-Heatsink cleaning kit (UCSX-HSCK=)
-Thermal interface material (TIM) kit for M6 servers (UCS-CPU-TIM=)
*UCSX-HSCK= 1つのクリーニングキットで最大 4つ の CPU をクリーンアップできます。
*UCS-CPU-TIM= 1つの TIM キットが 1つ の CPU をカバーします。
【作業前確認】
- FE 作業
CIMC の [シャーシ] タブで [障害とログ] メニューを選択し、右画面の [障害の概要] にて発生している Fault を確認します。こちらの Fault については後ほど確認いたしますので、念のためメモしておいてください。
【作業手順】
- お客様作業 (FE 作業前)
1. 該当サーバの OS をシャットダウンし、電源を off にします。
2. 作業対象特定のために、以下のメニューでロケータ LED を点灯してください。
- FE 作業
1. 取り外す電源ケーブル、その他のケーブル(ネットワーク、FC、Twinax 等)を、作業後に確実に戻せるよう、ラベリングします。
2. サーバ電源が off であることを確認し、電源ケーブルと必要であればその他のケーブルをサーバから抜きます。
3. サーバ前面の左右のラッチを開き、スライドレールに沿ってサーバをラックの前面に引き出します。
以下は機種ごとに手順をご参考ください。
[C225M6]
①以下の手順で、上部カバーを取り外します。
[C225M6 上部カバーの取り外し]
- カバーラッチがロックされている場合は、ロックを横にスライドさせてロックを解除します。
- ラッチのロックが解除されると、ハンドルが持ち上がり、ハンドルをつかむことができます。
- ラッチの端を持ち上げて、垂直に 90 度回転するようにします。
- 同時に、カバーを背後方向にスライドさせ、上部カバーをサーバからまっすぐ持ち上げ、横に置きます。

②以下手順で、CPU とヒートシンクを CPU ソケットから取り外します。
[C225M6 CPU とヒートシンクの取り外し]
ステップ 1
CPU とヒートシンク(CPU アセンブリ)を CPU ソケットから取り外します。
- プラス ドライバを使用して、ヒートシンクの端の 2 本の非脱落型ネジを緩めます。
- T-20 トルクスドライバを使用して、アセンブリをマザーボードのスタンドオフに固定している 4 つの非脱落型ナットを緩めます。
<注意>
ヒートシンクを持ち上げたときに水平になるようにヒートシンクのナットを均等に緩めます。ヒートシンクのラベルに示されている順序でヒートシンクのナットを緩めます(4、3、2、1、6、5)。
- ヒートシンクをつかみ、CPU アセンブリをマザーボードから持ち上げます。

- 3 本のソケット フレームのねじを緩めて、ソケットフレーム、レールフレームの順に開きます。

- キャリア フレームを付けたまま CPU を取り外します。

ステップ 2
新しい CPU を取り付けます。
<注意>
CPU 接触面とピンは非常に脆弱です。
この手順では、CPU の接触面または CPU ソケット ピンに触れたり、損傷したりすることがないように、十分注意してください。
- キャリア フレーム上のハンドル タブでのみ CPU を持ち上げ、開いているレール フレームに向かって慎重にスライドさせます。
- ゆっくりレールフレームを閉じて、フラットな、閉じた位置にします。
- ゆっくりソケットフレームを閉じて、フラットな、閉じた位置にします。
- 1、2、3 の順序でソケット フレームの 3 つのネジを締めます。

ステップ 3
付属のクリーニングキット(UCSX-HSCK=)を使用して、CPU、CPU キャリア、およびヒートシンクからすべてのサーマルインターフェイスバリア(サーマルグリス)を取り除きます。
<重要>
必ずシスコ提供のクリーニングキットのみを使用し、表面、隅、または隙間にサーマルグリスが残っていないことを確認してください。CPU、CPU キャリア、およびヒートシンクが完全に汚れていない必要があります。
ステップ 4
新しい TIM を適用します。
<注意>
適切に冷却し、期待されるパフォーマンスを実現するために、ヒートシンクの CPU 側の表面に新しい TIM を塗布する必要があります。
- 新しいヒートシンクを取り付ける場合は、新しいヒートシンクには TIM が塗布されたパッドが付属しています。ステップ 5 に進みます。
- ヒートシンクを再利用する場合は、ヒートシンクから古い TIM を除去してから、付属のシリンジから新しい TIM を CPU 表面に塗布する必要があります。次のステップ a に進みます。
- ヒートシンク クリーニング キット(UCSX-HSCK=)およびスペアの CPU パッケージに同梱されている洗浄液をヒートシンクの古い TIM に塗布し、15 秒以上浸しておきます。
- ヒートシンク クリーニング キットに同梱されている柔らかい布を使用して、ヒートシンクからすべての TIM を拭き取ります。
ヒートシンクの表面に傷をつけないように注意してください。
- ヒートシンクの底面を完全にきれいにして、ヒートシンクの取り付けを準備します。
- 新しい CPU(UCS-CPU-TIM=)に付属の TIM のシリンジを使用して、CPU の上部に 1.5 立方センチメートル (1.5ml) のサーマル インターフェイス マテリアルを貼り付けます。均一に覆うために、次の図に示すパターンを使用してください。
<注意>
CPU には 正しいヒートシンクのみを使用してください。
ステップ 5
CPU にヒートシンクを取り付けます。
-
CPU ソケット上でヒートシンクを配置します。ソケット フレームの三角形マークとヒートシンクの三角形-マークの位置を合わせます。
- T-20 トルクス ドライバを使用して、ヒートシンクを固定する 6 本の取り付けネジを締めます。
<注意>
ヒートシンクを水平に下ろすため、ヒートシンク ネジを交互に均等に締めます。ヒートシンク ラベルに示されている順番で、ヒートシンク ネジを締めます (1、2、3、4、5、6)。
ステップ 6
取り外したすべてのケーブルを再接続し、サーバの電源をオンにします。
[C245M6]
①以下の手順で、上部カバーを取り外します。
[C245M6 上部カバーの取り外し]
- カバーラッチがロックされている場合は、ロックを横にスライドさせてロックを解除します。
- ラッチのロックが解除されると、ハンドルが持ち上がり、ハンドルをつかむことができます。
- ラッチの端を持ち上げて、垂直に 90 度回転するようにします。
- 同時に、カバーを背後方向にスライドさせ、上部カバーをサーバからまっすぐ持ち上げ、横に置きます。
②以下手順で、CPU とヒートシンクを CPU ソケットから取り外します。
[C245M6 CPU とヒートシンクの取り外し]
ステップ 1
CPU のヒートシンクがハイプロファイルかロープロファイルかに応じて、適切な方法で固定ネジを緩めます。
- T-20 トルクスドライバを使用して、ヒートシンクを固定している 4 個の取り付けネジを緩めます。
<注意>
ヒートシンクを水平に持ち上げるため、ヒートシンク ナットを交互に均等に緩めます。ヒートシンク ナットを、ヒートシンク ラベルに示されている順序(4、3、2、1)で緩めます。
-
ヒートシンク アセンブリをまっすぐ持ち上げ、ヒートシンクを下にして静電気防止用シートに置きます。ヒートシンクから CPU の表面の損傷を防ぐため、十分注意してください。

- T-20 トルクス ドライバを使用して、この順序で次の 1 つのソケット フレームの非脱落型ネジを緩めます: 3、2、1。
- ヒンジ付きソケットフレームを軸を中心に回転して垂直にします。

- レールフレームを軸を中心に回転して垂直にします。

- キャリア フレーム上にあるハンドル タブでのみ CPU を持ち上げ、レール フレームから CPU を取り外すためまっすぐ持ち上げます。

ステップ 2
新しい CPU を取り付けます。
<注意>
CPU 接触面とピンは非常に脆弱です。
この手順では、CPU の接触面または CPU ソケット ピンに触れたり、損傷したりすることがないように、十分注意してください。
- キャリア フレーム上のハンドル タブでのみ CPU を持ち上げ、開いているレール フレームに向かって慎重にスライドさせます。
- ゆっくりレールフレームを閉じて、フラットな、閉じた位置にします。
- ゆっくりソケットフレームを閉じて、フラットな、閉じた位置にします。
- 1、2、3 の順序でソケット フレームの 3 つのネジを締めます。

ステップ 3
付属のクリーニングキット(UCSX-HSCK=)を使用して、CPU、CPU キャリア、およびヒートシンクからすべてのサーマルインターフェイスバリア(サーマルグリス)を取り除きます。
<重要>
必ずシスコ提供のクリーニングキットのみを使用し、表面、隅、または隙間にサーマルグリスが残っていないことを確認してください。CPU、CPU キャリア、およびヒートシンクが完全に汚れていない必要があります。
ステップ 4
新しい TIM を適用します。
<注意>
適切に冷却し、期待されるパフォーマンスを実現するために、ヒートシンクの CPU 側の表面に新しい TIM を塗布する必要があります。
- 新しいヒートシンクを取り付ける場合は、新しいヒートシンクには TIM が塗布されたパッドが付属しています。ステップ 5 に進みます。
- ヒートシンクを再利用する場合は、ヒートシンクから古い TIM を除去してから、付属のシリンジから新しい TIM を CPU 表面に塗布する必要があります。次のステップ a に進みます。
- ヒートシンク クリーニング キット(UCSX-HSCK=)およびスペアの CPU パッケージに同梱されている洗浄液をヒートシンクの古い TIM に塗布し、15 秒以上浸しておきます。
- ヒートシンク クリーニング キットに同梱されている柔らかい布を使用して、ヒートシンクからすべての TIM を拭き取ります。
ヒートシンクの表面に傷をつけないように注意してください。
- ヒートシンクの底面を完全にきれいにして、ヒートシンクの取り付けを準備します。
- 新しい CPU(UCS-CPU-TIM=)に付属の TIM のシリンジを使用して、CPU の上部に 1.5 立方センチメートル (1.5ml) のサーマル インターフェイス マテリアルを貼り付けます。均一に覆うために、次の図に示すパターンを使用してください。
<注意>
CPU には正しいヒートシンクのみを使用してください。
ステップ 5
CPU 取り付け具にヒートシンクを取り付けます。
- CPU ソケット上でヒートシンクを配置します。次の図に示すように、ソケット フレームの三角形マークとヒートシンクの三角形-マークの位置を合わせます。
- T-20 トルクス ドライバを使用して、ヒートシンクを固定している 4 個の取り付けネジを締めます。
<注意>
ヒートシンクを水平に下ろすため、ヒートシンク ネジを交互に均等に締めます。ヒートシンク ラベルに示されている順番で、ヒートシンク ネジを締めます (1、2、3、4)。

ステップ 6取り外したすべてのケーブルを再接続し、サーバの電源をオンにします。
【交換後の確認手順】
- FE 作業
1. CIMC の GUI にアクセスし、[シャーシ] -> [インベントリ] -> [CPU] タブを確認します。交換したCPUが正常に認識されているかを確認します。
2. CIMC の [シャーシ] タブで [障害とログ] メニューを選択し、右画面の [障害の概要] を確認して、新しく Fault が発生していないことを確認します。
- お客様作業 (FE 作業後)
1. OS を起動し、動作に問題ないことを確認します。
【参考資料】
[C225M6]
Cisco UCS C225 M6 サーバ設置およびサービス ガイド
[C245M6]
Cisco UCS C245 M6 サーバ設置およびサービス ガイド