はじめに
ISDNインタフェース経由での外線発着信で問題が発生した場合、まず
ISDNインタフェースのレイヤー1、2が正常に動作しているかを確認します。
このドキュメントでは、ISDNレイヤー2の状態遷移について説明します。
1.ISDNレイヤ2の状態について
ISDN レイヤー2には、以下の状態が定義されています。
S7 の Multiple Frame Established の状態が、レイヤー2が正常にアップ
した状態で、この状態でレイヤー3のコールの発着信が可能になります。
2.ISDNレイヤ2の状態遷移について
ISDN レイヤー2は、レイヤー2フレームの送受信により
以下のように遷移します。
ID Request、ID Assignフレームの交換後S4 の TEI assignedの状態に遷移します。
その後、SABME、UAフレームの交換によりS7 の Multiple Frame Established
の状態に遷移します。
まとめ
ISDNインタフェース経由での外線発着信を行うには、
レイヤー1、レイヤー2が正常に動作している必要があります。
Voice GWの場合、show/debugコマンドを利用して、レイヤー2
の状態遷移が正常に行われているかを確認することになります。
ISDNレイヤー2のより詳細の動作については、ITU-T Q.921勧告を
参照して下さい。
参考ドキュメント:
ISDN BRI レイヤ 1 に関するトラブルシューティング
Troubleshooting ISDN BRI Layer 1 (英語版)
BRI レイヤ 2 に関するトラブルシューティング
Troubleshooting BRI Layer 2 1 (英語版)
BRI トラブルシューティングでの show isdn status コマンドの使用
Using the show isdn status Command for BRI Troubleshooting 1 (英語版)
ITU-T/TTCのドキュメント
I.430 : Basic user-network interface - Layer 1 specification
JT-I430 ISDN基本ユーザ・網インタフェースレイヤ1仕様
I.431 : Primary rate user-network interface - Layer 1 specification
JT-I431 ISDN一次群速度ユーザ・網インタフェース レイヤ1仕様
Q.921 : ISDN user-network interface - Data link layer specification
JT-Q921 ISDNユーザ・網インタフェースレイヤ2仕様