概要
音声品質の問題、FAX 通信の不具合等の事象が発生した場合、実際にその音を録音し、アナライザ等で解析することによって調査を行う場合があります。
そのための方法として Voice GW 上の DSP の機能を利用して録音する方法 (PCM Capture) があり、SIP と H323 の場合の場合は、こちらのドキュメントにて取得方法が紹介されています。
しかしながら、MGCP の場合は、SIP と H323 の場合と違い dial-peer での取得が出来ず、test voice port にて取得する必要があるため、ここでは MGCP の場合の PCM Capture の取得方法を紹介します。
PCM Capture 手順
1. 事前に voice pcm capture コマンドで PCM Capture のバッファサイズ、出力先を指定します。
例) capture buffer が 200000 で、出力先が flash:pcm.dat の場合
voice pcm capture buffer 200000
voice pcm capture destination flash:pcm.dat
2. 通話に使用される ch を確認します。
例) 通話 ch に /0/0:23.19 が使用されている場合
c2951-mgcp#show voice call
0/0/0:23 1 - - -
0/0/0:23 2 - - -
(省略)
0/0/0:23 18 - - -
0/0/0:23 19
vtsp level 0 state = S_CONNECT
0/0/0:23 20 - - -
0/0/0:23 21 - - -
0/0/0:23 22 - - -
0/0/0:23 23 - - -
3. PCM Capture の取得を開始します。
例) 通話 ch が /0/0:23.19 で、255 秒録音する場合
test voice port 0/0/0:23.19 pcm-dump caplog fff duration 255
4. 事象を再現させます。
5. PCM Capture の取得を終了します。
例) 通話 ch が /0/0:23.19 の場合
test voice port 0/0/0:23.19 pcm-dump disable
6. 取得したファイルを Cisco TAC に送付してください。
備考
- 録音したデータ (PCM Capture) は、そのままでは再生ができません。Cisco 社内のツールにて WAV ファイル形式に変換する必要があります。
- 作業終了後、PCM capture 用の設定コマンド、生成された PCM capture ファイルを 削除してください。