はじめに
Voice GWに搭載されているDSPモジュール(PVDM: Packet Voice Digital Signal Processor Module) は、音声接続(T1/E1インタフェース用のコーデック)、IPベースの音声サービス(会議、トランスコーディング)等の用途に使用されます。
ここでは、ISR4Kシリーズ用 DSPモジュール(PVDM4)の予約状況の確認方法について
説明します。
1.DSP リソースが予約されるタイミングについて
T1/E1 NIMカードの場合、pri-group を設定し、voice-port が作成されたタイミングで音声 ch が DSP に割り当てられリソースが確保されます。会議、トランスコーディング等のIPベース音声サービス用の DSP リソースは、dspfarm のプロファイルを作成し、no shut コマンドで、プロファイルが有効化されたタイミングでリザーブされます。
2.DSP リソースの予約状況の確認方法について
DSPリソースの予約状況の確認は、show voice dsp group all (or slot x/x) コマンドで行います。
下図は PVDM4-128(Credit 960 x 2)に、PRI回線2本分(23Bx2=46ch)の設定を行い、IPベース音声サービス用として 8 pary(G.729)の会議を最大の12セッション設定した際の DSP リソースの割り当て状況です。
codec Complexity の設定はデフォルトの flex で、voice-portが作成たれたタイミングで、690 Credit (Low Complexity Credit 15 x 46 voice channel) 分の Credit が確保されています。
また、dspfarm のプロファイルが有効化されたタイミングで、1098 Credit (8 party / G.729 会議用のCredit 91.5 x 12 セッション)が予約されています。1DSP当たりの Credit は 960 であるため、DSP2から10セッション分の 915 Credit が予約され、残りの2セッション分の 183Credit は DSP1 から予約されています。
DSP1の残りの Credit は 777Credit(960 - 183)なりますが、音声コール用に690Creditが必要なため、残りは 87Credit (777 - 183)となり、これ以上 会議用のDSPリソースを予約することはできません。
まとめ
DSPリソースの予約状況は、show voice dsp group all (or slot x/x) コマンドで確認できます。
また、DSPの処理性能やコーデック、IPベース音声サービス毎のCreditの使用量は、show voice dsp capabilities slot X/X コマンドで確認できます。
DSPリソースの予約で問題が発生した場合、これらのコマンドを使用して調査を行ってください。
以上
参考ドキュメント:
DSP リソースの Credit 計算方法について
DSP Calculator の使用方法
DSP モジュールの処理能力の確認方法について