キャンセル
次の結果を表示 
次の代わりに検索 
もしかして: 
cancel
4264
閲覧回数
0
いいね!
0
コメント
Hiroshi Ishiyama
Cisco Employee
Cisco Employee

はじめに

Bluetoothは2.4GHz帯の電波を利用した近距離無線通信方式の一つで、
ワイヤレス方式のキーボード、マウス、ヘッドホン等様々な機器で
使用されています。Cisco社のIP Phone、ヘッドセット等の製品でも
Bluetoothがサポートされています。

Bluetoothでは様々な機器を接続するためのプロトコル(プロファイル)
が標準化されており、音声配信にはA2DPプロファイルが利用されます。
本のドキュメントでは、Wiresharkを用いてA2DP通信を解析する方法
について説明します。

1.Wiresharkパケットキャプチャファイルの準備

BT1-1.png

ここでは外付けUSB Bluetoothアダプタが接続されたUSBポートの
パケットキャプチャを利用します。

① Wiresharkでパケットキャプチャを開始します。
② PCにヘッドセットをペアリングし、音楽を再生します。
③ 音楽の再生を停止し、ペアリングを解除します。
④ Wiresharkでのパケットキャプチャを停止します。

2.Wiresharkでのフィルターの設定

Wiresharkで利用できるBluetooth関連のフィルターは
下記のページに記載されています。
Wireshark : Bluetooth

A2DP通信の内容を確認したい場合、以下のようなフィルタを
適用すると見やすくなります。

(フィルタの設定例)
btavdtp (Bluetooth AVDTP Protocol)
sbc (Bluetooth SBC Codec)

AVDTP: Audio/Video Distribution Transport Protocolは、
A2DPのプロファイルで情報の伝送のに使用される
トランスポート層のプロトコルです。
このテストで使用したヘッドセットはBluetoothの標準コーデック
(SBCコーデック)のみをサポートしているのでフィルタにsbcを
適用しています。

3.Bluetooth (A2DP) 通信内容の確認

Wiresharkで通信内容を確認します。
音楽再生開始時の通信は以下のように見えます。 
BT2-1.png 
音楽再生停止時の通信は以下のように見えます。
BT2-2.png
主要なパケット(赤枠で囲ったパケット)内容を詳細に確認していきます。
下記のパケットは、使用できるBluetoothコーデック情報の交換と設定を
行っている部分です。
BT2-3.png
BT2-4.png
Open、Startにより、メディア(SBCコーデック)の送信が始まります。
BT2-5.png
BT2-6.pngSuspend、CloseによりBluetooth (A2DP)通信が終了します。
BT2-7.png

まとめ

Wiresharkを利用すれば、Bluetooth通信(A2DP)の内容を確認する
ことができます。
問題発生時のトラブルシューティング、Bluetooth通信の学習に活用できます。

 

Getting Started

検索バーにキーワード、フレーズ、または質問を入力し、お探しのものを見つけましょう

シスコ コミュニティをいち早く使いこなしていただけるよう役立つリンクをまとめました。みなさんのジャーニーがより良いものとなるようお手伝いします