2023年12月27日 (初版)
TAC SR Collection |
主な問題 |
APIC 上で出力する fault delegate (faultDelegate クラス) は fault (faultInst クラス) のコピーであり、構成エラーまたはシステム内部エラーがあることをユーザーに通知するためのものです。 通常 fault と fault delegate はペアを形成しますが、時に APIC の Decommission などの操作で fault delegate のみが残される場合があります。 もし fault delegate のみが表示され、それに対する fault が表示されない場合、その fault delegate は「stale fault delegate」になります。
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原因 |
stale fault delegate が残される原因は、fault がクリアまたは削除されたが、APIC クラスターの発散やネットワークの問題によって fault delegate が更新されていないためです。
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解決策 |
以前は、stale fault delegate が残された場合、ユーザーは testapi を使用して手動で削除する必要がありました。 CSCvx68787 では、EventMgr でエンハンスを行いました。エンハンスにより 24時間以内に、EventMgr は stale fault delegate を検出し、自動でデータベースから削除します。 CSCvx68787 の修正バージョンをご利用の場合、stale fault delegate がありましたら、ユーザは一定時間(最大で24時間)経過してから、自動クリアしたかを確認します。 testapi は root 権限が必要で TAC への SR オープンが必要ですが、CSCvx68787 の修正バージョンで自動クリアされた場合は、SR を別途オープンする必要はありません。
尚、このエンハンスは stale fault delegate のみに対処し、古くなった fault には対処していません。EventMgr が fault が古くなったかどうかを検出するのが難しいためです。 したがって、古くなった fault に対しては testapi を使用して削除する必要があります。
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備考
本不具合は、Bug Search Tool でも確認できます。
各製品の TAC SR Collection の一覧は、よくある質問と解決方法 (TAC SR Collection) から確認できます。