BE 6000/7000 の ESXi がメモリ領域不足によって仮想マシンを起動できない

JapanTAC_CSC · ‎2020-01-30

2020年1月30日 (初版)

TAC SR Collection

主な問題

ESXi6.5-11.jpg

上図のように、Cisco Business Edition 6000 および 7000 (BE 6000/7000) の ESXi の GUI に表示される空き容量 (左側のメニューの [ホスト] をクリック > 右側のペインの [メモリ] > [空き容量]) が仮想マシンのメモリ容量を上回っているのにもかかわらず、仮想マシンを起動すると、以下のエラーメッセージで起動が失敗してしまいます。

親リソースプールで使用可能なメモリリソースが、この操作に対して不足しています。

原因

こちらのドキュメントに記載されている通り、BE 6000/7000 の一部のメモリリソースが ESXi の Operating System (OS) によって予約されています。ESXi のバージョンによって予約されるメモリの容量が異なっており、バージョン 6.x では最低でも 4GB 程度が必要です。

Additional physical RAM must be provisioned for VMware vSphere ESXi itself.
4 GB minimum for version 6.0 of VMware vSphere ESXi.

また、OS が予約するメモリ領域は GUI の表示に反映されていません。

解決策

予約されているメモリ領域を確認するためには、ESXi に SSH アクセスし、'esxtop' コマンドを実行してからキーボードの 'm' キーを押して下さい。そこで 'rsvd' の直前の値がすでに予約されているメモリ容量を表しており、'ursvd' の直前の値が現状予約されていない (利用可能な) メモリ容量を表しています。例えば、下記の例では、4814 MB が予約されており、27679 MB が利用可能だということになります。

6:34:47am up 7:09, 531 worlds, 0 VMs, 0 vCPUs; MEM overcommit avg: 0.00, 0.00, 0.00
PMEM/MB: 32655 total: 1645 vmk, 189 other, 30820 free
VMKMEM/MB: 32493 managed: 939 minfree, 4814 rsvd, 27679 ursvd, high state

'esxtop' コマンドを利用してメモリ状況を確認しながら、仮想マシンのサイジングや設定を行って下さい。

各製品の TAC SR Collection の一覧は、よくある質問と解決方法 (TAC SR Collection) から確認できます。