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Kenichi Ogami
Cisco Employee
Cisco Employee

 

はじめに

本ドキュメントは、Control Hub の分析 (Analytics) タブにおいて、Webex Calling サービスの [詳細通話履歴レポート (Calling Detailed Call History)] を取得する方法とその内容について、以下のドキュメントを補足する形で紹介します。差分がある場合は以下のドキュメントの方をご参照ください。

本ドキュメントの内容は 2022 年 12 月 13 日時点の情報です。

 

詳細通話履歴レポート (Calling Detailed Call History) について

詳細通話履歴レポート (Calling Detailed Call History) は、Webex Calling サービスにおける過去の通話履歴の詳細情報が記載されたレポートです。CSV 形式で記載されます。

Control Hub の分析タブの Detailed Call History でも過去の通話履歴を取得することができますが、レポートでは、より詳細な内容を、より多くのレコード数で取得できます。ただし、当日の記録は取得できません。出力されるまで 1 日程度かかる場合があります。

 

詳細通話履歴レポートの取得方法

詳細通話履歴レポート (Calling Detailed Call History) の取得方法について説明します。

 

レポートの生成

まず、Control Hub (https://admin.webex.com) に管理者権限でログインします。左の [レポート] タブを選択し、[Calling] タブを展開し、テンプレート名から [Calling Detailed Call History] を選択し、右の [▷] マークをクリックします。

report1.jpg

 

[レポートを生成] の画面で、スケジュールを、今すぐ、日単位、週単位、月ごと、の中から選択します。レポート期間では、レポートを取得する期間を選択します。前日以前の期間を選択できます。当日の選択はできません。期間を選択したら [レポートを生成] ボタンをクリックします。

レポートの生成には時間がかかるため、[レポートを生成中です] というポップアップでレポート生成までの予測時間が表示されます。

report2.jpg report3.jpg

 

レポート生成のステータス

レポート生成のステータスは、[レポート] > [レポートリスト] から確認できます。ステータスが [Processing] となっている場合は生成中です。生成が完了するとステータスが [Ready for download] と表示されます。

report4.jpg

 

レポートのダウンロード

ダウンロードしたいレポートのアクション列にある点が3つ並んでいるアイコンをクリックし、[レポートをダウンロード] を選択します。

report6.jpg

 

[圧縮ファイル] をクリックしてレポートファイルをダウンロードします。

report6.jpg

ダウンロードするファイル名は以下のようなフォーマットになります。zip ファイルを展開すると csv 拡張子になります。

<ID>_Webex Calling_Calling Detailed Call History_<Org Name>_YYYY-MM-DD_YYYY-MM-DD.zip

 

詳細通話履歴レポートの内容

 

列名 説明
Start time
(開始時刻)

通話の開始時刻 (UTC)
Cisco TAC と start time を共有することでコールを特定するのに役立ちます。

Answer time
(応答時刻)

通話に応答した時刻 (UTC)

Duration
(通話の長さ)

通話の長さ (秒)。呼び出し時間も含む

Calling number
(発信者番号)
発信者番号
Cisco TAC と Calling number を共有することでコールを特定するのに役立ちます。
Called number
(着信者番号)
着信者番号
Cisco TAC と Called number を共有することでコールを特定するのに役立ちます。
User
(ユーザ)
このコールを発信したユーザ、もしくはコールが着信したユーザ。このレコードが発信側 (Direction = ORIGINATING) の場合は、発信側のユーザー、レコードが着信側 (Direction = TERMINATING) の場合は、着信側のユーザーを示す
Calling line ID
(発信者 ID)

発信者のディスプレイ名。着信側 (TERMINATING) のレコードに記載される

Called line ID
(着信者 ID)

着信者のディスプレイ名。発信側 (ORIGINATING) のレコードに記載される

Correlation ID
(相関 ID)
ハントグループや転送など、複数の関連するコールを紐づける ID
Cisco TAC と Correlation ID を共有することでコールを特定するのに役立ちます。
Location
(ロケーション)

Webex Calling ユーザのロケーション

Inbound trunk
(着信トランク)

インバウンドコールで利用されたトランク

Outbound trunk
(発信トランク)

アウトバウンドコールで利用されたトランク

Route group
(ルートグループ)

コールで利用されたルートグループ

Direction
(方向)

このレコードが、Webex Calling のサーバ側から見て、発信側で生成されたか着信側で生成されたかを示す。Webex Calling ユーザ A が Webex Calling ユーザ B にコールする場合、発信者 A 側の ORIGINATING のレコードと、着信者 B 側の TERMINATING の 2 つのレコードが生成される。

  • ORIGINATING (発信側)
  • TERMINATING (着信側)
Call type
(通話タイプ)

通話の種類

  • SIP_ENTERPRISE
  • SIP_MEETING
  • SIP_INTERNATIONAL
  • SIP_SHORTCODE
  • SIP_INBOUND
  • SIP_EMERGENCY
  • SIP_PREMIUM
  • SIP_TOLLFREE
  • SIP_NATIONAL
  • SIP_MOBILE
  • UNKNOWN
Client type
(クライアントタイプ)
  • TEAMS_WXC_CLIENT (Webex アプリ)
  • WXC_CLIENT (Webex Calling アプリ)
  • WXC_DEVICE (MPP)
  • CISCO_SIP_GW (ローカルゲートウェイ)
  • WXC_THIRD_PARTY (サードパーティデバイス)
  • SIP
Client version
(クライアントバージョン)

ユーザ (このレコードを生成) が通話の送受信に使用するクライアントのバージョン

例:42.8.1.2871 (Webex アプリ)、11.3.7 (MPP)、16.9.8 (LGW)

Sub client type
(サブクライアントタイプ)
 
OS type
(OS タイプ)

アプリが実行中の OS タイプ (付与されない場合もある)

  • windows (Windows)
  • mac (Mac OS)
  • ios (Apple iOS)
  • android (Android)
Device Mac
(デバイス MAC)

デバイスの MAC アドレス (既知の場合)

Answered
(応答)

コールに応答したかどうか

  • TRUE (応答済み)
  • FALSE (応答なし)

ハントグループで誰かが応答した通話は、Answered = TRUE, User Type = HuntGroup

ボイスメールが応答した通話は、Answered = TRUE、User Type = VoicemailRetrieval

International Country
(国)

ダイヤルした番号の国。国際通話のみ付与

Original reason
(元々の理由)

転送、保留、待機などがある通話に入力

(例)

  • Unconditional (無条件)
  • NoAnswer (無応答)
  • CallQueue (コールキュー)
  • TimeOfDay (タイムオブデイ)
  • UserBusy (ユーザービジー)
  • Unavailable (利用不可)
  • FollowMe (フォローミー)
Related reason
(関連する理由)

関連するコールサービス

(例)

  • AnywhereLocation (シングルナンバーリーチ)
  • CallForwardAlways (全転送)
  • CallForwardSelective (選択転送)
  • CallForwardNoAnswer (無応答転送)
  • CallForwardBusy (ビジー転送)
  • CallQueue (コールキュー)
  • CallPickup (コールピックアップ)
  • ConsultativeTransfer (コンサルト転送)
  • Deflection (ブラインド転送)
  • HuntGroup (ハントグループ)
  • PushNotificationRetrieval (Push Notification からの応答)
Redirect reason
(リダイレクト理由)

転送、保留、待機などがある通話に入力

(例)

  • Unconditional (常時)
  • NoAnswer (無応答)
  • CallQueue (コールキュー)
  • TimeOfDay (タイムオブデイ)
  • UserBusy (ユーザービジー)
  • FollowMe (フォローミー)
  • HuntGroup (ハントグループ)
  • Deflection (着信転送)
  • Unavailable (ユーザが利用不可)
Site main number
(サイトのメイン番号)

通話したユーザーのサイトのメイン番号

Site timezone
(サイトのタイムゾーン)
通話したユーザーのサイトのタイムゾーン
日本の場合は JST+9 のため 540 (= 9 時間 x 60 分)
User type
(ユーザータイプ)

通話を行ったユーザもしくは機能のタイプ

  • User (ユーザ)
  • BroadworksAnywhere (シングルナンバーリーチ)
  • VoiceMailRetrieval (ボイスメール)
  • LocalGateway (ローカルゲートウェイ)
  • HuntGroup (ハントグループ)
  • GroupPaging (グループページング)
  • VoiceMailGroup (ボイスメールグループ)
  • CallCenterStandard (コールセンター・スタンダード)
  • CallCenterPremium (コールセンター・プレミアム)
  • RoutePoint (ルートポイント)
Call ID
(コール ID)

SIP Call ID (Webex 網内)
Cisco TAC と Call ID を共有することでコールを特定するのに役立ちます。

User UUID
(ユーザー UUID)
通話に関連づけられたユーザの一意の識別子
Org UUID
(組織 UUID)
組織の UUID
Report ID
(レポート ID)
このレコードの一意の識別子
Department ID
(部門 ID)
通話を行った部門の一意の識別子
Site UUID
(組織 UUID)
通話を行った組織の一意の識別子
Releasing party
(切断側)

切断した側を示します。Webex Calling ユーザー A (Direction: ORIGINATING) が Webex Calling ユーザ B (Direction: TERMINATING) にコールして、ユーザ A が切断した場合、ユーザ A (ORIGINATING) のレコードの Releasing party には Local と記載され、ユーザ B (TERMINATING) のレコードの Releasing party には Remote が記載される。

  • Local (レコード生成側)
  • Remote (対向側)
Redirecting number
(リダイレクト番号)
転送元ユーザに紐づいた番号(ハントグループなどの場合はメイン番号)
Transfer related call ID
(転送に関連づけられたID)
(Webex 網内で管理されている ID)
Dialed digits
(ダイヤル番号)

ユーザがダイヤルしたキーパッドの数字
このフィールドは発信側 (ORIGINATING) のみに記載される

Authorized code
(認可コード)
認可コードが使われた場合に記載

 

レポート出力例

基本コール (Webex Calling ユーザ - Webex Calling ユーザ)

コールシナリオ

Webex Calling に登録しているユーザ A (USER A: 2001) が Webex Calling に登録しているユーザ B (USER B: 2002) にコールします。ユーザ B が応答し、ユーザ A が切断します。

レポート

2 つのレコードが生成されます。1 つは発信側 (ORIGINATING) である USER A のレコード、もう一つは着信側 (TERMINATING) である USER B のレコードです。USER A のレコードの Called line ID には USER B が記載され、USER B のレコードの Calling line ID には USER A が記載されます。Correlation ID でこの 2 つのレコードを紐づけることができます。

1to1.jpg

 

基本コール (PSTN - Webex Calling ユーザ)

コールシナリオ

PSTN から Webex Calling に登録しているユーザ B (USER B: 2002) にコールします。ユーザ B が応答します。

レポート

PSTN 側のレコードは生成されません。着信側 (TERMINATING) であるユーザ B のレコードのみ生成されます。Call Type に SIP_INBOUND などが記載されます。

pstn.jpg

 

基本コール (Webex Calling ユーザ - Webex Calling モバイルユーザ)

コールシナリオ

Webex Calling に登録しているユーザ A (USER A: 2001) が Webex Calling にモバイル端末で登録しているユーザ B (USER B: 2002) にコールします。ユーザ B への着信は Push Notification で行われ、ユーザ B が応答します。

レポート

Push Notification で着信した場合、ユーザ B はコールをピックアップするために別のコールとして SIP INVITE を Webex Calling クラウドに送信します。そのため、さらに Push Notification で応答したことを示す別のレコード (Start Time: 応答した時刻、Calling Number: 応答したユーザ、Called Number: # で始まる番号、Related reason: PushNotificationRetrieval)が生成されます。Correlation ID による紐付けはできません。

push.jpg

 

ハントグループ (Hunt Group)

コールシナリオ

ハントグループ (HG: 2000) にはユーザ B (User B: 2002) と ユーザ C (User C: 2003) が登録されています。Webex Calling に登録しているユーザ (User A: 2001) が、ハントグループ (HG) にコールし、HG のメンバーのユーザ B が応答します。

レポート

ユーザ A と HG の間でレコードが 2 つ (ORIGINATING、TERMINATING) 生成され、HG とユーザ B、ユーザ C の間でもそれぞれ 2 つずつレコードが生成されます。合計 6 つのレコードが生成され、同一の Correlation ID が記載されます。

hg.jpg

 

着信転送 (Call Forward)

コールシナリオ

Webex Calling に登録しているユーザ B (USER B) が、事前に別のユーザ (USER C) に着信転送する設定を実施します。Webex Calling に登録しているユーザ A (USER A: 2001) が Webex Calling に登録しているユーザ B (USER B: 2002)  にコールし、そのコールは設定によって Webex Calling に登録しているユーザ C (USER C: 2003) に着信転送され、ユーザ C が応答します。

レポート

転送されたコールのレコードが 2 つ追加され (ORIGINATING、TERMINATING)、4 つのレコードが生成されます。Related reason に転送された理由が記載され、Redirecting number に転送元のユーザの番号、Dialed Digit に転送先の番号が記載されます。

cfa.jpg

 

ブラインド転送 (Blind Transfer)

コールシナリオ

ユーザ A (USER A: 2001) が ユーザ B (USER B: 2002) にコールし、ユーザ B が応答します。ユーザ B は転送ボタンを押し、ユーザ C (USER C: 2003) に転送します ([今すぐ転送] を選択)。ユーザ B のコールは切断され、コールはユーザ C に転送されます。ユーザ C がコールに応答します。

レポート

発信元であるユーザ A と転送元であるユーザ B のコールで 2 つのレコード (ORIGINATING、TERMINATING) が生成され、転送元であるユーザ B と転送先であるユーザ C のコールのレコードが同様に 2 つ生成されます。Related reason に Deflection が記載されます。

blind.jpg

 

応答後転送 (Consult Transfer)

コールシナリオ

ユーザ A (USER A: 2001) がユーザ B (USER B: 2002) にコールし、ユーザ B が応答します。ユーザ B は転送ボタンを押し、ユーザ C (USER C: 2003) に転送します ([最初に音声で通話] を選択)。ユーザ B からユーザ C にコールが発信され、ユーザ C がコールに応答します。ユーザ B が転送完了ボタンを押し、ユーザ B のコールが切断され、ユーザ A とユーザ C のコールが確立されます。

レポート

発信元であるユーザ A と転送元であるユーザ B のコールで 2 つのレコード (ORIGINATING、TERMINATING) が生成され、転送元であるユーザ B と転送先であるユーザ C のコールのレコードが同様に 2 つ生成されます。Related reason に ConsultativeTransfer が記載されます。

consult.jpg

 

参考情報

 

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