はじめに
Bluetoothは2.4GHz帯の電波を利用した近距離無線通信方式の一つで、
ワイヤレス方式のキーボード、マウス、ヘッドホン等様々な機器で
使用されています。Cisco社のIP Phone、ヘッドセット等の製品でも
Bluetoothがサポートされています。
本のドキュメントではBluetooth通信のパケットキャプチャを取得する
方法について解説します。
1.外付けUSB Bluetoothアダプタを用いる方法

Wiresharkインストール時に、USBPcap Driverをインストールすれば
USB通信のパケットキャプチャが取得できるようになります。
Windows PCに外付けUSB Bluetoothアダプタを接続すれば、
WiresharkでBluetooth通信のパケットキャプチャが取得できます。
ノートPC等で内蔵のBluetoothインタフェースがある場合、その
インタフェースを無効化します。

2.Microsoft社が提供するBluetooth 仮想スニファー (btvs.exe)を用いる方法

Microsoft 社が提供するBluetooth 仮想スニファー (btvs.exe)を利用した
パケットキャプチャ(BluetoothのHCI トレース)の方法もあります。
Microsoft Bluetooth テスト プラットフォーム ソフトウェア パッケージを
ダウンロードし、PCにインストールします。
参考記事
Bluetooth 仮想スニファー (btvs.exe)
Microsoft Bluetooth テスト プラットフォーム ソフトウェア パッケージを取得する
ターミナルを管理者モードで立ち上げます。

Btvs.exeを起動します。V1.14.0の場合、btvs.exeは以下のフォルダにあります。

PCにWiresharkがインストールされている場合、btvs.exeとWiresharkが
同時に起動し、パケットキャプチャが取得できる状態になります。

3.Bluetooth用Snifferデバイスを使用する方法

他のデバイス間のBluetoothパケットキャプチャを取得したい場合は、
Sniffer用のアダプタを使用する必要があります。国内で使用する場合、
技適を取得したアダプタを利用する必要があります。

Adafruit 社製の「Bluefruit LE Sniffer」には技適マークが確認できます。
Bluefruit LE Snifferの使用方法についてはメーカのページを参照してください。
Introducing the Adafruit Bluefruit LE Sniffer (Adafruit Learning System)
まとめ
Bluetooth通信のパケットキャプチャの方法はいくつかあります。
パケットキャプチャの取得は、トラブルシューティングやプロトコルの
学習に役立てることができます。