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takasano
Cisco Employee
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はじめに

このドキュメントでは、"system nve infra-vlans" コマンドについて解説し、本コマンドが有効なシナリオについて説明します。
本稿は「Configure System nve infra-vlans in VXLAN BGP EVPN on Cisco Nexus 9000 Switches」を参考にしています。

コマンド解説

本コマンドで指定した VLAN (infra-vlan) はアップリンクとして働き、vPC peer-link 上に VXLAN でカプセル化されたフレームを送出できるようにします。
2020/10/23現在は、EX、FX 及び FX2 が末尾につく Nexus 9300 シリーズで本コマンドは有効です。
また、本コマンドは以下の形式で使用あるいは無効化します。

system nve infra-vlans [vlan-id]

no system nve infra-vlans [vlan-id]

また、本コマンドは vPC peer-link の両端のスイッチで設定します。

switch(config)# system nve infra-vlans [vlan-id]

なお、使用できる VLAN には制限があり、"show system nve infra-vlans" コマンドにて使用可能な VLAN をご確認の上、設計と設定をお願いします。

swtich(config)# show system nve infra-vlans
Available Infra Vlans : 6-510,518-1022,1030-1534,1542-2046,2054-2558,2566-3070,3078-3582,3590-3967
*Configuration of two infra-vlans which are 512 apart is not allowed. Ex: 4, 516 are not allowed to be configured together

 

本コマンドが有効なシナリオ1 

スライド1.PNG

vPC上にある Leaf Switch の片側に Host A が接続されているような場合を考えます。
このような事例は Orphan port として知られています。
Leaf A と Leaf B は共に NVE Anycast IP address (10.12.12.12) を持っています。
ここで Spine が Equal Cost Multi Path (ECMP) をサポートしている場合、Host A 宛の VXLAN フレームは Leaf A と Leaf B の両方に送られる可能性があります。
この場合でも "system nve infra-vlans" コマンドが有効であれば、Leaf B に送られた Host A 宛の VLAN フレームは間の vPC peer-link を通過して、Leaf A から Host A に送ることが出来ます。

 

本コマンドが有効なシナリオ2

スライド2.PNG

この構成では Host A は Leaf A と Leaf B に vPC で接続されています。
ここで Leaf A - Spine 間のリンクで障害が発生した場合を考えます。
このような場合、Leaf A に送られた VXLAN トラフィックが Host B に到達するためには vPC peer-link を通過する必要があります。
ここで "system nve infra-vlans" コマンドが有効であれば、そのようなトラフィックは vPC peer-link を通じて、 Host B に送られます。

 

本コマンドが有効なシナリオ3

スライド3.PNG

経路情報を外部の WAN のルータと交換して VXLAN と外部との接続を提供する Border Leaf Switch で vPC を動かす場合を考えます。
このような構成の時、Border Leaf Switch B の WAN との接続で障害が発生し、シングルホーム接続になった場合を考えます。
このとき、トラフィックが vPC peer-link を通って Leaf A を経由して WAN に流れるのに、 "system nve infra-vlans" コマンドとバックアップルーティングが必要です。 
注意点として、テナント VRF 上の VLAN で、Border Leaf Switch 間で静的ルートやルーティングプロトコルを使って経路情報を交換することが必要です。 

本コマンドが有効なシナリオ4

スライド4.PNG

Border Leaf Switch はテナント VRF でルーティングプロトコルや静的ルートを使って、vPC peer-link を越えて Loopback Interface の情報を交換出来ます。この際に利用するトラフィックは vPC peer-link を通って運ばれます。

 

本コマンドが有効なシナリオ5

スライド5.PNG

各 Border Leaf Switch が外部のルータとシングルホーム接続されている場合を考えます。
ここで Router A と Router B の間で通信を行う場合、本コマンドが有効なら適切に経路を広報することで vPC peer-link 上にそのトラフィックを流すことが出来ます。 

 

本コマンドが有効なシナリオ6

スライド6.PNG

ここでは VTEP が Nexus 9000 シリーズで構成された2台の Leaf Switch と接続されて、VXLAN に参加している場合を考えます。VTEP は Leaf Switch へと VXLAN のカプセル化されたフレームを送信します。

このとき、VTEP と接続するための VLAN 10 は "system nve infra-vlans" コマンドで infra-vlan に追加する必要があります。
具体的には "system nve infra-vlans 10, 777" のようにして追加する必要があります。 

 

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参考情報

Configuration Guide : Configuring VXLAN BGP EVPN
Configure System nve infra-vlans in VXLAN BGP EVPN on Cisco Nexus 9000 Switches

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