2025年4月23日 (初版)
TAC SR Collection |
主な問題 |
PTP の Boundary Clock(BC) として動作している Cisco Nexus 9000 シリーズスイッチが再起動した際に、起動後、スイッチが Grand Master(GM) を Clock Master とする Announce メッセージを送信しているにも関わらず、そのスイッチが送信する Sync/Follow_Up メッセージに含まれる Timestamp 情報が GM ではなく BC の Local Clock となる事象が報告されております。 その結果 BC は Timestamp 情報が誤った Sync/Follow_Up メッセージを数パケット送信し、下流ノードでは一時的に誤った時刻(BC の Local Clock)と同期します。
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原因 |
本動作は仕様であり、機能強化として登録された CSCwi85849 に本動作に関する記載がございます。
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解決策 |
NX-OS Release 10.5(1)より追加された PTP Time Distribution Hold 機能を有効にすることで本事象を回避することができます。 本機能では BC と GM の時刻の同期が完了するまで PTP の時刻配信を抑制することができます。 デフォルトでは本機能は無効になっているため、ptp time distribution-hold コマンドにより本機能を有効にしてください。
詳細については下記資料の「PTP Time Distribution Hold」と「Configuring PTP Globally」の項をご確認ください。 Cisco Nexus 9000 Series NX-OS System Management Configuration Guide, Release 10.5(x)
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備考
各製品の TAC SR Collection の一覧は、よくある質問と解決方法 (TAC SR Collection) から確認できます。